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妻なのに“ふしだら”な母親がずっと許せない…40歳独身女性が「スカートをはかない」理由

オールアバウト / 2024年6月26日 22時5分

妻なのに“ふしだら”な母親がずっと許せない…40歳独身女性が「スカートをはかない」理由

子どもにとって母親という存在は、父の妻であり、自分やきょうだいの母。「女」を前面に出されると違和感を感じるのだろう。40代の独身女性は、今でも「ふしだら」な母を許せずにいる。

子どもが成長して大人になれば、親はだんだん老いていくもの。ただ、なかなか「静かに老いてくれる」親ばかりではない。

距離をとりたくてもとれない、突き放したくても突き放せない。そんな面倒な母子関係もあるようだ。

昔から「女」を前面に出す母だった

「もともと母とは折り合いが悪かったんです。母親という役割より、自らの“女”を前面に出す人で、私が小学生だったころ、担任の先生に色っぽく近寄っていく母を見て、ものすごい嫌悪感を抱きました。

当時の母がどういうつもりだったのかはわかりません。本人としてはただ気さくな雰囲気を出したかっただけかもしれない。でも子どもの目には嫌らしく映りましたね」

タカコさん(40歳)は、眉間にしわを寄せてそう言った。早く離れたくて、大学を卒業して就職と同時に家を出た。

勤務先は実家からそう遠いわけではなかったが、あえてアパートを借りて自立した。それ以降、父とは連絡をとっていたが、母とはめったに会わなかった。

5年前、定年退職して別の会社に勤めていた父が大病を患って入院した。当時、父は65歳、母は60歳だった。

「父が手術を控えているのに、私が見舞いに行くと、母は同室の他の患者さんと軽口を叩いてキャアキャア言って。医師が入ってくると、『せーんせ』と寄っていく。

変わらないなあ、この人はと思いました。男性を見ると、なんだかうれしくなっちゃう体質なんですかね。父はそんな母に文句も言わなかった」

母の不倫を知ってしまった

父は手術をし、その後、1カ月ほど入院していた。タカコさんは足繁く父を見舞ったが、ある日、父は「最近、母さんが来ないんだ」と愚痴った。

彼女は母の代わりに父の洗濯物を持って帰ろうと紙袋に詰め込んだ。

病院を出たところで、すぐそばに車が止まり、母が降りてきた。薄暮のころだったので、母だというのは「またね~」と車に手を振る声でわかった。

「何やってんのよ、お父さんが最近お母さんが来ないって言ってたよというと、母は『だって病院って嫌いなのよ、陰気で』と。そりゃ病人がいるところなんだからしかたがないでしょ、それよりお父さんに寂しい思いをさせないでよと言いました。

母は仏頂面で病院に入っていきましたが、車に乗っていたのは母より若い男性だった。私はしっかり見ていたんです」

父の闘病中に男とデートをするなんて、とタカコさんはイラッとした。

母は常に「お姫様」でいたい人

それまでも母は浮気をしていたのかもしれないと、タカコさんは過去の記憶を振り返った。

中学生のころ、母親が夜になっても帰宅せず、3歳違いの弟とインスタントラーメンを作って食べたこともあった。あの時期、夫婦げんかが頻発していたような記憶がある。

ただ、母は飽きるのも早かったのか、すぐにいつもの日常が戻ってきた。そんなことが数回、あったのではなかったか。

父もそのうち、知っていながら知らんふりをしていたのか、大きく揉めることはなくなっていった。

「どういう夫婦だったんでしょうか。ただ、父は入院中、やはり母を頼っているところがありました。一方、母は父を心配しているのかどうかもよくわからなかった。母はいつもそうなんです。なんだか心ここにあらずというか、ふわふわしていて」

そんな母の影響からか、「私は女を売りにするようなことができない、かわいげのないタイプになりました」とタカコさんは言う。

スカートははかないし、恋愛らしい恋愛も数えるほどしかしなかった。そして「女らしさ」を求められていると思った瞬間、その相手からは離れていった。

「母のような女にはなりたくなかったし、母のような女が好きな男にも近づきたくなかった。父は別ですが、ときどき父に対しても、どうしてあんな女がいいのと言いたくなったことがあります」

その後、父は退院して自宅療養をしていたが、その間も母はほとんど面倒を見ず、外出していたという。パートで働いている母が、そんなに「残業だの出張だの」があるはずはない。

「コロナ禍でも母は、仕事があると出かけていたようですが、パートは自宅待機の時期が結構長かったというのが本当のところみたいです。ただ、父が母を非難したりしていないので私から何か言うわけもいかなかった。

弟は『夫婦のことなんだから放っておけばいいんだよ』と言っていたけど、私はひとりでやきもきしていました」

妻なのに「ふしだら」な母が許せない

父がかわいそうだという思いもあったが、妻である母の、女としてのふしだらさが許せなかったとタカコさんは言う。

「ふしだら」とは懐かしいような言い方だが、タカコさんから見ると、母のありようは苛立たしいのだろう。

「今は父も元気になっていますが、母は相変わらずみたいです。なんだかあの夫婦を見ていると、私は結婚どころか恋愛する気さえなくなってしまう。なぜかうちは弟もいまだにひとりなんですよ。親の影響が大きかったんだろうと私は思っています」

華やかで“女”をまき散らす人が母親であるという事実は、タカコさんの性格上、かなり重いのだろうし自身の生き方も左右されてきたのかもしれない。当の母は、そんなことに気づいてもいないかもしれないが。

「母を気にすることなく生きていきたいんですけどね、本当は」

最後に言ったこの一言が、彼女の真意なのだろう。

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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