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ビーバーのおかげで1.9億円節約、堰予定地で水せき止めてダム チェコ

AFPBB News / 2025年2月12日 18時8分

チェコの首都プラハ南方にある保護区の湿地帯で撮影されたヨーロッパビーバー。AOPK CR提供(2025年2月3日撮影、同11日提供)。(c)Bohumil FISER/AOPK CR/AFP

【AFP=時事】チェコで堰(せき)の建設計画が持ち上がりながら着工が何年も遅れていた保護区にビーバーがダムを造ってくれたおかげで、自然に湿地帯ができ、約3000万チェコ・コルナ(約1億9000万円)の節税につながったと、自然保護庁の職員が11日、明らかにした。


当局は2018年、クラババ川とそこに住む近絶滅種のザリガニを、近くの二つの池から流出する堆積物と酸性水から守るため、堰を建設する計画を発表。首都プラハ南方に位置するこの保護区の一部を自然豊かな湿地帯に変える狙いも込められていた。


建設許可も下りていたが、軍が長年訓練場として使用してきた土地をめぐる交渉で着工は遅れていた。


そんな中、ビーバーが独自のダム建設に着手した。




自然保護庁のボフミル・フィセル氏はAFPに対し、「ビーバーが、池と水路を備えた湿地帯を造ってくれた」「面積は、当初の計画のおよそ2倍だ」と説明した。


■「すべてやってくれる」


ビーバーの家族はその後、流水で浸食された地形に移ったが、そこは、自然保護活動家が小さな堰を造りたいと考えていたエリアだった。


ビーバーはこれまでに少なくとも四つのダムを建設。今も新たなダムを造っている。


フィセル氏によると、ビーバーの働きにより、推定で約3000万チェコ・コルナの節税につながったという。


同氏は「ビーバーがすべてやってくれる。本当に素晴らしい。悪影響の出ない場所に生息している場合は、素晴らしい仕事をしてくれる」と語った。


ビーバーは周辺の土地にメリットをもたらしているにもかかわらず、農業従事者らからはビーバーによる森林破壊を批判する声も上がっている。


だが、この土地は2016年に保護区に指定されており、影響を受ける恐れのある農地は近くにはない。


フィセル氏は「(人と)ビーバーとの衝突は向こう10年は起きないだろう」との見方を示した。

【翻訳編集】AFPBB News

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