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世界最大の氷山、ペンギンの繁殖地に接近 多数死ぬ恐れも

AFPBB News / 2025年1月25日 9時56分

南極海を移動する巨大氷山「A23a」(中央右)を捉えた衛星画像(2023年11月15日撮影、同26日公開)。(2023年11月15日撮影)。(c)AFP PHOTO / COPERNICUS SENTINEL-3 SATELLITE IMAGE ©2023 MAXAR TECHNOLOGIES

【AFP=時事】世界最大かつ最古の氷山「A23a」が南極からゆっくり移動しており、このままでは南大西洋の重要な野生生物の繁殖地、英国領サウスジョージア島に衝突する可能性があるとして科学者が警鐘を鳴らしている。1986年に南極の棚氷から分離したA23aの面積は約3500平方キロで、英国の大都市圏グレーター・ロンドンの2倍以上に相当する。

英南極観測局の物理海洋学者アンドリュー・マイヤーズ氏は24日、AFPに対し、衛星画像によると、A23aは従来の「メガバーグ」と呼ばれる巨大氷山と異なり、南極海を進みながら崩れている様子はないと説明。

正確な進路を予測するのは難しいが、現在の海流から判断すると、2〜4週間でサウスジョージア島周辺の浅い大陸棚に到達するとみられるが、その後何が起こるかは予測がつかないと述べた。



場合によっては、大陸棚に漂着せず、サウスジョージア島を越えた開水域に運ばれるか、あるいは傾斜した海底に衝突して数か月間立ち往生するか、崩壊する可能性もあるという。

マイヤーズ氏は、このシナリオ通りなら、サウスジョージア島で繁殖しているアザラシやペンギンに深刻な影響を与える可能性があると指摘。

「氷山が島の付近に漂着すれば、餌場が物理的に遮られるか、氷山を迂回(うかい)しなければならない」

「そうなると、エネルギーが余分に大量消費され、親が餌を与えるエネルギーを奪われ、ペンギンのひなやアザラシの子どもが死んでしまう割合が増加する」

「過去にも氷山の漂着により、多数死んだ事例がある」と述べた。

【翻訳編集】AFPBB News

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