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大皿料理「食い尽くし系」夫に辟易する妻、「おかずの品数が足りない」妻に不満を募らせる夫

オールアバウト / 2024年8月5日 22時5分

大皿料理「食い尽くし系」夫に辟易する妻、「おかずの品数が足りない」妻に不満を募らせる夫

他の人のことを考えないで、大皿に盛られたおかずをどんどん食べ尽くしてしまう夫。その逆で、夫の食欲に見合った量を作ってくれない妻。どちらも、自分の感覚だけが正しいと思っていて、コミュニケーションがすれ違う。

「食い尽くし夫」については、ときどきネットをにぎわせるトピックとなっている。

たくさん食べる夫に辟易する妻の様子が、ある種の滑稽さをもって伝えられてきたのだが、最近では「子どものことも考えずに食べてしまう夫」に不快感をもつ妻、「足りないのがわかっていながら作らない妻」に不満をもつ夫という構図ができあがっている。これは夫婦間でコミュニケーションがとれていない証しでもありそうだ。

数を考えて!「食べ尽くし系」夫への不信感

「うちは食べ盛りの子がふたりいるんですが、夫は数を考えずに食べたいだけ食べてしまう。いつも、ひとり〇個までだから数えて食べてと言っているのに……」

困惑した表情でそう言うのはエリカさん(43歳)だ。2歳年上の夫との間に、12歳と10歳の男の子がいる。夫の母親と同居して共働きを続けてきたが、義母の体調が不安定なので、リモートワークが増えたエリカさんが食事を作ることが多い。

「1人分ずつ分けて盛りたいのですが、夫は大家族で育って大皿にたくさん盛ってあるのが好きだと結婚当初から言われていました。義母が同居していることもあり、その習慣を踏襲しているんですよね」

たとえば唐揚げだったら、大皿2つに盛って出す。餃子やサラダも、だいたい大皿2枚に盛って5人で食べるのが日常だ。

「最近では、唐揚げは全部で25個あるから、ひとり5個ずつなどと言って出すんですが、それでも夫はガーッと食べてしまう。子どもが足りないよと言うと、義母も夫も、私を責めるような目で見る。そもそもあなたが食べ過ぎでしょ? と思うのですが。

まずは子どもを優先させるのが親じゃないのかと、最近では夫への不信感にもつながっています」

独身時代から断りもなく食い尽くしていた

思い返せば、独身時代からそうだったと彼女は言う。シェアして食べるイタリアンに行ったとき、夫は彼女の皿にサラダを少し取り分け、あとはすべて食べてしまう。「もっといる?」とは聞いてくれなかった。

そば屋で、エリカさんがうどん、彼がそばを頼んだときも「一口ちょうだい」と言われたので、「私はそばが好きではないから、途中で交換はしたくない。うどんを食べたいなら頼めば?」と言ったら、「一口でいいんだよ」と丼を無理矢理交換、そのあと返ってきた丼にうどんはほとんど残っていなかった。

「私は3姉妹で育っていて、父もがつがつ食べるタイプではなかったので、当時、若い男性ってこんなふうにたくさん食べるんだと思っちゃったんですよ。それがむしろ好ましいこともあると思っていた。でも結婚したら、他人のことは考えない人だとよくわかりました」

何度注意しても、夫は食い尽くしをやめようとしないのだ。

「先日、いつも足りないからとパスタを大量にゆでたんです。そうしたら夫、『オレ、今日はごはんが食べたいんだよね』と冷凍してあったごはんをチンしてる。パスタは余ってしまいました。夫の食べる分量やそのとき食べたいものがコロコロ変わるので困るんです」

夫のわがままにも振り回されているのだ。

「自分を基準にするな」という夫側の意見

「そもそも妻は、自分が食べる量をベースにしているんですよ。餃子だって唐揚げだって、ひとり5個と言われても、僕にはまったく足りない」

引っ越し関係の会社を経営するヒロアキさん(40歳)は、笑みを浮かべながらそう言った。肉体労働はお腹がすく。わかっているはずなのに、同い年の妻は自分と8歳のひとり娘が食べる量を基準に考えているのだという。

「ちまちまとおかずを作るんですよ。いろいろなものを作るのは大変だと思うんですが、そのほうがまんべんなく栄養をとれるからと。その妻の気持ちはありがたいけど、こちらはもっとガツンと食べたい。仕事柄、体力を使いますから。

それを妻に言ったら、わかったと言ってくれたんだけど、あまり変わらない。再度言って空気が悪くなるのも嫌なので、冷凍食品を買っておいて、足りなかったからチンして食べていたら、『あなたは私の作る料理が気に入らないの?』と言われて。

違う、足りないんだよと言ったら、ごはんを食べればいいというけど、ごはんばかり食べるわけにもいかない」

食事の量で夫婦ゲンカ、娘が泣き出す始末

しまいには口論に発展、妻は「そもそももういい年なんだから、そんなに食べることはない」と暴論を吐く始末。ヒロアキさんも、「オレがどのくらい体力使って仕事をしているのかわかってるのか。もっとちゃんと考えろよ」と売り言葉に買い言葉で言ってしまった。妻は泣き出し、娘まで「ママを泣かせないで」と叫ぶ事態になった。

「足りないからと自分で作ってもダメなら、外へ行くしかありません。食事が終わるとコンビニに行って食べながら帰っていたら、近所の人に見られて、妙な噂がたったこともあります」

最近は深夜にこっそりキッチンに立つこともある。妻はわかっているはずだが、片づけておけば知らん顔してくれるようにはなった。

「だけど、こういうのってなんだか変ですよね。深夜に食べるのもよくないし……。妻ともっと話し合いたいんですが、妻はそんな隙を見せてくれない。ディスコミュニケーションの極みです」

本来、ヒロアキさんの妻は彼がキッチンに立ち入るのを嫌がっていた。自分の牙城を汚されるとでも思っているようだ。キッチンが妻のプライドの塊なのかもしれない。それも含めて、もう一度話し合いたいと彼は言った。

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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