インドの児童労働で栽培された綿、大手ブランドが購入 NPO
AFPBB News / 2025年1月8日 12時57分
【AFP=時事】米国の人権団体は7日、世界的に有名なアパレルブランドの一部が児童労働者や債務労働者を雇用しているインドの農場で栽培された綿を調達しているとの調査報告書を発表した。
ニューヨークに拠点を置くNPO、トランスペアレンテムは2022〜2023年にインド中部マディヤプラデシュ州の綿農場90か所の労働条件を調査した。その結果、「児童労働と違法な未成年労働の横行」が明らかになったと指摘。同州では「深刻な虐待」が横行しているとみられ、他の農場でもまん延している可能性が高いとしている。
インドの法律では、14歳未満の就業が禁止され、14〜18歳は危険な職業への従事が禁じられているが、取り締まりの甘さと貧困により、依然として5〜14歳の1000万人以上が労働し、その多くは農業部門で働いている。
同NPOはまた、「強制労働の兆候」と「虐待に等しい労働条件」を確認したとしている。
多くの労働者は「債務奴隷」として、長らく違法とされている奴隷労働という慣行によって身動きが取れず、借金を返済しながら利子が膨らみ続けるために強制労働に就かざるを得ない状態にある。
NPOによると、調査対象の農場はインド企業3社に綿を供給。この3社は、著名なアパレルブランドのアディダスやH&M、GAPなどにも綿花製品を販売していた。
NPOは2023年、国際的なバイヤー60社と、こうした企業が素材を仕入れているインドの供給業者3社に対し、「調査結果を提示し、是正のための提言」を行ったとしている。
このうち数社は既に倫理的な綿花調達の取り組みに参加していると回答し、「多くの企業が対応策への協力に乗り出している」という。
【翻訳編集】AFPBB News
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