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世界最大の氷山、一部が初の大規模崩落 全体の崩壊始まる兆候か

AFPBB News / 2025年2月1日 9時40分

南極海を移動し、サウスジョージア島に向かって漂流している巨大氷山「A23a」(中央右)を捉えた米航空宇宙局(NASA)の衛星画像(2025年1月12日〜同31日撮影、同31日公開)。(c)AFP PHOTO / NASA - NO MARKETING NO ADVERTISING CAMPAIGNS - DISTRIBUTED AS A SERVICE TO CLIENTS - THE WATERMARK MAY NOT BE REMOVED/CROPPED

【AFP=時事】南極から移動していた世界最大かつ最古の氷山「A23a」の一部が崩落したことを受け、氷山全体が崩壊し始める最初の兆候かもしれないとの見解を科学者が1月31日、明らかにした。

1986年に南極の棚氷から分離したA23aの面積は約3360平方キロで、英国の大都市圏グレーター・ロンドンの2倍以上に相当し、重量は1兆トン近い。2020年にゆっくりと北上し始めて以来、ほぼ崩落せずに巨大な大きさを保ってきた。

南大西洋の重要な野生生物の繁殖地、英国領サウスジョージア島に向かって漂流しており、周辺の浅い大陸棚に到達すれば、島で繁殖しているアザラシやペンギンに深刻な影響を与える可能性があるとみられている。



しかし、長さ約19キロの一片が崩落したと、英南極観測局の物理海洋学者アンドリュー・マイヤーズ氏は報告。「間違いなく、この氷山の最初の大きな切れ目だ」とAFPに語った。同氏は2023年後半にA23aを発見して以来、衛星を通じて観測を続けている。

現在、アルゼンチンの南極調査隊に参加している氷河学者のソレダッド・ティランティ氏もAFPに、一部が「割れ」落ちたと認めた。

崩落した一片は、面積約80平方キロと巨大だが、全体から見ると、ほんの一部にすぎない。

マイヤーズ氏は「氷山の中で亀裂が進み始めている兆候だ」と指摘。

過去には、大きな塊が崩落すると、巨大氷山が「数週間で」崩れ落ちた例があると説明した。

一方で、今回の一部崩落について、「歯が抜けかかっていた状態」だったのか、それよりはるかに大きな変化が進んでいる証拠なのかは判別できないとして、「残念ながら、どのように崩壊するかは科学的には分からない。すぐに崩れ落ちるのか、もう少し長く持ちこたえるのかを予測するのは極めて困難だ」と述べた。

【翻訳編集】AFPBB News

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