主演ドラマ『海のはじまり』も好発進! カメレオン俳優・目黒蓮の魅力を元テレビ局スタッフが徹底解説
オールアバウト / 2024年7月8日 20時35分
ドラマ『海のはじまり』でも、抜群の演技力を披露しているSnow Manの「目黒蓮」さん。この記事では、目黒さんのこれまでの仕事を振り返り、俳優としての魅力に迫っていきたいと思います。(サムネイル画像出典:『海のはじまり』公式Webサイトより)
所属するアイドルグループ「Snow Man」での活動だけでなく、俳優として次々と話題作に出演している目黒蓮さん。2024年7月1日から放送がスタートした『海のはじまり』(フジテレビ系)では、主演を務めています。この作品で目黒さんは、「月9ドラマ」の初主演を務め、さらに父親役に自身初挑戦。初回放送でも神演技を披露し、俳優としての進化を見せ付けました。
この記事では、『海のはじまり』の放送を記念して、これまでの目黒さんの俳優としての活躍を、元テレビ局スタッフの筆者が解説していきたいと思います。
『海のはじまり』で主演を務める目黒蓮のプロフィールは?
まず、目黒さんのプロフィールをおさらいしたいと思います。目黒さんは、2010年10月にジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)へ入所。2016年にはユニット「宇宙Six」のメンバーとなり、舞台などへ出演します。スタイル抜群だった目黒さんは、2018年にはファッション誌『FINEBOYS』(日之出出版)のレギュラーモデルとなり、高い注目を集めます。その後、2019年1月には「Snow Man」へ加入し、CDデビューを経て現在の大ブレークを達成することに。
『教場II』と『消えた初恋』で俳優として注目を集める
個人では、2021年に出演した『教場II』(フジテレビ系)で演技力の高さが注目されます。事務所の大先輩である木村拓哉さん主演の人気ドラマシリーズで、目黒さんは警察一家に生まれたエリート・杣利希斗を担当。人生初という短髪姿を見せ、冷静な観察眼を持つクールな青年を演じました。希斗は親との関係に悩み自暴自棄になる場面もあり、かなり難しい役どころ。繊細な性格の希斗を丁寧に演じたことで、目黒さんは俳優として評価を受けることになります。
さらに、2021年10月からは『消えた初恋』(テレビ朝日系)に出演し、道枝駿佑さんとW主演を担当。この作品は『教場II』とは雰囲気がガラリと変わり、漫画原作らしいコミカルな演技を随所で見せます。
目黒さんが演じた井田浩介は、バレー部に所属している男子高校生。まじめで真っすぐな性格の持ち主で、思ったことはストレートに口にしてしまう硬派なキャラクターです。井田は、道枝さん演じる青木想太が自分のことを好きだと勘違いし、奇妙な友情と恋心が芽生えていきます。
どこまでも真っすぐでピュアな井田を、目黒さんは上手に“おふざけキャラ”にならないように表現。絶妙な役作りをすることで、男子高生たちの一生懸命でちょっぴりおバカな恋と青春を描き切ることに成功しました。
『silent』の繊細な演技で一気に注目を浴びる
『教場II』『消えた初恋』で俳優として注目度が上がった目黒さんは、2022年に俳優として大ブレークを果たすことになります。グループも人気が爆発していた時で、まずは2022年3月に映画『おそ松さん』が公開。グループで出演した作品であり、目黒さんはチョロ松を担当します。この映画で振り切れた演技を見せ、映画プロデューサーからも魅力的だと大絶賛を獲得。『消えた初恋』よりさらにコメディーに振り切った作品で、渾身のコミカルな演技を習得することになります。
そして、2022年10月からは、『silent』(フジテレビ系)がスタートします。社会現象を巻き起こしたこの作品で、目黒さんは「若年発症型両側性感音難聴」を患う佐倉想を担当。突然の病気により大学生の頃から耳が聞こえなくなり、恋人や友達とも離れることになる難しい役となりました。
この作品では、主人公・青羽紬を演じた川口春奈さんとのコンビネーションも抜群で、目黒さんは次々と神がかった演技を披露。病気によりこれまでの人間関係を断ち切ろうと孤独な戦いをする想の心情を、繊細な表情で上手に見せてくれました。
また、紬と再会することで人を信じる勇気をもらい、明るい表情に変化していく想を丁寧に表現しています。想は手話が会話の基本になる中で、言葉では表現できない葛藤や悲しみ、喜びなどの揺れ動く感情をしぐさや表情で見せ、視聴者の感動を生み出しました。
