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41歳貯金630万円。子ども2人が私立に進学し、学費や住宅ローン返済について相談したい

オールアバウト / 2024年6月27日 22時20分

41歳貯金630万円。子ども2人が私立に進学し、学費や住宅ローン返済について相談したい

夫の保険内容は足りているか、子ども2人の私立中学・私立小学校の毎月13万円の教育費、住宅ローンについてなどを質問したいという41歳パート主婦の方にファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイス。

私たちの状況において、主人の保険内容は妥当なのでしょうか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。

今回は、夫の保険内容が足りているのか、また子ども2人の私立中学・私立小学校の毎月13万円の教育費、住宅ローンについてなどを専門家に質問したいという41歳のパート主婦の方です。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

相談者

今から頑張る!さん(仮名)
女性/パート・アルバイト/41歳
関東/持ち家(一戸建て)

家族構成

主人(41歳)、子ども2人(12歳・6歳)

相談内容

今まで主人のボーナスで生活費の穴埋めをし、貯金や繰り上げ返済を気にせず、暮らしてきました。

今年の4月から私がパートで働き始めたのをきっかけに、月収内で暮らせるように予算を決めてやり始めましたが、これを続けていっていいのかどうか、専門家の方のご意見を伺えるとありがたいです。

気になっているのは、主人の保険です。共済の、「総合保障1型+入院保障2型+新三大疾病1.2型+介護0.5型」というもので、毎月の保険料は4700円です。私は、同じく共済の違うタイプで2000円ですが、私たちの状況において、主人の保険内容は妥当なのでしょうか。

また、教育費がかかりすぎている自覚はあるのですが、第1子は私立の中高一貫に進学したばかりで、第2子も私立小学校に入学しました。このまま、2人とも少なくとも高校卒業まで、私立の学費がかかるものと覚悟を決めています。大学はぜひ、国公立に行ってほしいですが、万一の備えもしたいです。

また、住宅ローンは22年後に返済予定ですが、60歳までに返せるよう、少しずつ繰り上げ返済をできたらと考えています。貯金は私のパート代の他、ボーナスから年間100万円を目指し、残りの90万円前後は旅行や、普段の予算外の出費(夏期講習など)に使いたいと考えています。

こんな計画を立て、動き出したばかりですが、月に8万円の食費もなかなか厳しくて、大変だな~、と感じている、今までのどんぶり勘定を反省する日々です。でも、パートも第2子が成長したら徐々に増やしていく気持ちでいます。

また、投資の欄に書かせていただいたのは、「確定拠出年金」のことでして、最新の状況は「年金資産評価額」が200万円とあるので書かせてもらったのですが、正直全然意味がわかりません。主人の退職金は、会社からは聞いたことがないそうですが、だいたい1000万円くらいのようです。

このままで良さそうなのか、だめなのか、どこがだめなのかなど、教えていただけると幸いです。いつも記事を読ませていただいており、大変ためになり、ありがたく思っていました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

家計収支データ

「今から頑張る!」さんの家計収支データは図表のとおりです。
相談者「今から頑張る!」さんの家計収支データ

家計収支データ補足

(1)住居費について
・購入時の物件の状況:新築
・物件価格:8800万円(土地5000万円は支払い済み、建物3800万円のうち、3400万円を以下のように借り入れ)
・借入額:1800万円(銀行)、1600万円(父)
・ローン残高:1300万円(銀行)、父からの分は未計算
・金利のタイプ:固定、金利2.765%(銀行)
・毎月の返済額:6万6012円(銀行)、7万2150円(父※)
※父が生存中は返済していくつもりだが、父は返済不要と言ってくれている。金利を1%つけて、毎月振り込みを続けている
・ボーナスの返済額:なし
・固定資産税:年間21万6000円

(2)車両費について
車の所有台数は1台。買い替える予定はあるが、今の車が乗れなくなるまでは使うつもり。3年の中古車をすでに10年乗っている。次も予算は前回同様の中古で150万円程度。

