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トランプ氏のガザ「所有」計画、イスラエル市民は賛否 現実離れとの指摘も

AFPBB News / 2025年2月6日 18時43分

パレスチナ自治区ガザ地区北部で、がれきの中で火をたいて暖を取る人々(2025年2月5日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA/AFP

【AFP=時事】ドナルド・トランプ米大統領がパレスチナ自治区ガザ地区から住民を移住させて米国が長期的に「所有」するとの計画を発表したことを受け、中東エルサレムとイスラエルのテルアビブの市民からは実現性を疑問視する声が上がっている。

当初、トランプ氏の意向は、ガザ住民を地区外に一時的に移住させるのか、または永住させるのか、どちらにあるかはっきりしていなかった。

こうした中、トランプ氏の計画に対するイスラエル市民の受け止め方は賛否分かれた。

ホワイトハウスはその後、米国によるガザの再建費用負担や米軍派遣の計画はない考えを明らかにした。

■「他の場所で生活を築いてもらうべき」

ガザ地区との境界周辺地域からエルサレムを訪れていたキフィル・デケルさんは、「トランプ案は一理あると思う。今のガザは完全に破壊されており、そこに人が住んでいる状態では再建は不可能だ」と語り、「ガザにいるパレスチナ人は、あそこから出ることを許されていないわけだから」と続けた。



ガザは、イスラエルとイスラム組織ハマスとの15か月にわたる交戦で荒廃している。

ハマスが2007年にガザの実効支配を開始して以降、イスラエルは同地区の封鎖を強化。ガザで唯一イスラエルの管理下にないエジプト国境のラファ検問所も、2023年5月にイスラエルに掌握されて以降は閉鎖。

停戦合意に基づき、今月1日にイスラエルの調整下で再開されたが、ごくたまに人道的な避難が行われる以外はほぼ閉鎖されている。

デケルさんは「住民には他の場所で生活を築いてもらうべきだ」と話し、ガザは「イスラエルの心臓にあるがん」と続けた。


■「無謀な夢」

エルサレムにある買い物客に人気のマハネーイェフダ市場では、トランプ氏が示した概要について「大いに気に入った」が「無謀な夢」だとする意見が聞かれた。

市場の店主らは、大統領選中からトランプ氏を支持していた。

リタイアしてエルサレムで暮らしているというダニエルさんは、トランプ氏は「イスラエルに好意的な発言をする」ことが多いが、実現可能性があるかは疑問だと指摘した。

テルアビブのエリヤフ・リゾルキンさんは「最初はクレイジーな案に聞こえた。しかし、ドナルド・トランプ(氏)が最初に言うことはどれもクレイジーに聞こえる。最終的には正しい意見だと分かる。」と主張した。

ハマスに拉致されたいとこが、昨年12月にガザから遺体で戻ってきたというナアマ・ワインバーグさんは、トランプ氏の計画について「実現可能」とは思わないと話した。

「解決策とは思えない。イスラエル人を他の国に移住させることはできないのと同じだ。何よりも、この計画によって、人質全員を取り戻すための協議が進展するとは思えない」

テルアビブのレストランの店長、ノガ・ウンゲルさん(31)も、トランプ氏の計画は「現実離れしている」と話した。

「どういう意図があるのか、どうやって実行するつもりなのか分からない。彼ら(ガザ住民)が出て行きたくないと思っているなら、誰も強制すべきではないと思う」と続けた。

【翻訳編集】AFPBB News

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