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「違う」「ダメ!」すべての会話に“否定”から入る人たち…悪口でなく毒舌ならアリなのか?

オールアバウト / 2024年7月21日 22時5分

「違う」「ダメ!」すべての会話に“否定”から入る人たち…悪口でなく毒舌ならアリなのか?

夫の言葉をまずは否定してかかる妻、場所もタイミングもはばからずにとにかく毒づく妻。子どもたちが真似するのも困るし、なによりも家庭にいやな空気が漂ってしまうのが耐えられない。本人たちに悪びれるところは無い。一体どうしたものか……。

人は、他人に否定的な言葉を言われると元気をなくす。特にそれがパートナーからの言葉であれば、信頼問題にも発展するだろう。気軽に相手を否定してはいけないのだ。

まずは否定的な言葉を使う妻

「僕が何か話すと、『なにそれ、違うんじゃない?』『そういうのはダメよ』とまず否定から入るんですよね、妻は。子どもに対しては気を配っているみたいだけど、それだけにこっちでストレス解消しているのかと思うほど」

ナオトさん(42歳)はそう言う。結婚して9年たつ妻との間には8歳のひとり娘がいる。妻とは2年ほど付き合って結婚した。付き合っている最中に、それほど否定的な言葉を投げかけられた記憶はないという。

「やはり子どもが生まれてからですかね。衛生面とか子どもの扱いについて、ダメだダメだと言われた記憶はあります。そのときは妻の言うことが正しいと思っていたから、言うことを聞いていた。でもそのうち、僕が何をしても何を言っても、ダメとか違うとか言われるようになってきたんです」

つい先日も、娘の成績のことをあれこれ言う妻に、「まだ小学校2年なんだからもうちょっと伸び伸び育てようよ」と言うと、「あなたはそれだからダメなのよ、甘い」と一喝された。そんなに強い口調でダメと言う必要もないだろうと言ったら、「あなたって本当に何もわかってない。そんな父親でいいの?」ときた。

妻の妙なエリート志向に苛立ちも

「これにはちょっとムッとしましたね。妻の妙なエリート志向にはうんざりしています。日曜日になると僕は娘を連れ出して自転車の練習をしたり、野球好きの娘と一緒にキャッチボールをしたりしているんですが、『あなたは娘を遊ばせることしかしない。百害あって一利なしね』って。

そんな言い方はないだろう。父と娘の楽しい時間なんだからと抵抗したら、『その時間が娘をダメにするわけ』と断罪されました」

ナオトさんは、野球好きの娘に野球をさせたいし、好きなものを見つけてほしいと思っている。もし娘が勉強が好きならもちろんそれもいい。だが、今のところ娘は野球に夢中。なぜか偉人伝の漫画も好きで、やたらと読み込んでいるようだ。

「宿題だけやっていれば、あとは好きなようにさせよう。友だちとたくさん遊ぶのも人間関係構築には役に立つはずだと論理的に言ってみたんですが、『違う!』って。妻の気に入る“いい子”を僕は好きにはなれない。なにより毎度否定されるので、妻と話すのが苦痛になってきました」

最近は会話も途切れがちで、「まただんまり決め込むわけ?」と妻に責められることもあるという。

妻の「人への悪口」を聞くのは気が重い

誰でも愚痴や人の悪口くらいは言いたくなるときがある。夫だからと気軽に言ってしまう妻も多いのかもしれない。

「だけど聞くのはしんどいです。うちの妻、本当に悪口が多いんですよ。それを自分は毒舌が売りだと思って言ってるところが、またつらい……」

そう言って苦笑するのはケンイチさん(43歳)だ。同い年の妻との間に12歳と10歳の娘たちがいる。

「共働きですから、妻にももちろんストレスはあると思う。平日、月に2回ずつお互いに好きなように時間を使おうと決めているんです。

そのときに女友だちとストレス解消しているみたいですが、帰ってくると『○○ちゃんが老けててびっくりしたわ』『独身の○○ちゃんは気楽なのよ。お金だって好きに使える。それなのにあんな貧乏くさいファッションしていることないのに』と言いたい放題。

楽しかったなら、楽しい気持ちのままでいればいいのにと僕は思うんですが、何か言わないと気が済まないんでしょうか」

テレビを見ているときでさえ、妻は「このアイドル、ずいぶん劣化したわね」と平気で言う。さすがに子どもたちの前で言っているときは、ケンイチさんも「やめろよ」と注意するのだが、「劣化は劣化よ」と妻は平然としている。

悪口ではなく楽しめる「毒舌」か?

「言いたいことは言わなきゃダメよと娘たちにも言っていますが、言っていい場所とタイミングがある。娘たちにはそういう躾をしなければいけないでしょ。でも妻は野放図に言いたいことを言っているから、それを真似られたら不安ですよ。職場ではさすがに慎重になっているようですが、たぶん失言が多いとか言われてるんだと思う」

失言も、うっかりというより確信犯だから始末に負えないとケンイチさんは言う。人の悪口ばかり言っていると、そのうちブーメランを食らうぞと妻を冗談交じりに脅したこともある。「みんな私の毒舌を楽しんでるのよ」と妻はどこ吹く風だったが、本当は不快な思いをしている人もいるはずだと彼は思っている。

「実際、僕自身が嫌な気分になっていますから。悪口とか否定的な言葉って、口から出た瞬間、自分だって嫌な気持ちになるものですよね。心にもないお世辞を言ったり褒めたりする必要はないけど、無意味に否定的な言葉をまき散らすくらいなら、うまいことを言って相手をいい気分にさせたほうがまだいいと思いますね」

口に税金はかからない。まずは相手を褒めるほうが、否定するよりずっと夫婦間や家族の場が和むのは確かだろう。

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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