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サメ映画は『ジョーズ』だけじゃない。パリ五輪開催中のセーヌ川からも出現? 最新サメ映画4選

オールアバウト / 2024年8月10日 20時15分

サメ映画は『ジョーズ』だけじゃない。パリ五輪開催中のセーヌ川からも出現? 最新サメ映画4選

夏に見たい映画のジャンルはさまざまですが、その選択における最有力候補はサメ映画でしょう。ここでは、この2024年夏に配信中&劇場公開中(これから上映される)4作品を一挙に紹介しましょう。(※サムネイル画像出典:『エア・ロック 海底緊急避難所』 より(C) NWUP Limited 2023)

夏真っ盛りの今、サメ映画を見てみるのはいかがでしょうか。

サメ映画は1975年の『ジョーズ』の大ヒット以降にたくさん作られたものの、1999年の『ディープ・ブルー』、 2016年の『ロスト・バケーション』など、名作とされる作品はごくわずか。サメ映画はモンスターパニック映画の定番的な存在でありながらも、「サメは基本海にしか出てこない」という制約もあるためか、面白い内容になるハードルが意外と高いジャンルでもあるのでしょう。

他にもサメが竜巻に巻き込まれて飛んできたり、頭が6つにまでに増えたり、砂浜や家の中にまで出てきたりと、トンデモな設定のサメ映画もそれはそれで好事家から愛されていますが、万人にすすめられるかといえば、そうでもないというのも正直なところです。

しかしながら、この2024年夏は心から面白いと思える、幅広い層におすすめできるサメ映画が豊作! 配信中&劇場公開中(これから上映される)4作品を一挙に紹介しましょう。

1:『セーヌ川の水面の下に』(Netflixで配信中)


現在開催中のパリ五輪でも話題のセーヌ川に、巨大かつ進化したサメがやってくるという、大変分かりやすい設定のサメ映画です。しかしながら、基本的な物語の流れは「王道」かつ「真面目」といえるもの。何しろ、人間による海の環境破壊への痛烈な批判を根底に据えつつ、専門家が危険性を訴えるものの市長が無理に計画を進める『ジョーズ』を踏襲した作劇もなされているのですから。

さらに、淡水でも生きられるどころか、その先に尋常ではない進化を遂げるサメの来襲もちゃんと怖いものとして描かれています。R18+指定のアクション映画『FARANG/ファラン』も手掛けたザヴィエ・ジャン監督らしく、サメが襲いかかる場面のケレン味も効いていて、残酷描写もなかなかにショッキング。さらなる衝撃はラストシーンで、その意外性には多くの称賛の言葉が集まりました。

なお、Netflix映画『シティーハンター』で主演を務めた鈴木亮平は、同作が1650万ビューを超える大ヒットとなるも、この『セーヌ川の水面の下に』が9090万ビューとさらに大記録になったニュースに対し、X(旧Twitter)に「本当にありがとうございます。『シティーハンター』を愛してくださった皆様のおかげです。 それにしても……サメ……強すぎる……」と投稿。SNS上で話題を呼びました。 サメ映画の世界的人気を改めて証明した、記念碑的な作品でしょう。

2:『温泉シャーク』(7月5日より劇場公開中)


こちらはなんと日本製のサメ映画! タイトル通り「温泉にサメが出る」という設定からして出オチにしにか思えないところですが、一応はその理屈を通しつつ、最大限にエンターテインメントに昇華して、後半からは良い意味で「何を見せられているんだ……」と思うばかりの意外な展開をたっぷり用意する、作り手のサービス精神を大放出させた、なかなかあなどれない作品に仕上がっていました。

絵面は「低予算ですが何か?」と開き直っているかのようにチープですが、その印象をも上回る派手な見せ場もありますし、慣れればとっても楽しくなってきます。ツッコミどころも満載な上、ゴリ押しで話を進めているような場面もありますが、それでも重要な伏線は回収していたりもします。皮肉っぽい警察署長、軽薄そうに見える市長、謎が多すぎる「マッチョ」など、クセの強いキャラクターがちゃんと魅力的に思えてくれるのも美点でしょう。

血が出る場面はあるものの、過度な残酷描写は避けられていてG(全年齢)指定であり、お子さんにもおすすめできる(?)サメ映画というのも貴重です。また、サメのエサになるのがいわゆる“ウェイ系”、かつ迷惑系インフルエンサーであり、いかにサメに食いちぎられようが同情せずに見られる(?)のも良かったです。公開から1カ月以上がたち上映劇場と回数は少なくなっていますが、スクリーンで見てこその体験が間違いなくあるので、ぜひ優先的に駆けつけてほしいです。

3:『密輸 1970』(7月12日より劇場公開中)


