iPad、iPad Air、iPad Pro、iPad miniを徹底比較! 誰にどのiPadがおすすめ? 一番価格が安いのは?
オールアバウト / 2024年6月5日 21時15分
アップルの「iPad」シリーズはiPhoneより大きな画面を生かしてコンテンツを楽しむだけでなく、最近ではパソコンのような使い方もされるようになってきました。そこで各機種の性能や特徴を比較しながら、どの機種がどのような使い方に適しているのかを考えてみましょう。
アップルの「iPad」シリーズといえば、以前は広い画面を生かして動画や電子書籍などを楽しむために使われることが多かったのですが、現在は非常に高い性能を持つモデルが増え、パソコンのような使い方をする人も増えています。
そしてiPadシリーズは現在、「iPad」の他に「iPad Air」「iPad Pro」「iPad mini」の4機種が販売されており、それぞれサイズや性能、価格にも違いがあります。そこで各モデルの最新機種の機能・性能を比較しながら、それぞれのモデルがどのような人に適しているのかを確認してみましょう。
なおこの記事は2024年5月時点の情報を基に作成していることから、比較対象の機種は以下となります。
・iPad(第10世代)
・iPad Air(第6世代)
・iPad Pro(第7世代)
・iPad mini(第6世代)
iPadシリーズ4機種の機能・性能をチェック
それでは、各モデルの機能・性能を比較してみましょう。サイズとディスプレイ
まずはサイズですが、iPadシリーズは画面サイズの違いに応じて、大きく「8.3インチ」「11インチ」「13インチ」の3種類に分かれています。最も小さい8.3インチを採用しているのはiPad mini(第6世代)で、その分本体もコンパクトで持ちやすくなっています。11インチを採用しているのはそれ以外の3機種(iPad(第10世代)は10.9インチ)、そして13インチを採用しているのはiPad Air(第6世代)とiPad Pro(第7世代)の2機種になります。iPad Pro(第7世代)は厚さが5mm台と非常に薄いなどの違いはありますが、基本的にはディスプレイサイズが同じであればサイズ感は近しいと考えてよいでしょう。
なおディスプレイ自体の性能にも違いがあり、iPad Pro(第7世代)はiPadシリーズで初めて有機ELを採用しています。それ以外の3機種は従来通り液晶を採用していますが、iPad Air(第6世代)はiPad Pro(第7世代)と同じく色域が広いのでよりクリエイティブ用途に適しているといった細かな違いもあります。
プロセッサ
性能を左右するプロセッサにも違いがあります。iPad(第10世代)は「iPhone 12」シリーズと同じ「A14」、iPad mini(第6世代)は「iPhone 13」シリーズや「iPhone 14」などと同じ「A15」を搭載しており、性能はそれらのiPhoneと同等と考えればよいでしょう。一方のiPad AirとiPad Proは、Macと同じ「M」シリーズを搭載。iPad Air(第6世代)は「MacBook Air」「Mac mini」の一部に採用されている「M2」、iPad Pro(第7世代)に至ってはより性能が高い最新の「M4」を搭載しており、機種にもよりますが最新のMacをも超える性能を持つことを覚えておくべきです。
カメラ
現行のiPadシリーズは背面カメラに、いずれも1200万画素/F値1.8のものを1つ搭載しています。ただしiPad Pro(第7世代)は書類をより綺麗にスキャンできるよう、新しい「アダプティブTrue Toneフラッシュ」を搭載するなど、用途に応じた細かな違いもあるようです。前面のフロントカメラも、4機種共に1200万画素/F値2.4と共通していますが、iPad miniが縦にした状態でカメラが上に位置するのに対し、他の3機種は横にした状態でカメラが上に位置するよう配置されていることから、ビデオ会議などで使いやすくなっています。
生体認証とバッテリー
