米民主党、マスク氏への対応で内部告発呼び掛け

米ワシントンの消費者金融保護局（CFPB）本部前で、ドナルド・トランプ米大統領とイーロン・マスク氏のCFPB閉鎖計画に抗議する人々（2025年2月10日撮影）。（c）SAUL LOEB/AFP

【AFP＝時事】米民主党は10日、トランプ新政権で政府効率化省（DOGE）を率いる実業家イーロン・マスク氏による連邦支出削減の試みに対抗する新たな手段として、内部告発を受け付ける新たなオンライン窓口の開設を発表した。


上院の民主党トップ、チャック・シューマー院内総務とゲイリー・ピーターズ院内副総務は共同声明で「トランプ大統領は新政権の最初の3週間で法の支配を公然と無視し、米国民を冷淡に扱っている」と批判。


「DOGEによる財務省の乗っ取りから連邦予算の凍結まで、この政権は米国の家庭、高齢者、学生、退役軍人などが頼りにしてきた制度を混乱に陥れている」と非難した。


マスク氏はトランプ氏の承認の下、不正や無駄を特定するとして、財務省から国際開発庁（USAID）に至るまで次々と連邦機関のコンピューターシステムにアクセスし、職員を解雇している。

批判勢力はこれら多くの行為が違法で、米憲法が議会に付与している監視権限を無視していると指摘。マスク氏率いるDOGEの活動を阻止するために各地で訴訟を起こしている。


彼らは米国最大の政府契約業者であるマスク氏には、重大な利益相反の懸念があるとしており、また選挙での選出や上院の承認がないにもかかわらず、マスク氏の部下が数百万という連邦職員の個人データにアクセスできることを問題視している。

【翻訳編集】AFPBB News