プーチン氏、原油流出事故処理を批判
AFPBB News / 2025年1月10日 13時0分
ケルチ海峡で先月発生したタンカー2隻による事故で流出した重油を処理する作業員。ロシア非常事態省提供映像からの静止画像(2024年12月17日撮影)。(c)Russian Emergencies Ministry/AFP
【AFP=時事】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は9日、黒海で発生した大規模な重油流出事故の対応を批判し、処理作業を引き継ぐ新たな対策本部を設置した。事故発生からは、ほぼ4週間が経過している。
事故は先月15日、ロシア南部と同国が実効支配するクリミア半島を隔てるケルチ海峡で発生。荒天に見舞われたタンカー2隻のうち、1隻が沈没、もう1隻が座礁した。
この事故で約2400トンの重油が周辺海域に流出。以来、海洋哺乳類数十頭の死骸が確認されている。
プーチン大統領はテレビ会議で今回の流出は「ロシアが近年直面した最も深刻な環境問題の一つ」だと述べ、当局者らに対し、「被害を最小限に食い止めるための対策が明らかに不十分だ」と激高。
「省庁や機関の責任者が災害現場に直接派遣されて指揮を執り、現場で直接活動する委員会や指令センターを設置する必要がある」とし、流出を止めるためにできることを「すべて」実行しなければならないと述べた。
今月3日にはクリミア半島西部セバストポリ市の沖合、事故現場から約250キロの地点で流出油が確認された。
ロシア当局は、今回の事故で流出した燃料油は比重が重く、水面に浮かないため特に処理が困難だとしている。
現在、クリミアやロシア南部沿岸で汚染された土壌を回収するために、ボランティア数百人が動員されている。
【翻訳編集】AFPBB News
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