(3)教育費について
児童手当は、貯めてきていない。

相談者コメント「(児童手当は)ないものと考えてしまっていて、生活費の補填に消えていました。教育費13万円の内訳は、2人の分のそれぞれの学費を月で割ると、約6万5000円だったため。やや多めに計上しています」

(4)ボーナスの主な使い道について
家族旅行や帰省代金、イレギュラーな出費がメイン。

相談者コメント「車の税金、保険、JAF代は車両費に、固定資産税は、毎月の住居費の16万円に月割りにして含んだので、他には発生しません。ボーナスでの住宅ローンの返済はありません」

(5)お勤め先について
主人の勤め先に再雇用制度はある。可能な限り、65歳まで働く予定。

(6)年金について
・夫:ねんきん定期便によると100万3960円/年
・本人:ねんきん定期便によると53万5867円/年

相談者コメント「また、確定拠出年金ですが、毎年12万円が夫のボーナスから差し引かれていました。思っていたより支払っていた額が少なかったです。税金対策にもっと増やしている同僚もいる、とのことでした」

FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1:現在の貯蓄ペースでも教育費も老後資金も心配ない
アドバイス2:住宅ローンの銀行分は借り換えを。親への返済は減額または猶予を
アドバイス3:確定拠出年金のマッチング拠出の利用も検討を

アドバイス1:現在の貯蓄ペースでも教育費も老後資金も心配ない

気持ちを入れ替えて家計のやりくり、貯蓄を考え始められたこと、本当によかったです。ご主人の年収ならば、これまで家計のことを細かく考えずともやってこられたのでしょう。

でも、お子さんの教育費がかかってくる時期にさしかかっていますので、今なら立て直しに間に合います。「今から頑張る!」さんがまとめられたデータを見ても、きちんとしようとする意気込みが伝わってきます。

まず、現状の家計、貯蓄の状況で、ご主人が60歳時点までにいくら貯められるのか、お子さん2人の教育費をまかなえるのかを見ていきましょう。

現在、毎月5万円とボーナスから100万円の貯蓄(100万円を目指すのではなく、ボーナスが出たら、すぐ貯蓄してください)で、年間160万円です。ご主人が定年退職する60歳まであと19年ですから、3040万円貯められ、現在の貯蓄630万円を加えて3670万円です。

この中から、教育費として、第1子は1100万円、第2子は1400万円かかるものとして差し引きます。残りは1170万円となります。

ここでは計算上、60歳までに貯められるお金から教育費をまとめて差し引いていますが、実際には家計から教育費として13万円支出しているので、この分は貯蓄として計算すると、2964万円(月13万円×12カ月×19年分)を1170万円に加えることができます。結果的には、4000万円程度が60歳時点で残る計算になります。

この他、車の買い替えが2回で300万円かかるとして、3700万円。19年後ですから、その頃には、お子さん2人とも独立され、生活費などのコストも今よりは少なくなるでしょうから、最終的には、もう少し多く残せるようになるではないでしょうか?

ですから、現在の家計管理、貯蓄ペースでも問題ありません。安心してください。

アドバイス2:住宅ローンの銀行分は借り換えを。親への返済は減額または猶予を

ただ、100点満点というわけではありません。まだ改善したほうがいい点があります。

まず、住宅ローンについては、銀行ローンの金利が高すぎます。残り期間を固定金利で借り換えても1%台で済むはずです。現在借り入れしている金融機関に金利変更の交渉をしてだめだったら、別の金融機関で借り換えを。手数料など費用はかかりますが、それを差し引いても返済額を減らせる効果は大きいです。

親御さんからの借り入れも返済不要と言ってくれているのであれば、甘えてしまってもいいと思いますよ。

そうしたくないのであれば、銀行ローンの借り換えを実行するとともに、親御さんへの返済額は少し減らしてもらい、お子さんの教育費のめどがたってから、残りを一括で返済してもいいのではないでしょうか。

