1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

SHINee、BLACKPINKにEXOも! 「グループに在籍しながら、ソロ活動は個人事務所」が急増しているワケ

オールアバウト / 2024年5月8日 22時10分

写真

ここ最近、メンバーが大手事務所を離れながらも、“グループ活動を続ける”動きが目立つK-POP界。従来とは違う新しいスタイルが浸透し始めている背景と理由をひも解きます。※サムネイル写真:アフロ

M世代の韓国エンタメウォッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったニュースについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし!
K-POPゆりことZ世代編集者がゆるっとトーク
今回のテーマは「K-POPアーティストの事務所移籍問題」について。2023年末、BLACKPINKのメンバー全員が、個人活動においてはYGエンターテインメントからの独立を発表し、話題となりました。その後、SMエンターテインメントからもSUPER JUNIORやSHINeeの一部メンバーの移籍や個人事務所設立のニュースが続いています。大手事務所を離れながらも“グループ活動を続ける”という、新しいスタイルが浸透し始めている背景と理由をひも解きます。

最近目立つ「グループを続けながら、ソロは個人事務所で」というスタイル

左からSHINeeのテミンさん、ミンホさん、キーさん。テミンさんはSMエンターテインメントを離れ、「Big Planet Madeエンターテインメント」への移籍を発表した ※写真:アフロ
K-POPゆりこ(以下、ゆりこ):今回はK-POPアーティストの移籍問題とその背景についてお話ししていこうと思います。

編集担当・矢野(以下、矢野):2023年あたりから超有名グループのメンバーが元々いた大手事務所を離れるというニュースが目立ちます。それも必ず「グループ活動は続ける」というお約束付き。ファンとしてはホッとしますが、ではなぜ事務所を離れるのか、現実的に以前と同じようなグループ活動は可能なのか、など疑問はわきます。

【最近のK-POPグループの事務所移籍ニュース】
・BLACKPINK
ジェニーが個人レーベル「ODD ATELIER」の設立を発表したことを皮切りに、リサは「LLOUD」、ジスは「BLISSOO」の設立を発表。残るロゼも個人活動についてはYGエンターテインメント(以下、YG)と再契約しておらず、今後の動向が注目されている。

・SUPER JUNIOR
「SUPER JUNIOR-D&E」としてユニット活動を繰り広げてきたドンへとウニョクは個人事務所「ODE エンターテインメント」を設立、キュヒョンは著名タレントや歌手が多く所属する「Antenna」へ移籍。

・EXO
D.O.はデビュー時からのマネージャーと共に個人事務所「Company SooSoo」を設立、ベクヒョン、シウミン、チェンの3人は独立レーベル「i&B100」でのソロ活動をスタート。

・SHINee
オンユは同級生であり元ZICOのマネージャーが設立した「GRIFFIN エンターテインメント」へ、テミンはVIVIZなどが所属する「Big Planet Madeエンターテインメント」への移籍を発表。

※上記のグループは全て活動継続、その際は前所属事務所を通じての活動となる

ゆりこ:この動きは2010年代だったら、考えられないこと。ほとんどの事務所がそう簡単には許さなかったでしょう。かつて移籍や独立をすることはイコール、グループからも脱退することでした。裁判沙汰になるケースもあり、仁義を切ってちゃんと退社したとしても、その後待っているのは茨の道。元所属会社が大手であればあるほど、メディア側の忖度(そんたく)だってなきにしもあらず。一世を風靡(ふうび)した超有名グループの元メンバーが、長らく地上派の番組に出られなくなるというケースもありました。そこは日本も同様で……(小声)。

矢野:必ずしもアーティスト本人、グループとしての本意が反映されていたというわけではないのですね。メンバーそれぞれが気持ちよく活動できれば、グループや事務所だけでなく、ファンにも好影響を与えるのではないでしょうか。もちろん事務所側の事情もあったとは思うのですが。

ゆりこ:当時の事務所としては、前例がないことにはなかなか手を出しづらかったでしょうし、K-POPアーティストに特徴的な契約形態もフレキシブルな対応を難しくした要因の1つだと思います。

グループは存続と言うけれど……メンバー独立後に起こりうる変化とは?

矢野:K-POPには「魔の7年目」という頻出ワードがありますが、専属契約の期限が切れる7年目の段階でメンバーの誰かが再契約しなかったり、俳優などソロ活動に注力したがったりすると、その人抜きで続けるか、もしくは解散するかの二択だったということでしょうか。

ゆりこ:事実上、そんな空気でした。7年目に至る前でしたが、EXOから中華系メンバーが大量脱退した後、唯一残ったレイさんには中国での個人事務所設立を認めたという例はありましたけれど。正直なところ、グループ活動にはほとんど参加していない状況ではあります。まだ希望は捨てていませんが! 本格的な突破口となったのは、2PMのテギョンさんが演技活動に注力するために俳優中心の事務所へ移籍したあたりだと思います。その後も彼は2PMメンバーとして新譜や2023年の来日公演にも参加しています。

矢野:少女時代も今では半数以上がSMエンターテインメントを離れていますが、2022年に奇跡のカムバ(新曲発表)を果たしましたよね。ゆりこさんが大興奮していたのを覚えています。

