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長男が私立高校に合格したら夫が泣き出した!? ギャンブル依存が判明して「入学金が払えない」

オールアバウト / 2024年7月12日 22時5分

長男が私立高校に合格したら夫が泣き出した!? ギャンブル依存が判明して「入学金が払えない」

夫がギャンブル依存症だと判明したのは、息子が頑張って勉強して合格した私立高校の入学金が払えないと判明した時だった。息子の合格に家族が湧くなか、夫は突然泣き出した。

ギャンブル好きは世の中に少なくない。だが多くの人は、自身の小遣いの範囲内で楽しむ程度だ。それを超えて、「このまま続けてはいけない、だけどやめられない」となってしまうと依存症といえるだろう。

長男が私立高校に合格、しかし夫の様子が……

「うちの夫、独身時代は『テニスと貯金が趣味』とよく言っていました。実際、結婚したとき通帳を見せてくれ、『家計管理は任せてほしい』と言われた。これからは少し投資もやってみたいけど、絶対に損しないよう堅実に増やすからって。私はお金のことは苦手なので、それで了解しました」

暗い表情で、ミユキさん(49歳)はそう言った。28歳になる年に3歳年上の彼と結婚し、29歳で長男を、33歳で長女を産んだ。夫は毎月、少し余裕をもって生活費を渡してくれたし、使い道に口を出されたこともなかった。ここ5~6年はミユキさんもパートで働いている。

「4年前、息子が熱望していた私立高校に合格したんです。本人が頑張った結果だったので、大喜び。私や娘もお祝いしようとはしゃいでいたんですが、なんだか夫の様子がおかしい。初年度納入金を払い込んでおいてほしいと頼むと、わかったと一言。どうかしたのと聞いてみると、『実は……』と夫が泣き出したんです」

夫よ、「貯金が趣味」じゃなかったの?

夫はギャンブルにはまっていた。あんなにあった貯金をほとんどすってしまったと声を絞り出した。そんなバカな……と、ミユキさんは絶句したという。

「浮気でもして貢いだのではないかと当初は思っていました。でも夫を追及していくと、本当にギャンブルにつぎ込んだらしい。競馬、競輪、競艇、パチスロ、あらゆるギャンブルに手を出していた。本人は認めないけど、地下組織のギャンブルなんかもやっていたのかもしれません」

すでに借金もあった。社内預金も取り崩されていた。このままでは家のローンも早晩、払えなくなるのはわかっていた。

「どうするのよ! 子どもたちの将来は? 私たちの生活は?」

ミユキさんは夫に殴りかかったという。

衝撃の事実、息子の学費はどうすれば?

衝撃的なことが判明したものの、ミユキさんはどうしたらいいかわからなくなった。さすがに夫も「このままではまずいことはわかっている」と言った。それでも会社には知られたくなかったようだ。

息子の納入金は、ミユキさんの独身時代からの貯金でとりあえずまかなった。

「そこからは専門の医者を探して、夫を連れていって……。夫は仕事はまじめにやっているんです。ただ、今まで残業だとか休日出勤だとか言っていたのは全部、ギャンブルの時間だったこともわかりました」

夫は病院には通ったものの、長く秘密にしていたことがミユキさんにバレたせいでかえって気が楽になったのだろうか。ギャンブルをやめることはできずにいた。

「そもそもどうしてギャンブルにはまったのかというと、私が子どもたちにかまけていたからだそうです。それを聞いたとき、一気に夫への敬意がなくなりました。

父親なのに、私が小さい子どもたちの世話に追われて、自分をかまってくれないのが不満だったなんて、大人の言うことじゃないでしょう。そこで初めて、私は夫の両親にすべて打ち明けました。このままだと息子の次年度の学費も払えない、どうしたらいいのかわからない、と。もう夫を庇う気にはなれなかった」

義両親も驚いたようだ。まじめで堅実な公務員だった義父は、「なげかわしい」とつぶやいて言葉を失っていた。

「結局、300万以上の借金を義両親が肩代わりしてくれました。でも貯金はゼロになってしまい、私自身も夫との関係を続けるモチベーションがなくなってしまった。とりあえず夫とは離れたいと申し出ました」

ギャンブル依存症から夫は抜け出せるのか

義両親は「離婚してもいいから、息子には子どもたちに会わせてあげてほしい」と訴えた。孤立するとまたギャンブルに走る可能性が高いから、と。だが、それは両親がやってあげてほしい、私は子どもたちのケアでせいいっぱいだとミユキさんは答えた。

「結局、離婚が成立して夫は実家に戻り、私たちは今までのマンションに住んでいます。ローンは夫が払うということでしたが、義父が払っているのかもしれません。夫が子どもに会いに来るのは自由ですが、ここ3年ほどは子どもたちもあまり会いたがっていなくて。私はたまに会っていますが、なんだかギャンブルと手を切ったようには思えないんです」

義両親とは連絡をとりあっている。なんとか夫をギャンブル依存から救いたいと思い、自助グループにも通うよう強く言っているが、その会合の帰り道にパチスロをしたこともあるようだ。

「今は自分の小遣いの範囲内だから大丈夫だと夫は言うんですが、完全に手を切らない限り、またいつのめり込むかわからない。なんだか甘いんですよね、考え方が。自分がかなりひどいことになっている自覚もあまりないみたいで……」

正直言うと、あまり関わりたくないとミユキさんは思っている。私は冷たいのだろうかと悩みながらも、負のループに巻き込まれた夫とともに沈みたくないのだそう。子どもへの悪影響も心配しているようだ。

「客観的に考えると、夫も弱い人間なんだなと思います。もちろん私も弱いけど、でも子どもたちのことを考えたら、泥沼にはまるようなことはしたくない。夫をバッサリ斬るのは申し訳ないけど、下の子はこれから大学受験だし、まだまだ大事な時期。夫と子どもだったら、私は子どもをとります」

離婚はしたが、友人としてゆるく関わり、見守っていく。そのスタンスが許されないなら完全に縁を切ると彼女は夫に言っているそうだ。

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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