バルト3国の電力網、ロシアから欧州に切り換え「成功」
AFPBB News / 2025年2月10日 15時34分
リトアニアの首都ビリニュスで、「バルト海エネルギー独立の日」と題したイベントに参加する同国のギタナス・ナウセーダ大統領(中央)や欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長他、関係各国の首脳ら(2025年2月9日撮影)。(c)Petras Malukas/AFP
【AFP=時事】エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国は9日、ソ連時代のロシアの電力網との接続を切断し、欧州の電力網に接続した。
かつてソ連の構成国だったバルト3国は現在、EUおよび北大西洋条約機構(NATO)の加盟国で、この切り替えを長年計画していたが、2022年のロシアによるウクライナ侵攻がこの動きをさらに加速させた。
ウクライナを強く支持するバルト3国はいずれも小国で、自国も標的とされる可能性があると懸念し、またロシアが電力網を武器化するのではないかと警戒していた。
ウクライナ侵攻開始後、バルト3国はロシアからのガスおよび電力の購入を停止したが、電力網はロシアとベラルーシに接続されたままで、ロシアの管理下にあった。
3か国の電力は8日朝、ロシアの電力網から切断された。その後、欧州に対し、自国の電力網が安定していることを証明するテストを実施。ポーランド経由で欧州の電力網に統合された。
リトアニアのギタナス・ナウセーダ大統領は首都ビリニュスで関係各国首脳らと会見し「先ほど、バルト諸国の電力網と欧州大陸網の同期が無事完了した。われわれは完全なエネルギー独立を達成した」と述べた。電力網接続の知らせを電話で受け取った際には、その瞬間の動画をX(旧ツイッター)に投稿し、「さらばロシア、さらばレーニン」と述べた。
ナウセーダ氏はまた「ロシアによるウクライナに対する戦争は、欧州の重要インフラに対する脅威の認識を根本的に変えた。最近起きた、バルト海の海底インフラに関する出来事は大きな懸念事項だ」と述べた。
バルト海ではここ数か月の間に複数の海底通信ケーブルや電力ケーブルが切断される事態が起きている。一部の専門家や政治家は、ロシアがエネルギー供給への攻撃を含む「ハイブリッド戦争」を仕掛けていると非難しているが、ロシア側はこれを否定している。
【翻訳編集】AFPBB News
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