生体認証に関しては、iPad Pro(第7世代)がiPhoneで主流の顔認証システム「Face ID」を採用しているのに対し、他の3機種はいずれも指紋認証システムの「Touch ID」を採用しています。なおTouch IDはいずれも電源キーが指紋センサーを兼ねる仕組みで、ホームボタンを備えた機種は既にありません。バッテリーに関しては仕様が公開されていないのですが、4機種共にWi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生で最大10時間と、使用感に大きな違いはないようです。なお4機種共に充電用の端子はUSB Type-Cに変わっているため、Lightning端子を搭載していた古いiPadから買い替える際には注意が必要です。
周辺機器への対応
iPadシリーズで最もよく使われる周辺機器「Apple Pencil」は、大きく分けてベーシックな機能を備えた第1世代モデルと、第1世代モデルに近い性能でUSB Type-C端子での充電に対応させたUSB-Cモデル、圧力感知に対応した第2世代モデル、そして指で強く押すとパレットを表示する「スクイーズ」や、回転させるとペンの向きも変わる「バレルロール」などの機能を備えた「Apple Pencil Pro」の4種類が存在しています。このうちiPad(第10世代)は第1世代とUSB-Cモデル、iPad mini(第6世代)はUSB-Cモデルと第2世代モデルまでの対応となりますが、他の2機種は第1世代を除くApple Pencilに対応しています。
また本体に装着して利用できる専用のキーボード「Magic Keyboard」も、iPad mini(第6世代)を除く3機種に、それぞれ専用のモデルが提供されています(iPad(第10世代)向けには「Magic Keyboard Folio」が提供)。iPad mini(第6世代)でキーボードを利用したい場合は、別途Bluetoothキーボードを用意する必要があります。
価格
最後に価格ですが、ストレージ容量モバイル通信の有無などによって価格は変わってくることから、ここでは最も安い構成と最も高い構成の2つの価格を提示しておきます。iPad(第10世代):最安5万8800円、最高11万800円
iPad Air(第6世代、11インチ):最安9万8800円、最高21万2800円
iPad Air(第6世代、13インチ):最安12万8800円、最高24万2800円
iPad Pro(第7世代、11インチ):最安16万8800円、最高39万2800円
iPad Pro(第7世代、13インチ):最安21万8800円、最高44万2800円
iPad mini(第6世代):最安8万4800円、最高13万6800円
誰にどのiPadがおすすめ?
これらの機能・性能、そして価格を考慮すると、目的によって選ぶべきiPadはかなり違ってくることが分かります。iPad(第10世代)
iPad(第10世代)はiPhoneに近い性能、そして価格を考慮すると、やはり従来のiPadと同様、動画や読書などを楽しんだり、Webなどを閲覧したり、Apple Pencilでメモやお絵描きをしたり……といった基本的な使い方をする人が選ぶべきモデルといえるでしょう。値下げによって最も安いモデルで6万円を切り、やや購入しやすくなったことから古いiPadからの買い替えなどにも最適です。
iPad Air(第6世代)
iPad Air(第6世代)はMacに匹敵する性能を持つ上、Apple Pencil Proにも対応することから、イラストを描いたり、ビジネス文書を作成したりと、よりパソコンに近い使い方をする人に最適だといえます。作業をすることに重点を置くなら、より画面が広い13インチモデルを選んだ方がいいでしょう。iPad Pro(第7世代)
iPad Pro(第7世代)は性能が非常に高い一方で値段もかなり高いことから、動画編集やCG制作など、非常に高い性能が求められるアプリを使うプロのクリエイターが利用すべきモデルだといえます。逆に、これまで大画面が欲しいという理由からiPad Proを選んでいた人は、iPad Air(第6世代)の13インチモデルを選んだ方が無難でしょう。iPad mini(第6世代)
iPad mini(第6世代)はサイズがかなり小さく持ち運びやすい一方、性能はiPhoneに近しいことから、やはり外出先で映像や読書を楽しんだり、Webやメールをチェックしたりするなどの用途が最適といえます。それだけに本格活用するなら、場所を問わずインターネットが利用できるようWi-Fi+Cellularモデルを選んだ方がよいかもしれません。(文:佐野 正弘(携帯電話・スマートフォンガイド))
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