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【怖すぎ】R15+指定の『プーさん』とは? 怖すぎて逆に笑ってしまう、2024年夏ホラー映画7選!

オールアバウト / 2024年8月9日 20時35分

【怖すぎ】R15+指定の『プーさん』とは? 怖すぎて逆に笑ってしまう、2024年夏ホラー映画7選!

劇場公開中またはこれから公開される、2024年夏のおすすめのホラー映画を一挙7作品紹介しましょう。特に2つ目と7つ目は類まれな傑作なので、ぜひ優先的に見てください!(※画像出典:『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』より (C) 2024 ITN DISTRIBUTION, INC. ALL RIGHTS RESERVED. )

2024年も夏真っ盛り! ここでは、本気で怖くてとっても涼しい気分になれる、はたまたコメディー要素も備えていて大笑いできたりもできる、何より「面白い!」からこそ大推薦できる、劇場公開中またはこれから公開される、おすすめのホラー映画を一挙7作品紹介しましょう。

1:『あのコはだぁれ?』(7月19日より公開中)

『呪怨』『犬鳴村』などを手掛けた清水崇監督による、2023年公開の『ミンナのウタ』のDNAを引き継ぐ最新作です。とはいえ、登場人物の大半は一新されていて、物語の大筋は「次々に生徒が消えてくる」とシンプルなので、予備知識なく見ても楽しめます。しかし、『ミンナのウタ』からあった謎を前提に話が進む場面もあるので、可能であればそちらを先に鑑賞しておいたほうがいいでしょう。

そんな『あのコはだぁれ?』は“ガチ”の怖さ。前作で多くの人が絶叫した「玄関」でのトラウマシーンにさらなるツイストを効かせ、その後もバラエティ豊かな恐怖シーンのつるべ打ち。全編で「恐怖のおもてなし精神」にあふれていました。特にゲームセンターでのあのアイデアには、恐怖を通り越して「その手があったか!」と感心して、変な笑いさえ込み上げてきます。

『変な家』の大ヒットもあったためか中高生も多く動員し、前作『ミンナのウタ』を超えて興行収入5億円を突破するスマッシュヒットとなったのも実に喜ばしいことです。各地で評判を呼んでいる「絶叫上映」が、8月9日から追加開催されているので、こちらもぜひチェックしてみてください。

2:『Chime』(8月2日より公開中)

DVT(デジタル・ビデオ・トレーディング)プラットフォームの「Roadstead」で展開していたオリジナル作品の劇場公開がスタートしました。これが、もう涙が出そうになるほどに怖い! 刺激の強い殺傷描写のためにR15+指定もされており、かなりの覚悟を持って見たほうがいいでしょう。

上映時間45分の中編作品で、物語は料理教室の先生の周りで起こる異変を描く、というものなのですが、まずは「不条理」であることが恐怖を呼び起こします。最初は生徒の1人が「自分の脳の半分は機械に入れ替えられている」と異常なことを口にすることから。その後は主人公自身の異変や、家族の日常的なシーンでさえも不穏で……それぞれ「わけが分からないのにどこか連続性を感じられる」ことであるのに加え、「次に何が起こるのかが分からない」からこそ怖いのです。

根底にあるのは「一線を超えてしまうかもしれない」恐怖。描かれる出来事は突飛なようで、このような異常さに自分も「入り込んでしまう」可能性があるかもしれないと思わせるのです。『CURE キュア』『回路』などで知られる黒沢清監督らしい演出がさえわたっており、カメラワーク、音響、俳優の表情に至るまで全てが怖く、あの「椅子」のシーンはもうトラウマ級。現実の世界の認識さえも変えてしまう、「もう見る前には戻れない」傑作だと断言します。

3:『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』(8月9日より公開中)

ウォルト・ディズニーのアニメ版も有名な、児童小説『くまのプーさん』の著作権が2022年1月をもって消滅し、パブリックドメインになったことで実現した「まさかのホラー映画化」の第2弾です。

