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反捕鯨のワトソン容疑者釈放「最高の気分」

AFPBB News / 2024年12月18日 8時49分

デンマーク自治領グリーンランドの政庁所在地ヌークで、釈放された反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者、ポール・ワトソン容疑者(2024年12月17日撮影)。(c)Alataq MOELLER/various sources/AFP

【AFP=時事】デンマーク自治領グリーンランドの政庁所在地ヌークで7月に拘束され、日本が身柄引き渡しを求めている反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者、ポール・ワトソン容疑者(74)が17日、デンマーク政府が日本の身柄引き渡し要請を拒否したのを受け、釈放された。

ワトソン容疑者は今年7月、日本の要請を受けて国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)が2012年に発行した「赤手配書」に基づき逮捕された。海上保安庁が、2010年2月に南極海で発生した日本の調査捕鯨船乗組員に対する傷害、器物損壊等の事件の共犯として逮捕状を取得し、国際手配していた。

ワトソン容疑者は釈放後間もなく、グリーンランドからAFPのビデオ通話での取材に応じ、「5か月勾留されていてきょうが自由になった最初の日なので、最高の気分だ」「私を逮捕したことで、日本が違法な捕鯨活動を継続し、南極海に再進出する意図を持っていることに世界の注目が集まった」「つまり、この5か月間は事実上、反捕鯨活動の延長だった」と語った。



ワトソン容疑者はまた、自身の勾留はデンマークの「フェロー諸島におけるイルカやクジラの違法な殺害」も浮き彫りにしたとも主張した。

弁護団の一人、ジャン・タマレ氏はAFPに対し、「闘いはまだ終わっていない」と主張。

「今度は赤手配書と、日本の逮捕状に異議を唱えなければならない。ポール・ワトソン船長が心から安心して再び世界を旅することができるように、二度とこのような目に遭わないようにするためにだ」と続けた。

ワトソン容疑者は、自身が国際手配被疑者一覧に載っていることを嘆き、それは「連続殺人犯、戦争犯罪人、主要な麻薬密売人のためのものだ」と述べた。

■最悪の事態に備え

シー・シェパードのラミヤ・エセムラリ仏支部長はAFPに対し、「いまだに信じられない」と語った。

エセムラリ氏は釈放直後のワトソン容疑者と共に取材に応じ、「最悪の事態に備え、闘う覚悟をしていた。必要ならば日本から連れ出すことさえ覚悟していた」と述べた。

AFPが確認した書面によると、デンマークが日本の要請を拒否したのは、ワトソン容疑者の勾留期間や引き渡しにかかる時間を考慮してのことだった。

デンマーク司法省は、「引き渡しを求められている行為が14年以上前のものという事実と、行為全般の性質」も考慮したとされる。

AFPは日本の外務省の担当者にコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。

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