知っておこう!老齢年金をより多くもらうための3つの方法
オールアバウト / 2024年8月3日 18時30分
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老齢年金は、老後の生活を支えるための重要な収入源です。誰もが「少しでも多くもらいたい」と思うのではないでしょうか。そんな方のため、今回は、老齢年金をより多くもらうための3つの方法をご紹介します。
老齢年金は、老後の生活を支えるための重要な収入源です。誰もが「少しでも多くもらいたい」と思うのではないでしょうか。そんな方のため、今回は、老齢年金をより多くもらうための3つの方法をご紹介します。
予想以上に長く生きることで準備していた貯蓄が不足する「長生きリスク」を軽減するためにも、自分で老齢年金を増やす手立てを知っておきましょう。
老後、受け取る老齢年金とは?
そもそも公的年金制度は、20歳以上60歳未満のすべての方が加入する国民年金保険と、社員・公務員が加入する厚生年金保険の2階建てになっています。老後に(原則65歳から)もらえる老齢年金には、国民年金保険から支給される「老齢基礎年金」と厚生年金保険から支給される「老齢厚生年金」があり、厚生年金保険に入っていた人は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の両方が受け取れます。つまり、厚生年金加入者は国民年金のみに加入していた方より多く、年金を受け取れます。
「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」があることを踏まえて、少しでも受給額を増やすための方法を紹介します。
方法1:国民年金に任意加入する
老齢基礎年金は、原則として20~60歳までの40年間、国民年金に加入して国民年金保険料を納付していれば、原則65歳から満額受給できます。しかし、この40年の間に未納期間や免除期間があれば、その月数分、受け取る老齢基礎年金が減ってしまいます。60歳までに老齢基礎年金の受給資格を満たしていない場合や、40年の納付済期間がないため老齢基礎年金を満額受給できない場合などで年金額の増額を希望するときは、60歳以降でも国民年金に任意加入することができます(厚生年金保険、共済組合等加入者を除く)。国民年金の加入期間が1年間増えると、老齢基礎年金は年約2万円増えます。
方法2:付加年金に加入する
付加年金は、自営業者やフリーランスなど国民年金に加入している方を対象とした年金の上乗せ制度です。任意加入被保険者(65歳以上の方を除く)も対象になります。国民年金の保険料に毎月400円を上乗せして支払います。付加年金として老齢基礎年金に加算される額は「200円×付加年金の納付月数」。仮に50~60歳までの10年間、付加年金に加入した場合の支払った額と受け取る額を比較すると次のとおりです。
・支払額(10年分):400円×120カ月=4万8000円
・受取額(1年分):200円×120カ月=2万4000円
65歳から老齢基礎年金を受け取るとすれば、老齢基礎年金に付加年金の年額2万4000円がプラスされ、一生涯受け取ることができます。
つまり、付加年金を払い、2年以上老齢基礎年金を受け取れば、払った付加年金額以上の額になるというお得な制度な制度なのです。
方法3:厚生年金の加入上限である70歳まで働く
老齢年金をより多くもらいたいと考えるなら、70歳まで厚生年金保険の適用事業所で、厚生年金に加入できる条件を満たす働き方を考えましょう。厚生年金に加入していた時の報酬額や加入期間等に応じて年金額が計算されます。
老齢厚生年金は、厚生年金に加入していた期間によって、以下のA、Bの計算式に分けて計算し、合計した金額が支給されます。
・老齢厚生年金受給額=A+B
・A:平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入月数
・B:平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入月数
※昭和21年4月1日以前生まれの人については、計算式の給付乗率が異なります
平均標準報酬月額とは、「被保険者であった期間の標準報酬月額の合計」を「被保険者であった期間の月数」で割った額で、年金額の計算の基礎となるものです。なお、平成15年4月の総報酬制導入以降の期間は、過去の標準報酬月額と賞与を合算した額となり、「平均標準報酬額」と呼ばれます。
標準報酬月額とは、毎月の保険料(健康保険や介護保険、厚生年金保険)を計算するための基準となる金額です。厚生年金保険は第1等級(8万8000円)から第32等級(65万円)の32段階に区分されています。
たとえば平成15年4月以降、60~70歳まで10年間(120カ月)を再雇用で働き厚生年金に加入した場合、老齢厚生年金がいくら増えるのかを試算してみましょう。計算するにあたり上記2つの計算式のうち、「B」を使用します。
【60~70歳まで10年間(120カ月)働いた場合】
・標準報酬月額が15万円:15万円×5.481/1000×120カ月=9万8658円
・標準報酬月額が20万円:20万円×5.481/1000×120カ月=13万1544円
※経過的加算に関しては考慮していません
もし、60歳以降10年間厚生年金に加入した場合、標準報酬月額が15万~20万円ですと、年間の老齢厚生年金の受取額が約10万~13万円が増えることになります。
多くの場合、老齢年金だけでの生活に「満足を得る」のは難しいかもしれません。そうはいっても、長生きすることを考えた場合、老齢年金の生涯にわたってもらえるという点は大いにメリットがあります。以上のことを踏まえて少しでも多くの年金をもらいましょう。
文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))
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