しかしながら、2023年に公開された前作『プー あくまのくまさん』はアメリカの批評サービスRotton Tomatoesで批評家支持率は脅威の4%、最低の映画を決めるラジー賞ことゴールデンラズベリー賞では最多5部門を受賞するという、不名誉な(もはや“おいしい”?)事態になってしまいました。

実際に前作を見ると酷評にも納得で、「とにかく急いで作った」雑さや志の低さをただ感じてしまう残念な内容だと思いましたが、この続編は前作を見ていなくても楽しめますし、そちらとは比べものにならないほどに面白い! 一時はRotton Tomatoesの批評家支持率が100%になったことも話題となりました(ただし現在は48%と賛否両論)。(C) 2024 ITN DISTRIBUTION, INC. ALL RIGHTS RESERVED. 最大の特徴は残酷描写に遠慮が一切ないこと。R15+指定でもギリギリと思えるほどの死体の多さかつ、血飛沫がゴージャスに噴き出しまくりで、前作のヒットによって10倍に増えた予算をグロ方向に全力で注いだような、すがすがしさがありました。

何より、主人公と周りのキャラクターの心理描写がとても丁寧で、明かされる過去の出来事や、その心理に共感して、ついホロリとしてしまう意外な感動があります。脚本(共同)を手掛けたのは、コアなホラーファンから称賛された『サマー・オブ・84』のマット・レスリーであり、そちらと同様にもの悲しさを備えたホラー映画を求める人にもおすすめです。(C) 2024 ITN DISTRIBUTION, INC. ALL RIGHTS RESERVED. ちなみに……今後も著作権切れのキャラクターをホラー化するプロジェクト、その名も『プーニバース』が始動しており、この『プーさん』の第3弾に加えて、『バンビ』や『ピノキオ』の「闇落ち」も発表されているのだとか。今後も(本気で誰かから怒られないかも含めて)気になります。

4:『#スージー・サーチ』(8月9日より公開中)

行方不明になった人気インフルエンサーを見つけた女子大生が、あっという間に有名人になるという、SNS時代ならではのサスペンスホラーです。怖いのは、主人公とその周りの会話や振る舞いから「あれ? もしかして……」と「とある疑惑」が増してくること。「やっぱりそうだったか」と予想が当たる人も多いでしょうが、その先に「そう来たか!」と予想外の事態にもハラハラできるでしょう。

主人公がポッドキャストで未解決事件の考察を配信するも、なかなかフォロワーの増えない孤独な大学生で、多発性硬化症(MS)を発症した母親の介護もしている状況も身につまされます。その後の展開を奇抜に感じてしまう人もいるかもしれませんが、現実でも塞ぎ込んだ感情と承認欲求が「過剰な言動」へと発展してしまうことは、誰にとっても他人事ではないと思うのです。

『ヘレディタリー/継承』のアレックス・ウルフが「瞑想(めいそう)」をするタイプのインフルエンサーに扮(ふん)しており、いわゆる“陽キャ”的ではないことがむしろ魅力的に思えてきます。そこから「男女のバディもの」もしくは「ラブストーリー」にもなりそうなところですが……それ以降のことは秘密にしておきましょう。

5:『ニューノーマル』(8月16日公開)

こちらは韓国製で、1人暮らしの女性の元に火災報知器の点検をする中年男がやってくる、中学生が車椅子の老婦人を助けてあげる、マッチングアプリを使っていると意外な人物がやってくる……といった、一見すると関係のない6つのエピソードが交錯するという内容です。

ネタバレ厳禁の意外な展開と、「その時点では意味が分からない」不条理さが恐怖を呼び起こしますが、時には「理不尽すぎて笑ってしまう」ダークコメディーの領域に到達していました。韓国で大ヒットを記録したホラー映画『コンジアム』のチョン・ボムシク監督らしく、ハラハラするサスペンスシーンも大いに盛り上がります。

なお、公式の宣伝ではほぼ明かされていませんが、日本のテレビドラマ『トリハダ〜夜ふかしのあなたにゾクッとする話を』(フジテレビ系)の事実上のリメイクであり、映画本編での韓国語のエンドロールにおいて、日本語で同ドラマのタイトルがクレジットされています。日本のホラーコンテンツが韓国でリメイクされることは名誉なことですし、実際に面白くて怖い内容になっているのですから、もっと推してほしいところです。

