「ハドソン川の奇跡」の英雄、トランプ氏の得点稼ぎに「うんざり」
AFPBB News / 2025年2月1日 9時52分
【AFP=時事】米首都ワシントン近郊で1月29日に小型旅客機と陸軍ヘリコプターが衝突してポトマック川に墜落し、67人が死亡した事故をめぐり、2009年に両エンジンが停止した旅客機の不時着を成功させた「ハドソン川の奇跡」で知られるパイロットのチェズレイ・サレンバーガー氏は翌30日、ドナルド・トランプ大統領の得点稼ぎの発言に「うんざり」したが、「驚きはしなかった」と述べた。
共和党のトランプ氏は事故を政治問題として扱い、事故の原因は多様性に基づく採用にあると主張。証拠を示すことなく、民主党のジョー・バイデン前大統領やバラク・オバマ元大統領が多様性政策を導入したせいだと批判した。
左派寄りのMSNBC にトランプ氏の発言についてどう思うかを問われると、サレンバーガー氏は「驚かないが、うんざりだ」と答えた。
「サリー」の愛称で知られるサレンバーガー氏は、USエアウェイズ機が鳥と衝突(バードストライク)した際、冷静な判断でニューヨークのハドソン川への不時着を成功させたことで国民的英雄となった。
この出来事は「ハドソン川の奇跡」として知られ、2016年にはトム・ハンクス主演、クリント・イーストウッド監督で『ハドソン川の奇跡』として映画化され、不時着の描写は観客を魅了した。
米国家運輸安全委員会(NTSB)が事故調査報告書をまとめているが、サレンバーガー氏は慎重なアプローチを求めた。
NTSBについて、「事故調査における世界の絶対的な基準」と評した上で、USエアウェイズ機の不時着事故の際も最終報告書が出るまで1年4か月かかったと指摘。
「結果が判明し、公表されると大いに確信している」と述べた。
一方、トランプ氏は1月31日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で今度はヘリの飛行高度が高過ぎたことが原因だと非難。
「ブラックホークヘリコプターは、あまりにも高く飛び過ぎていた」「制限高度の200フィート(約61メートル)をはるかに越えていた。(原因を)理解するのはそれほど難しいことではないだろう?」と述べた。
【翻訳編集】AFPBB News
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