舞台は1970年代半ばの韓国の漁村。化学工場の廃棄物で海が汚染され、地元の海女チームが失職の危機に直面したため、海底から密輸品を引き上げる仕事を請け負うことになる物語です。その後は巨額の金塊を巡ってだまし合いのバトルに発展する、実話に着想を得た作品ながら、フィクションとして遠慮なくエンターテインメント性を高めた内容に仕上がっていました。

もちろん海人さんたちがやっていることは犯罪そのもの、褒められたものではないのですが、根底には環境汚染という問題もあり、敵となる男性たちがいわゆるミソジニーに満ちていて憎たらしいこともあって、女性たちがそのひどい状況でも連帯し、一矢を報いよう奮闘する姿を応援できるでしょう。いわゆる「シスターフッドもの」として秀逸な内容なのです。

中盤の『オーシャンズ11』的な編集で敵をだます様をテンポよく見せ、さらに後半からはいい意味で「なんの映画を見に来たんだっけ?」とさえ思う、バラエティ豊かなアクションのつるべ打ち! しっかり伏線を張っていたサメが大活躍するサメ映画としても、見どころ満載な作品に仕上がっていました。こちらも上映開始から時間が経ち上映回数および劇場が少なくなっていますが、とことん「面白い」映画を求める人に推薦します。

4:『エア・ロック 海底緊急避難所』(8月16日より劇場公開)


こちらは、「飛行機が海に落ちたらそこにサメがいる」というアイデアからして奇抜な、「航空パニックもの」「密室サスペンス」「サメ映画」を一挙に味わえるお得な内容! それでいて個々の場面のクオリティは高く、特に物語の発端となる飛行機のトラブルは迫力満点かつ心からの恐怖を呼び起こすもので、トラウマになった人多数のホラー映画『ファイナル・デスティネーション』の序盤をほうふつとさせるほどでした。

(C) NWUP Limited 2023
飛行機が海に落ちた後、密室となったその場所で生き残ったのはわずか7人。酸素はごくわずかでタイムリミットが迫るハラハラもありますし、脱出するためのアイデアも「なるほど、だから飛行機を沈めたんだ!」と感心しました。いい意味で絵に描いたような「後ろ! 後ろ!」なサスペンスや、名作『ポセイドン・アドベンチャー』を連想させる展開もハラハラできるでしょう。

(C) NWUP Limited 2023
人物描写もスマートで、女子大生とその男友達、大好きなおじいちゃん、おばあちゃんと旅行に来ていた10歳の少女など、すぐに登場人物の特徴を覚えられますし、冒頭でそれぞれの「らしさ」を示すのも上手なところです。さらに、同性パートナーとの結婚を夢見るキャビンアテンダントに対し、男友達が軽薄なジョーク、いや侮蔑的な言葉を投げかけたことが、その後のドラマにしっかり生かされていたことに感動しました。

(C) NWUP Limited 2023
LGBTQ+への向き合い方としても、反面教師的にはっきり良くないことを示しつつ、その後は「互いに少しだけも歩み寄れるかもしれない」コミュニケーションの一例を示すという、誠実かつ最新系のアプローチをしたサメ映画として、心から称賛したいのです。

コアなファンを持つ『ザ・グリード』がレンタル配信スタート!

サメ映画ではありませんが、直近で話題になってるのは、『ザ・グリード』がDMM TVやビデオマーケットで、レンタル配信スタートとなったこと。同作のDVDは廃盤で、これまで日本の配信サービスでは見られなかったこともあり、2023年の『午後のロードショー』(テレビ東京系)の地上波放送でもちょっとしたお祭り騒ぎになっていたりもしたのです。

同作は、アメリカで同じく豪華客船を舞台にした1997年の歴史的大ヒット作『タイタニック』の1カ月後に公開されたこともあり興行的には大失敗してしまったのですが、B級(ただしお金はかかっている)モンスターパニック映画の名作として多数のファンに愛されています。グロテスクなシーンもありますが、とにかく「面白い!」と思える娯楽作や、「水」と人間を食べる存在を掛け合わせた恐怖という、サメ映画的な要素も求める人に推薦したいです。

かわいいサメのアニメ映画が公開決定!

今後に公開されるサメ映画で注目なのは、何といっても発表されたばかりの『おでかけ子ザメ』でしょう! 同名漫画を原作としたYouTube配信のアニメが大人気となり、その1周年を迎えたタイミングで映画化決定の特報映像が公開されたのです。

「世界一平和で幸せなサメ映画の爆誕だ」「アニメロスで2期まで耐え忍んでいたら、まさかの映画化発表で待ちきれなさが限界突破した」など、うれしそうなコメントが早速投稿されています。

まさにその通り、おおむねで人間を襲う恐怖の存在として描かれていたサメが、この映画版『おでかけ子ザメ』ではひたすらにかわいい癒しの存在で描かれることはほぼ決定しているのです。新時代のサメ映画として、大いに期待しています。

この記事の筆者:ヒナタカ プロフィール
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「CINEMAS+」「女子SPA!」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
(文:ヒナタカ)

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