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60代前半でもらえる「特別支給の老齢厚生年金」の計算方法って?

オールアバウト / 2024年6月24日 21時20分

60代前半でもらえる「特別支給の老齢厚生年金」の計算方法って?

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、会社員だった人が60代前半でもらえる特別支給の老齢厚生年金の計算方法について、専門家が解説します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に回答します。

今回は、会社員だった人が60代前半でもらえる特別支給の老齢厚生年金の計算方法についてです。

Q:私は昭和38年(1963年)生まれの女性です。特別支給の老齢厚生年金の計算方法って?

「私は昭和38年(1963年)生まれで現在61歳の女性です。長年会社員でしたので、60代前半で『特別支給の老齢厚生年金』というものをもらえるそうです。特別支給の老齢厚生年金がいくらもらえるのかを、どうやって計算すればいいですか?」(東京都・会社員)

A:計算は複雑。年金事務所で計算するのが正確です

60代前半でもらえる特別支給の老齢厚生年金は、生年月日により、もらえる年齢が決まります。相談者は昭和38年(1963年)生まれの女性とのことですので、63歳から特別支給の老齢厚生年金をもらうことができます。

特別支給の老齢厚生年金は、厚生年金加入期間の平均標準報酬額に一定乗率と加入月数を乗じて計算されます。

平成15年4月に賞与からも厚生年金保険料を差し引くこととなったため、3月以前とは乗率が7.125/1000から5.481/1000に変更になりました。

したがって、平成15年(2003年)3月以前と4月以降の加入月数と平均標準報酬額(3月以前は平均標準報酬月額と呼びます)を分けて計算してから合計します(昭和21年(1946年)4月2日以降生まれの人の場合)。

(1)平均標準報酬月額×1000分の7.125×2003年3月までの被保険者期間の月数
(2)平均標準報酬額×1000分の5.481×2003年4月以後の被保険者期間の月数

特別支給の老齢厚生年金額は(1)+(2)となります。

相談者は昭和38年(1963年)生まれとのこと、平成15年(2003年)3月まで20歳から約240カ月、平成15年(2003年)4月以降は令和8年(2026年)の63歳まで約276カ月(勤続年数で変わります)ということになりますね。簡易的に平均月給と平均賞与を思い出し、簡易的な乗率0.7%(≒7.125/1000)、0.55%(≒5.481/1000)を使ってざっくり計算してみましょう。

例えば相談者が、月給26万円、賞与が年60万円なら、以下のような計算になります。

(1)平成15年3月以前
26万円×0.7%×240カ月≒43万6800円

(2)平成15年4月以降
(26万円+60万円÷12カ月)×0.55%×276カ月
≒31万円×0.55%×276カ月
≒47万580円

特別支給の老齢厚生年金は(1)+(2)の合計で、約90万7380円となります。

特別支給の老齢厚生年金額は、計算方法が複雑です。年金事務所で確認することをオススメいたします。

文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士)

銀行員、税理士事務所勤務などを経て自営業に。晩婚で結婚・出産・育児した経験から、日々安心して暮らすためのお金の知識の重要性を実感し、メディア等で情報発信を行うほか、年金相談にも随時応じている。
(文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士))

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