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64歳男性、68歳まで年金を受給せずに働く予定です。3年分の増額の25.2%は68歳時点の年金額に増額されるのでしょうか?

オールアバウト / 2024年6月20日 20時30分

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、年金を繰下げしたときの増額について、専門家が回答します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、年金を繰下げしたときの増額についてです。

Q:3年分の増額の25.2%は68歳時点の年金額に増額されるのでしょうか?

「現在、1959年9月生まれの男性64歳です。24歳から厚生年金を払いながら働いています。この後68歳まで年金を受給せずに働く予定です。この場合、3年分の増額の25.2%は68歳時点の年金支給額に増額されるのでしょうか? それとも65歳時点の年金支給額が125.2%になり3年分の支払い済みの厚生年金保険料がプラスになるのでしょうか? 繰下げ受給の増額計算の元の金額がどの時点の年金額になるのかが理解できません」(tomo1959さん)

A:65歳時点の老齢基礎年金、老齢厚生年金の額を基準に繰下げの増額がされます

老齢年金を繰下げした場合、65歳時点の老齢基礎年金、老齢厚生年金額に増額率をかけていきます。

たとえば65歳時点に老齢基礎年金77万円、老齢厚生年金110万円、合計187万円の老齢年金額だった場合で考えてみます。老齢基礎年金、老齢厚生年金を同時に68歳から繰下げ受給する場合、25.2%(0.7%×36カ月)が増額します。

老齢基礎年金は96万4040円、老齢厚生年金は137万7200円、合計234万1240円になります。
繰下げすると65歳時年金が増額・日本年金機構HPより
老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給開始の時期を別々にすることも可能です。66歳以降受給したい時期に年金事務所または街角年金センターに繰下げ受給の手続きが必要です。

在職定時改定の増額分に対しては?

また65歳以降、厚生年金保険料を支払っていると、毎年10月に老齢厚生年金額が再計算され、増額します(在職定時改定)が、この増額分に対しては繰下げ受給の増額0.7%/月は乗じて計算されません。
65歳以降に厚生年金に加入していると毎年10月に老齢厚生年金が増額します・日本年金機構HPより
質問者「tomo1959」さんは68歳時の繰下げ受給を考えているようですが、前述したとおりに65歳時の老齢厚生年金、老齢基礎年金が25.2%(0.7%×36カ月)が増額された年金と、65歳から68歳までの厚生年金保険期間分の老齢厚生年金分を受け取ることができます。

もし老齢厚生年金を繰下げする場合、要件を満たす家族がいれば、加給年金を受け取ることができますが、加給年金受給の要件を満たしていても繰下げ待機期間中(「tomo1959」さんの場合65歳から68歳まで)は受けることができず、繰下げによって増額することもないので、注意が必要です。

文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士)

銀行員、税理士事務所勤務などを経て自営業に。晩婚で結婚・出産・育児した経験から、日々安心して暮らすためのお金の知識の重要性を実感し、メディア等で情報発信を行うほか、年金相談にも随時応じている。
(文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士))

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