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目を見張るほどの絶景! 海岸に並ぶ白い巨石と神秘的な青の洞窟…陸中海岸の景勝地「浄土ヶ浜」

オールアバウト / 2024年7月6日 21時15分

目を見張るほどの絶景! 海岸に並ぶ白い巨石と神秘的な青の洞窟…陸中海岸の景勝地「浄土ヶ浜」

はるか昔の地殻変動が創り出した絶景が続く陸中海岸の景勝地の1つ、岩手県宮古市の浄土ヶ浜。大自然の営みによってできた、海岸の目の前にずらりと並ぶ白くとがった巨岩や、神秘的な青の洞窟を訪ねてみませんか?

はるか昔、激しい地殻変動を経て誕生した複雑な地形が続く陸中海岸。どこを切り取ってもダイナミックな海の風景が人々を惹きつけます。

そんな陸中海岸の景勝地の1つ、浄土ヶ浜では、白い巨岩が立ち並ぶ絶景が海辺のすぐ目の前に広がっています。

今回は、そんな浄土ヶ浜と、そのすぐ近くにある神秘的な青の洞窟をあわせてご紹介しましょう。海の青、岩の白、洞窟の青の、素晴らしい色の共演をぜひご覧ください。
浄土ヶ浜レストハウスから浄土ヶ浜を望む(2023年3月撮影)

海辺の前にそそり立つ白い巨岩に圧倒! 浄土ヶ浜

海辺の目の前に白い巨岩がそそり立つ浄土ヶ浜(2023年3月撮影)
岩手県の太平洋側は、リアス海岸や隆起海岸など、はるか昔の地殻変動により創り出された複雑な地形が続き、「陸中海岸」という大きなくくりの観光エリアとして、数多くの人々が訪れてきました。

浄土ヶ浜も陸中海岸の景勝地の1つ。険しい地形が多い陸中海岸の中で、海のそばまで近づける海辺があり、夏は海水浴場としてたくさんの人たちが水遊びを楽しみます。
奥浄土ヶ浜からの眺め(2023年3月撮影)
その海辺の目の前に見えるのは、先がとがった独特な形の白い巨岩が立ち並ぶ、ほかでは見られない素晴らしい絶景。この風景を江戸時代に見た宮古のお寺の和尚さんが「浄土ヶ浜」と命名し、現在に引き継がれました。

この白い巨岩は、火山のマグマが冷えて固まった流紋岩(りゅうもんがん)という種類の石で、長い年月の間に海からの波を受け続けて浸食された結果、とがった形に削られて今に至っています。
奥浄土ヶ浜にある浄土ヶ浜レストハウス。屋上から浄土ヶ浜の岩々を見下ろせる(2024年5月撮影)
浄土ヶ浜の風景は、奥浄土ヶ浜と呼ばれる海辺から間近に眺めることもできます。浄土ヶ浜レストハウスの屋上からは見下ろすように岩々を眺めることもできます。
御台場展望所より浄土ヶ浜を望む(2015年7月撮影)
また遊歩道を歩いていき、高台にある御台場展望所から全景を眺めたり、浄土ヶ浜遊覧船から沖合より望むことも可能です。ぜひ、滞在時間にあわせて、美しい海の青と白い巨岩が織りなす風景を、いろいろな角度から楽しんでみてください。

さっぱ船に乗って、浄土ヶ浜の巨岩に接近!

浄土ヶ浜から神秘的な「青の洞窟」へ連れて行ってくれるさっぱ船(2015年7月撮影)
白い巨岩が印象的な浄土ヶ浜には、もう1つ神秘的な場所が存在します。それは「青の洞窟」 。

御台場展望所のある半島の下には、波により削られてできた海蝕洞(かいしょくどう、波の浸食によってできた洞窟)の「八戸穴」があり、この洞窟に入ると海からの青い光に包まれる幻想的な空間が広がることから、「青の洞窟」と呼ばれるようになりました。
さっぱ舟の乗船場(2023年3月撮影)
「青の洞窟」へは、海辺にある浄土ヶ浜マリンハウス前の船着き場から2~7人が乗り込める漁師の小さな磯舟「さっぱ船」に乗って向かいます。

受付を済ませた後、ヘルメット(!)と救命胴衣を着けて「さっぱ船」に乗り込み、いざ出発。
ウミネコたちと共に浄土ヶ浜の巨岩に接近!(2023年3月撮影)
船が動き出すと同時にさっぱ船を見守っていたウミネコが船を追いかけ始め、目の前でエサをねだります。かぶっていたヘルメットの真上に止まって、羽根を休める強者もいて驚きますが、慣れてくるとかわいく思えてしまうことも。
浄土ヶ浜の巨岩が目の前に! 大迫力(2023年3月撮影)
さっぱ船がまず向かうのは、目の前にある浄土ヶ浜の巨岩。間近まで近づいたら、船頭さんが説明をしてくれます。とがった巨岩の迫力を目の前で見ると、改めて圧倒されます。

神秘的な青の洞窟へ突入!

