メルセデスの伝説的F1マシン、史上最高額の81.6億円で落札

独シュツットガルトのメルセデス・ベンツ博物館で展示された1954年製の「メルセデス・ベンツW196Rストロムリニエンワーゲン」（2025年2月1日撮影）。(c)Olivier FENIET / AFPTV / AFP

【AFP＝時事】フォーミュラワン（F1、F1世界選手権）の伝説的ドライバー、ファン・マヌエル・ファンジオ氏やスターリング・モス氏が乗った1954年製の「メルセデス・ベンツW196Rストロムリニエンワーゲン」が、独シュツットガルトのメルセデス・ベンツ博物館で行われた競売で、F1マシンとしては史上最高額となる5115万5000ユーロ（約81億6000万円）で落札された。

同マシンは5度の世界王者に輝いたファンジオ氏が優勝した1955年のアルゼンチンGPで乗ったもの。同年のイタリアGPではモス氏が操縦し、最速タイムを記録した。

落札額は、2013年に先代のW196が記録した2335万ユーロ（約37億2000万円）を抜いて、F1カーとして過去最高額となった。落札者は匿名を希望した。

米競売大手サザビーズは、このW196Rストロムリニエンワーゲンは完全な形で現存する同モデル4台のうちの1台で、メルセデスが1965年に米インディアナポリス・モーター・スピードウェイ博物館へ寄贈していたもの。個人に売却されたのは初めてとなった。

サザビーズは同マシンについて「史上最も希少で美しい競技車の一つ」「メルセデス・ベンツの最大の偉業の一つ」と表現した。

【翻訳編集】AFPBB News