6:『デッドストリーム』(8月16日公開)

ファウンド・フッテージ(発見された映像という体制)かつPOV(主観視点)のホラーです。主人公は「炎上系配信者」であり初めこそムカつくのですが、彼に襲いかかる恐怖の連続になんだかんだで同情してしまいますし、視聴者との相互的なやりとりもあるなど、現代らしい要素も盛り込まれた内容でした。

特筆しておかなければならないのは、その高評価ぶり。アメリカの批評サービスRotten Tomatoesで批評家支持率はなんと現在90%。内容そのものもエンターテインメント性が高く、さらにはコメディー要素もマシマシで、終盤のとある「超理論(でも納得?)」と、恐怖の対象を攻撃した時のツッコミには大笑いしてしまいました。

主演を務めたジョゼフ・ウィンターが、妻のヴァネッサと監督・脚本・制作・編集に至るまで2人3脚で作り上げたのも驚異的。低予算かつ制約が多い中でも、作り手のサービス精神と工夫により、面白い映画が作れることの証明のようです。PG12指定で刺激の強い描写もあるのでご注意を。

7:『サユリ』(8月23日公開)

『ミスミソウ』や『ハイスコアガール』などの押切蓮介による、知る人ぞ知る名作ホラー漫画の実写映画化作品です。結論から言えば、めちゃくちゃ怖くて面白い! というより、全てのホラー映画の中で最も面白いと断言できるほどに面白い!

物語は家族がどんどん悪い状況に陥るというもので、恐怖シーンはゴリゴリに怖く、その上バラエティ豊かなのです。そして、中盤の驚愕(きょうがく)の展開! それは映画の宣伝や本予告編では明かされており、もちろんそれを知って期待して見るのもいいでしょうが、一緒に連れて行く友達には内緒にしたりすると、より楽しいでしょう。

その先に待ち受けるさらなる衝撃的な展開の連続には、「こんなに面白い映画をありがとうございます!」と心の底から作り手に感謝して、そのことで泣いてしまうほど。その後に待ち受けていた、さらなる感動のために目から涙が滝のようにあふれてくるというのは、ホラー映画では初めての経験でした。

『エクソシスト』や『リング』など歴史を変えたホラー映画はこれまでもありましたが、『サユリ』は「エンタメ特化」で新たなホラー映画の可能性を切り拓いた大傑作です。白石晃士監督はこれまでも『カルト』『貞子vs伽椰子』などで娯楽性抜群のホラー作品を手掛けてきましたが、ついにその最高傑作にして1つの到達点を作り上げたのです。

唯一残念なのは、ショッキングなシーンに容赦がなくR15+指定であるため、劇中の主人公やヒロインと同じ中学生が見られないこと。こんなに面白い映画を見たら、もう大興奮で学校中の話題になること間違いなしなのに……! 逆に言えば、ホラーが大丈夫だという高校生以上の人は全員見てください。

また、見る前にはそれほどハードルを上げずに、「掘り出し物っぽいホラーを見よう」な気分で挑む&仲のいい友達を誘うと、最高の気分になれるでしょう。「(ホラー)映画って、なんて面白いんだ!」という、改めて重要な気付きがあなたを待っています!

9月もホラー映画が大充実!

さらに、9月6日より『エイリアン:ロムルス』『トラウマ。~日常に潜む恐怖をあなたに~』『映画検閲』『憑依』『メリーおばさんのひつじ』、そして9月13日より犯罪グループが吸血鬼の少女を誘拐してしまうという設定の『アビゲイル』も公開と、9月になってもいきなりホラー映画が大充実なのもたまりません。
さらにホラー映画が充実する秋へと突入する前に、やはり夏のホラー映画も、ぜひ優先して見てください!

この記事の筆者:ヒナタカ プロフィール
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「CINEMAS+」「女子SPA!」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
(文:ヒナタカ)

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