状況次第ですが、銀行ローンの返済が優先ですから、繰り上げ返済で60歳までに完済できるようになってからにしてくださいね。

いずれにしても、住居費16万円を少しでも抑えることができれば、その分を貯蓄に回すことができ、余裕ある家計管理ができるようになるでしょう。

また、今年からパートで働き始めたのは、とてもよかったです。扶養の範囲内で構いませんから、もう少し収入アップできれば、それも貯蓄に回せるので、家計に余裕が出ます。

ただ、現在も食費がやや多いように思いますが、仕事を頑張りすぎると家事支出が増える傾向もありますから、無理のないようにバランスを考えるといいと思います。

アドバイス3:確定拠出年金のマッチング拠出の利用も検討を

最後に、保険と年金についてです。保険は医療中心に共済に加入されていますが、ご主人の保障としては不足しています。掛け捨ての定期保険で、2000万円は確保してください。下のお子さんが大学を卒業するまでとして、保険期間15年。ネット通販型の保険であれば、保険料5000円前後で収まると思います。

確定拠出年金は、おそらく同僚の方がおっしゃっているのは、マッチング拠出です。ご主人の勤務先では企業型の確定拠出年金を導入されていて、年12万円ボーナス時に天引きされているということですね。

マッチング拠出は、会社の掛金に上乗せして従業員が積み立てできる仕組みです。上乗せした分は全額所得控除できるため節税効果があります。何で運用するかは、従業員が勤務先のプログラムの中から選びますが、必ずしも投資商品を選択する必要はありません。

これについてはご主人に確認し、わからない点は勤務先に聞いてもらうといいでしょう。退職金または公的年金の上乗せにもなりますから、ボーナスからの貯蓄の一部で利用するなど有効に使うといいでしょう。

ひとまず、今の調子でいけば問題ありませんので、無理無駄のないよう、家計管理と貯蓄、頑張ってください。何よりも大事なのは継続することです。今は、あれもこれも気になる、大丈夫かと思ってしまうかもしれませんが、1年、2年と積み重ねていけるようにしてくださいね。

相談者「今から頑張る!」さんから寄せられた感想

ファイナンシャルプランナーの深野さま、このたびは大変お世話になり、感謝しています。

まず、動き始めた貯蓄計画で問題ないと教えていただき、大変ほっといたしました。ボーナスをいただき次第、すぐに50万円を貯蓄するようにいたします。次のボーナスも50万円、きちんと継続していくようにいたします。

また、気になりながらも対策をとらなかった住宅ローン、すぐに借り換えたいと思います。固定から固定への借り換え、というのが、今まで頭になく、それでも意味があるなら、すぐにでもやりたいです。すぐに調べてみたところ、150万円くらい安く済みそうでした。

主人は自分がかつて全てを引き受け手続きしてくれていたため、あの煩雑な作業を忙しい仕事の合間をぬってやるのがどうしても嫌とのことで、金利が高いのはわかっているけど、我々にやれるのは繰り上げ返済のみ、との意見でしたが、今回のアドバイスを受け、大変な事務作業は私がやるからと伝えて納得してもらいました。

背中を大きく押していただき、感謝しています。

私の父からさまざまな援助を受けるなかで、父自身が変動金利に苦労した経験から、「住宅ローンは必ず固定で借りるように。差額分以上に援助するから」と言われており、借り換えに舵をきれなかったのもあるのですが、固定に借り換えても効果があるくらいの高金利を10年も返し続けてきたことに改めて目眩がします。本当に知ることができてよかったです。

父への返済の猶予や減額は、これまであまりにも世話になってきた私の気持ちから考えることができず、たとえ形ばかりでも(父はその口座のお金に手をつけません)振り込み続けてまいりますが、深野さまの温かいメッセージに胸がいっぱいになりました。

最後に、「なによりも大事なのは継続すること」とあり、どきっとしました。本当にそうですね。計画を立てただけでは、感じた安心なんて全く意味を持たないんだ!と、引き締まりました。

深野さまから「大丈夫?」と見抜かれてるような気がするくらいなのは、ボーナスを年に100万円も貯めるなんて、今までの生活ではとてもできなかったことだからかもしれません。初心を忘れず、ぎすぎすせず、家族で仲良く計画的にお金と向き合い続けてまいりたいと思います。このたびは、本当にありがとうございました。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文:伊藤加奈子
(文:あるじゃん 編集部)

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