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マスク氏、英国に再介入 極右活動家の釈放要請

AFPBB News / 2025年1月3日 9時54分

米実業家イーロン・マスク氏(2024年10月27日撮影)。(c)ANGELA WEISS/AFP

【AFP=時事】米実業家イーロン・マスク氏は2日、再び英国に介入し、同国で最も有名な極右活動家の一人、トミー・ロビンソン受刑者の釈放を求めた。

マスク氏は自身が所有するX(旧ツイッター)に大量のメッセージを投稿。キア・スターマー英首相を改めて批判し、同氏がイングランドとウェールズの検事総長を務めていた時期が子どもを手なずけ性加害をする「性的グルーミング」スキャンダルが発覚した時期と重なる点を強調した。

マスク氏は、昨年イングランドと北アイルランドを揺るがした反移民暴動の時期を含め、スターマー氏を厳しく批判してきた。

マスク氏は夜通しのXへの投稿で、ロビンソン受刑者は「真実を語ったために」服役しており、「釈放されるべきだ」と主張した。



かつてフーリガンだったロビンソン受刑者は、数々の犯罪で有罪判決を受けており、現在は法廷侮辱罪を繰り返した罪で、禁錮1年6月の刑に服している。

ロビンソン受刑者は長年にわたり、反イスラム・反移民運動の先頭に立っていたことから、オンラインで大きな支持を集めている。

ロビンソン受刑者は昨年夏の反移民暴動をあおったとして告発され、シリア難民を巻き込んだ長期にわたる名誉棄損訴訟で法廷侮辱罪を犯したことを認め、同年10月に収監された。

しかし、マスク氏は2日の投稿で、ロビンソン受刑者が長年、イングランド北部で小児性愛者(ペドフィリア)の集団が関与した歴史的スキャンダルを取り上げてきたことに焦点を当てた。

マスク氏はスターマー氏の写真を投稿し、「重大で暴力的な犯罪は裁かないが、ソーシャルメディアへの投稿は投獄する」とコメントした。昨年の反移民暴動の際にオンラインで扇動した罪で有罪となった人々に禁錮刑が科されたことに言及したものとみられる。

10年以上前にイングランドのロッチデールやロザラム、オールダムなど多くの都市で発生した少女への性加害は、長い間論争を巻き起こしてきた。

一連の裁判で、最終的に数十人の男が有罪判決を受けた。そのほとんどは南アジア系のイスラム教徒だった。一方、被害者は弱い立場にある少女で、ほとんどは白人だった。

警察とソーシャルワーカーがなぜ性加害を阻止できなかったのかに関する公式報告書では、当局が人種差別主義者と思われるのを避けるために目をつぶっていたケースがあったことが明らかになった。

このスキャンダルは、特にロビンソン受刑者のような極右の人物に利用されている。

マスク氏は、数十年にわたるこの犯罪について、他のアカウントのさまざまな主張を引用しながら、容疑者を起訴するかを決めるのは検察庁(CPS)だと指摘。

「レイプ集団が裁かれることなく幼い少女を搾取するのを許していた時の検事総長は誰か? 2008~2013年のキア・スターマーだ」と主張した。

スターマー氏が当時、検事総長を務めていたのは事実だが、スターマー氏を名指しで非難したり、スターマー氏がイスラモフォビア(イスラム教憎悪)と見なされることを懸念して起訴を阻止しようとしたことを示したりする調査結果はない。

スターマー氏は2012年、性的搾取に対するアプローチの面での司法制度の欠陥を指摘し、検察庁の性的搾取への対応を全面的に見直すよう指示した。

【翻訳編集】AFPBB News

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