さっぱ舟は、青の洞窟の入口へ向かう(2023年7月撮影)
浄土ヶ浜の巨岩に接近したさっぱ船は、いよいよ本題、「青の洞窟」へ入ります。
青の洞窟の中へまもなく突入(2023年3月撮影)
「青の洞窟」の入口は、流紋岩が斜めに削られていて、さっぱ船が一隻入れる程度の大きさしかなく、波が静かな時にしか入ることができません。ウミネコたちがまわりで見守る中、さっぱ船はゆっくりと「青の洞窟」に進入していきます。

「青の洞窟」の中に入ると、まさに岩だらけ。ヘルメットがないと頭をケガしてしまいそうです。

状況によっては、洞窟の奥にある穴から潮が噴き出すこともあるとのこと。筆者はタイミングよくそのシーンを見ることができました。
神秘的な光が注ぎ込む青の洞窟(2023年3月撮影)
そして振り返ると、そこには太陽光が透過して、青色に染まった海面が現れます。天気や海の透明度によって見え方や色はかなり変わるとのことですが、神秘的であることは間違いありません。
美しい色に染まった青の洞窟(2023年3月撮影)
神秘的な風景を記憶に残した後、さっぱ船は「青の洞窟」を出て、ウミネコと一緒に浄土ヶ浜マリンハウスまで戻ります。乗船時間は約20分と短いですが、貴重な体験は旅の思い出に深く刻まれることでしょう。

宮古市を含めた陸中海岸周辺は、東日本大震災で大津波を受け、大きな被害を受けましたが、浄土ヶ浜の巨岩については7メートル弱の津波を受けたものの、ほとんど壊れることなく、復興のゆるやかな進みと共に観光にも少しずつ元気が戻ってきています。

思い立って行くには少し遠く感じる場所ですが、はるか昔からあり続ける美しい自然の風景を堪能しに、浄土ヶ浜と青の洞窟を訪ねてみてくださいね。

浄土ヶ浜へのアクセス

アクセス:
<鉄道>
盛岡駅と宮古駅を結ぶ鉄道、JR山田線(2023年3月撮影)
東北新幹線 盛岡から、山田線に乗り換えて宮古へ。
盛岡と宮古を結ぶバス・106急行バス(2023年3月撮影)
山田線は、列車の運行本数が1日数本と少なく、運行本数の多い岩手県北バス 106特急バス、106急行バスの利用が便利な場合もあります。
宮古駅(2023年3月撮影)
宮古駅からは、岩手県北バスで浄土ヶ浜ビジターセンターへ。一部は海辺近くの奥浄土ヶ浜まで向かうバスもあります。浄土ヶ浜ビジターセンターから浄土ヶ浜マリンハウスまでは坂道を歩いて15分ほど、奥浄土ヶ浜までは坂道を含めて30分ほど歩きます。
浄土ヶ浜と奥浄土ヶ浜、各駐車場を結ぶ無料周遊バス(2024年5月撮影)
夏季ピーク時の毎日と春から秋の土日祝日は、浄土ヶ浜園内循環バスでの移動も可能です。

<高速バス>
横浜駅東口・バスターミナル東京八重洲・さいたま新都心と宮古、道の駅やまだを結ぶ夜行高速バス MEX宮古・盛岡号(岩手県北バス 運行)で宮古駅へ。宮古駅から先は<鉄道>と同じです。

<車>
東北自動車道 盛岡南インターチェンジから国道106号線・宮古盛岡道路を経て宮古へ。宮古から国道45号線 久慈方面に向かい、浄土ヶ浜への案内に従います。ビジターセンター近くの第一駐車場、浄土ヶ浜パークホテル近くの第二駐車場、奥浄土ヶ浜近くの第三駐車場の3ヶ所に駐車場がありますが、夏季期間中は第二駐車場・第三駐車場方面への通行が制限され、足の不自由な方が乗る車のみ一般車通行可能となります。
(文:村田 博之(名所・旧跡ガイド))

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