俳優として大きな実績をあげながら、続けざまにNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』や映画『月の満ち欠け』に出演。『舞いあがれ!』で演じた柏木弘明は、クールで空気が読めないキャラクター。さらに、『月の満ち欠け』で演じた三角哲彦は、心から愛した女性をいつまでも思う繊細で一途な役です。
『silent』をふくめ、ここまで短期間で性格が違う役を演じ、しかもどの作品でも存在感をしっかりと示すことに成功しています。
『わたしの幸せな結婚』と『トリリオンゲーム』で見せた振り幅
そんな演技の振り幅の広さは、2023年になるとさらに加速します。2023年3月17日には、映画単独初主演を果たした『わたしの幸せな結婚』が公開。同作品は、顎木あくみさんの小説が原作で、大正ロマンを思わせる時代が舞台。目黒さん演じる久堂清霞は銀の長髪をなびかせるキャラクターで、美しい見た目をしていながらも冷酷無慈悲な男という設定です。目黒さんは終始、ほとんど笑顔は見せない無愛想な役に挑戦。いわゆる漫画的な分かりやすいキャラクターで、かわいらしいツンデレな部分も見せてくれます。
また、ヒロインの斎森美世を演じた今田美桜さんとの相性も抜群。ファンタジー作品でも目黒さんの魅力が生かされることを証明した映画となり、俳優として活躍を続けながら見せてきた“演技の幅の広さ”を更新しました。
かと思えば、次作となるドラマ『トリリオンゲーム』(TBS系)では、チャラくてブレーキの利かない世界一のワガママ・天王寺陽(ハル)を演じることになります。人気漫画が原作のドラマで、無鉄砲でやんちゃでうさんくさいハルになりきり演技。天性のコミュニケーション能力を持つハルの軽快なトークは、無口な久堂清霞とは真逆のキャラクターとなります。
どんな役でもこなせる演者をカメレオン俳優と呼ぶことがありますが、目黒さんはまさになんでも演じて自分のものにしてしまう“カメレオン”そのもの。しっかりと台本を読み込み、プロデューサーや監督の視点を持てる頭の良さがあるからこそ、どんな役でも自分のキャラクターに仕上げられるのだと考えます。
【ネタバレあり】目黒蓮が『海のはじまり』で描く“親子の愛”
俳優として恐ろしいほどの進化を遂げている目黒さんですが、最新作の『海のはじまり』では、どんな演技を見せてくれるのでしょうか? 第1話を見た限りでは、この作品でもこれまでになかった目黒さんの姿が拝めそうです。目黒さん演じる月岡夏は、自分の感情を出すのが下手で面倒くさいことや頭を使うことを避けて生きてきました。そんな、どこにでもいる青年を今回は目黒さんが演じているのですが、なんともうだつのあがらない等身大の男性に見えるから不思議です。アイドルとしてのオーラがすっかり消え、一挙手一投足がどこにでもいる青年そのもの。少し抜けているところなど、スーパースターの目黒蓮の影を感じさせない抜群の演技を披露しています。
この、うだつのあがらない青年を丁寧に演じたことで、第1話の終盤に訪れる怒涛(どとう)の展開でグッと親近感が湧き、視聴者は引き込まれていくことになります。
ドラマでは、夏のかつての恋人の死をきっかけに、自分に子どもがいたことが判明。娘である海(泉谷星奈)と出会うことで物語が展開するのですが、夏はいきなりの事に戸惑い、疲弊することになります。自分の娘が現れながらも、どこか及び腰な夏にはリアリティーがあり、そのなんとも情けない部分も目黒さんは迫真の演技で表現。
ドラマの展開は分からないものの、第2話では海を巡って、有村架純さん演じる現在の恋人・百瀬弥生と向き合うことになります。男性は感情移入してしまい、女性なら「こういう男いるよね」と感じてしまうどこか情けない夏。目黒さんにとって、ここまでリアルな男性像を演じるのは初めてのことなので、どうやって夏という人物を作り上げるのか興味が湧いてきます。
俳優としての力量に今後も期待
さて、ここまで目黒さんの俳優としての足跡をたどりましたが、本当にさまざまな役を演じてきたことが分かります。俳優といえば、代表作に引っ張られイメージが定着することが多々あるもの。そんな中で、目黒さんはどんなキャラクターを演じていても自然で、視聴者はストレスなく作品のストーリーを追うことができます。それこそが魅力で、役を自分に取り込み、作品に反映させられる俳優としての力量を、目黒さんは持っていることが分かります。
果たして、『海のはじまり』で演じる月岡夏では、どんな新たな一面を見せてくれるのか。俳優として常に進化を続けている目黒さんから、今回も目が離せなそうです。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。
(文:ゆるま 小林)
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