仏紙シャルリエブド、Xにとどまりマスク氏風刺「言論の自由」
AFPBB News / 2025年1月17日 10時59分
【AFP=時事】フランスの風刺週刊紙シャルリエブドは16日、X(旧ツイッター)の利用について、他メディアに追随して中止することはせず、代わりにXを所有する実業家イーロン・マスク氏をやゆする一連の風刺画を投稿すると発表した。
ドナルド・トランプ次期米大統領の盟友で大富豪のマスク氏は、Xで誤情報を広めているとして非難されている。
シャルリはAFPに対する書面で「イーロン・マスク氏は、言論の自由の守護者を標榜している。シャルリー・エブドは同氏の風刺画をXに掲載することで、言論の自由を最大限に活用することを決定した」と述べた。
シャルリ最新号に掲載され、英語に翻訳されたマスク氏の風刺画計19点は、17日までにXに投稿される。
シャルリはXでアットマークを使ってマスク氏に対し、「私たちの表現の自由に対する考えを気に入ってもらえれば幸いだ。どのデザインが一番気お気に召したかを、遠慮なく教えてほしい」と呼び掛けた。
マスク氏の風刺画は、パリのシャルリ本社が国際テロ組織アルカイダ系武装組織に襲撃され、12人が死亡した事件から10年を迎えた直後に発表されたもので、同紙特有の辛辣(しんらつ)なユーモアが表現されている。
風刺画のうち1枚は、電気自動車(EV)大手テスラの最高経営責任者(CEO)でもあるマスク氏が乗った車を哀れな使用人4人が担いでいる様子が描かれ、「支配民族のための車を製造するマスク」というメッセージが添えられている。
シャルリは既に、前号の表紙でマスク氏を取り上げていた。
この表紙は「イーロン・マスク、未来の極右」と書かれ、今月7日に死去したフランスの極右、ジャンマリ・ルペン氏の胸からマスク氏が飛び出すという、リドリー・スコット監督の映画『エイリアン』をほうふつとさせる絵柄だった。
Xは2022年にマスク氏に買収されて以来、虚偽の情報を拡散し、コンテンツモデレーションに十分なリソースを割り当てていないとして多くのメディアやユーザーから批判されている。
マスク氏はトランプ政権で「政府効率化省」を率いることになっているが、ここ数週間、Xからの離脱を表明する個人や組織が増加している。
左派系の英紙ガーディアンはトランプ氏が再選を決めた昨年11月の時点で、Xへの投稿を中止している。
【翻訳編集】AFPBB News
この記事に関連するニュース
-
ファクトチェックを廃止するメタの「本当の狙い」とは?...パートナーのAFPが知らされたのは「発表の15分前」
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月14日 15時33分
-
仏風刺紙「シャルリの精神」今も 編集者死亡のテロから10年
共同通信 / 2025年1月8日 9時15分
-
英独の極右を支持して憎悪を煽るトランプの「右腕」イーロン・マスク
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月7日 20時41分
-
12人死亡の仏風刺誌銃撃から10年、特別号表紙に「不滅」
ロイター / 2025年1月7日 15時26分
-
独政府、マスク氏の極右政党支持を非難 「選挙介入にあたる」
ロイター / 2024年12月31日 0時38分
ランキング
-
1ロシア国防省が「クルスク州の占領地域63%を奪還」と主張 反撃の進展を強調
産経ニュース / 2025年1月17日 19時28分
-
2尹大統領の逮捕状請求=発付なら最大20日間拘束―韓国捜査当局
時事通信 / 2025年1月17日 19時59分
-
3トランプ氏の大統領就任式、議会議事堂内の円形大広間で開催へ…厳しい寒波で「外に何時間もいるのは危険」
読売新聞 / 2025年1月18日 5時32分
-
4ロシアとイランが「戦略パートナー条約」に署名 反欧米で結束誇示 相互防衛条項は含まず
産経ニュース / 2025年1月17日 23時53分
-
5トランプ氏就任式、屋内で開催=厳しい寒さで、40年ぶり
時事通信 / 2025年1月18日 7時45分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください