高須克弥氏、悪質なデマを広げ“形だけ”謝罪するも非難殺到。一般男性への誹謗中傷に「ドン引き」の声
オールアバウト / 2024年6月10日 12時50分
![高須克弥氏、悪質なデマを広げ“形だけ”謝罪するも非難殺到。一般男性への誹謗中傷に「ドン引き」の声](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/allabout/allabout_107579_0-small.jpg)
高須クリニックの高須克弥氏が6月7日にポストした内容が批判を浴びています。不正確な内容にコミュニティノートも付く事態に。(サムネイル画像出典:高須克弥氏公式Xより)
高須クリニックの高須克弥氏が6月7日にポストした内容が批判を浴びています。不正確な内容にコミュニティノートも付く事態に。一体何が起きたのでしょう。
デマをポストする高須氏
6日にYahoo!ニュースに配信された、手術なしで性別が変更できたという性別不合の男性のニュース。男性が住んでいる岩手県では初めての事例のようです。このニュースを高須氏が自身のX(旧Twitter)で「堂々と股間に武器をぶらさげて女湯に入って来るのか!」とシェアし、一斉に注目を集める事態に。今回のニュースは生まれたときの体は女性だった人が男性に性別を変更したため、高須氏の言葉は全くのデマ、誹謗(ひぼう)中傷であることが分かります。当事者である男性も「こんにちは、本人です 高須先生!誤解があると思う!! 私は 女→男 に戸籍上の性別を変更したんです ぶら下げるものがない そして温泉等は10年以上入っていないです そもそも施設管理者が認めない限り入浴はできないので、身体が戸籍がどうであろうと 入りたいと思って入れるものじゃないです」と当該ポストに正しい情報を返信しました。
その後高須氏は「僕は海外でトランスジェンダーのオペを幾つも経験しております。外見の性差を心の性差と一致させる手術に偏見はありません。大滝様の逆のケースも経験しております。女性から男性のケースです。筒状皮弁で作って差し上げたペニスを誇らしそうにぶら下げた患者様の笑顔は忘れられません。僕には女性器をお持ちの大滝様を男性として受け入れることは困難であります。ご理解ください」と、自身の考えを男性に対し表明。
男性は性別を変更する理由を明かす
すると男性は、「『私は男だ!』と 誰かに認めて貰いたく 戸籍上の性別を変更したのではなくて本人確認の場面で 身なりと戸籍上の性別が相違していることで 社会生活上 不便・不都合があるから それを 少しでも是正したく 手続きしました」と明かしました。さらに、「『さっき内覧に来た人は誰だったの?本人のお兄さん?』『え、だって申込者は「女」でしょ?』『変質者では?』と 収入や勤め先の信用に何ら問題ないのに 賃貸を借りることを拒まれそうになりましたし銀行口座の開設や携帯キャリア登録の場面では、ちゃんと申告していても 誤って事務処理されて 後日電話がかかってくるし運転免許証の更新でも『あなた 本当に 女 ですか?』と何度も何度も確認されます。問題がないはずなのに、間違いでは?とこれが日常発生します。戸籍上の性別表記が 生活実態と異なる事がむしろ不便なんです」と、自身が置かれてきた“不便な状況”を丁寧に説明しています。
これには、「説明わかりやすいな」「わかりやすい説明のおかげで戸籍と言うものについて考えさせられました」「人となりがわかる文章でした」「陰ながらですが、応援させてやって下さい」「本人確認の場で不便があるっていうのは初めて知った、めっちゃ為になった」「とてもわかりやすいご説明でした!」など、勉強になったという声が多く上がっています。
形だけの謝罪をする高須氏
高須氏の最初のポストには、「投稿者の『股間に武器をぶら下げて』という発言は男性器を揶揄していると思われますが、記事で紹介されている大滝洸さんは女性から男性に戸籍変更をしているため、男性器が付いた状態で女湯に入るという事態は起こり得ません」とコミュニティノートも付くなど、間違った情報であることは明らかです。さらに「【業務連絡】たとえ本人が訂正したとしても、それで誤解が解けるのは高須氏のフォロワーなど限られた人だけで、大多数のユーザーに対しては誤解を招いたままになります。なのでこのリプにノートは必要です」と、多くの人の目に触れる可能性のあるポストのため、「ノートは必要」という“業務連絡”も書かれることになりました。
Xユーザーからも「仮にもTVに出まくってるタレントだってのに、堂々とトランスジェンダーの男性に対して、誹謗中傷してて、現在ドン引きしてます 中傷の内容に関しても、何か気持ち悪い・・・」「勝手な妄想で当事者をdisるのやめた方がいい」「人の気持ち考えられない人間が 医者なの吐き気する」など、非難が殺到しています。
最終的には高須氏は「僕の思いをわかりやすく表現をしてしまい、誤解を生んだようです。大滝様に不快な思いをさせたことをお詫びします」と男性に謝罪しましたが、“不快な思いをさせたこと”を謝罪しているのであって、自身のトランスジェンダーへの差別発言を撤回するつもりはないようです。
コメントでは「違うっしょ ちゃんと文章を読んでなくて勘違いしました、ごめんなさいでしょ」「大滝さんを傷つけた事を心底後悔してほしい」「失礼極まりないですよ」「はっきり誹謗中傷してるのに相手が誤解して怒ってるみたいな文章でワロタ」などの声が上がりました。
ヘイトは心身に悪影響を
この謝罪に対し、男性は高須氏の“懸念”について再び丁寧に返信しています。その中で、「私は あまりにも 現在の一般の理解が 性同一性障害の当事者 = 性犯罪者であるとか、とにかく悪い印象を第一に持たれていることに 大変、大変ショックを受けています」と、高須氏のような考えの人間が多いことに言及し、精神的な影響も吐露。影響力の大きい人間が、今回のように堂々と誹謗中傷をすることで、さらなるヘイトが起きていくのでしょう。正しい知識を身に付けようとする姿勢のない人間が、自分の感情だけで物事を判断してしまう。その危険性がいかに大きいか。悪質なヘイトやデマに惑わされず、ネットの情報に接していきたいですね。
(文:杉野森 樹莉亜)
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