ゆりこ:こんな日が来るなんて!と泣きました。あと2PMと同じくJYPエンターテインメント出身のGOT7や、YG出身のiKONも全員が元の事務所との専属契約を終了しましたが、グループ活動は続けています。

矢野:SHINeeもオンユさんが復帰し、もうすぐ5月に4人そろって韓国公演をするという発表があり、ホッとしていますが……とはいえ、やはり2PMも少女時代も、グループ活動がグッと減ってしまったことは否めないです。BLACKPINKや他のグループは大丈夫なのかな?と心配してしまいます。

ゆりこ:各グループごとに事情や“温度差”もあるので気になるところですよね。SUPER JUNIORについても先日の「SMTOWN LIVE 2024 SMCU PALACE @TOKYO」で全員そろいましたし、全く心配していないのですけれど、MCで新事務所やソロ活動のPRまでして観客がドッと笑うという流れは、彼らにしかできない芸だと思いました(笑)。そして先日、EXOのファンミーティングに行ってきたのですが、兵役中のメンバー以外は全員そろってホッ。まぁそれは一部のケースとして、矢野さんの心配も理解できます。

矢野:もっとソロ活動に力を入れたいからこその独立、移籍なのでしょうし、会社やマネージャーが違えばスケジュールを合わせるのも一苦労なんじゃないかなって。

ゆりこ:大方のケースは「グループ全員がそろう機会は減少傾向」で「個々を見る機会は増える」だと思います。ただ頻度は落ちたとしてもグループそろってのライブやツアー、ファンミーティングなどは行うのではないでしょうか。なぜならグループのブランド力を維持することが、ソロ活動へも大いに影響すると考えるからです。

矢野:グループ活動の頻度が落ちることは少し寂しくもありますが、メンバーそれぞれの新しい一面を見られる機会が増えるとしたら、全体としてはより楽しみの幅が広がるという見方もできそうです。グループ、個人問わず群雄割拠のK-POP界では、事務所もアーティストも持ちつ持たれつの関係性が熾烈(しれつ)な争いを生き抜くポイントなのかもしれません。

ゆりこ:ひと昔前は、俳優など他ジャンルに転身したり、ソロアーティストとしてイメージチェンジを図ったりする際、かつては「元アイドル」であることを払拭(ふっしょく)しようと、所属していたグループの名前を出さなくなる人も見受けられました。しかし、今のK-POPグループのブランド力やステータスは確実に上がった。世界的に知られているグループであればあるほど「〇〇(グループ名)のメンバー」だからこそ、入ってくる仕事もあるはずです。

矢野:事務所側としても、練習生時代から長年お金やパワーを使って育ててきた人材が「自由にやりたい」「独立したい」と言ってきたときに 「恩知らず!」と簡単に切ってしまうデメリットに気付いたのかもしれませんね。むしろ円満な関係を続けて、共にグループを守って稼いでくれる方がありがたいと。

ゆりこ:10代後半でデビューした子たちも7年たてば30歳目前。それぞれのキャリアビジョンに差が出てくるのは当然のことです。アーティストの考えや人生を、ようやく本人も事務所もファンも尊重し始めたんですよね。

「魔の7年目」も怖くない? 多様化するK-POPアイドルのキャリア

矢野:日本も韓国も、芸能事務所とアーティストのパワーバランスや関係性が変化していることを日々感じます。事務所が圧倒的な力を持っていた時代、グループを不本意な状態で解散させたり、会社の方針にマッチしないメンバーを簡単に放出したりすることで、一体誰が得をしたというのでしょう。周りのスタッフや多くのファンをも不幸にしました。

ゆりこ:さらにK-POPの大手事務所は上場しているため、スキャンダルだけではなく、誰かの脱退・移籍の報道によっても株価が急落します。経済をも動かす問題なのです。

矢野:なるほど。ではなおさら、きちんとグループの存続を明言し、それを実行しないと経営問題にも関わってきますね。今後も「グループを続けながら、ソロは個人事務所で」というスタイルが定着すれば「魔の7年目」というイヤな言葉も廃れていくかもしれません。

ゆりこ:そうなってほしいですね。BTSのようにデビュー時のメンバーが全員そろっているグループは少ないですが、それでも流行り廃りが激しいと散々言われていたK-POP界の中でも“10年を超える長寿グループ”が増えてきました。個人的には喜ばしい傾向だと思っています!

矢野:ここまでお話しした中だと、メリットの方が多いように感じられるのですが、逆に「アイドルの独立、移籍」が増えることによるデメリットはあるのでしょうか? ファンにとっても混乱する部分は少なからずあります。

ゆりこ:アーティストの立場としても、大きな組織に所属していた方が楽な部分があると思いますよ。ではなぜ彼らは独立、移籍するのか。どのようなことが起きる可能性があるのか。続きは今度お話ししましょう!

【ゆるっとトークをお届けしたのは……】
K-POPゆりこ:韓国芸能&カルチャーについて書いたり喋ったりする「韓国エンタメウォッチャー」。2000年代からK-POPを愛聴するM世代。編集者として働いた後、ソウル生活を経験。

編集担当・矢野:All Aboutでエンタメやメンズファッション記事を担当するZ世代の若手編集者。物心ついた頃からK-POPリスナーなONCE(TWICEファン)。
(文:K-POP ゆりこ)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください