1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「巨大地震注意」発表を機に考えたい、万が一に備えた帰省・旅行の準備。旅のプロがやっていることは?

オールアバウト / 2024年8月9日 21時5分

「巨大地震注意」発表を機に考えたい、万が一に備えた帰省・旅行の準備。旅のプロがやっていることは?

お盆休み目前で発生した日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震。気象庁は、南海トラフ地震に関する臨時情報「巨大地震注意」を発表しました。「帰省や旅行へ」というタイミングの人もいるでしょう。今一度、旅の備えを確認しておきましょう。

気象庁は、南海トラフ地震に関する臨時情報「巨大地震注意(南海トラフ地震臨時情報)」を初めて発表。会見を行い、平常時より南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震が発生する可能性が高まっているとし、個人レベルでも日頃からの備えを再確認してほしいと訴えました。

会見の質疑応答では東大名誉教授の平田直氏が「(個人的な見解としたうえで)避難経路の確保など十分な備えをしたうえで、海水浴をするのは問題ないと考える」と回答する場面も。一方で、閉鎖する海水浴場も出てきています。南海トラフ地震がいつ起きるか分からない以上、「可能な備えをしつつ、自身でリスクヘッジをして行動するしかない」のだと感じます。

交通機関に影響も出てきています。「巨大地震注意」の発表を受けて、東海道新幹線は、1週間程度、三島駅~三河安城駅間で速度を落として運転することを発表。特急の運休を決めた鉄道会社もあり、今後も影響が広がる可能性があります。

日常の旅で、筆者が行っていることを踏まえ、今一度、旅に出る際に確認しておきたい6つの備えを紹介します。

1. 行き先を伝え、SNSで安否確認ができる環境整備

最近はスマートフォンで連絡がすぐにできることから、ふらっと旅へ出かける人も増えています。突然、家を留守にしても心配をかけないために、家族や身近な人に旅の行程(行き先や交通手段、宿泊施設など)を伝えておくと安心です。

甚大な災害発生時、FacebookやLINEでは、自身の安否を伝えたり、知人の安否を確認する機能があります。家族や親しい人とSNSでつながり、安否確認の方法を確認しておくことも重要です。

2. スマートフォンはフル充電、予備バッテリーも準備

情報が得られないと不安も増します。利用する交通機関や道路情報などの公式SNSをフォローしておけば、タイムリーな情報が得られる可能性が高いです。スマートフォンはフル充電を心がけ、予備バッテリーも携帯しておくのが賢明です。通信ができない状況でも、ライトや音を出して居場所を知らせるなど、災害時に役立つ機能がスマートフォンには多く備わっています。

またアナログですが、充電が切れて困らないように、スマートフォンに登録してある情報で重要なもの(連絡先・旅行時の手配内容など)は、印刷したりメモをして、紙でも携帯しておくと、いざという時に役立ちます。

3. 食べ物・飲み物を常にかばんへ入れておく

今回の「巨大地震注意」の発表だけではなく、ゲリラ豪雨なども増える中、交通機関の遅延に遭遇する機会が多くなっています。長時間の移動時はもちろん、短時間の移動でも、飲み物とおなかにたまる「おやつ」などをかばんに入れておくと安心です。車内販売がない新幹線や特急列車も増えているので、乗車前に必ず購入するのをお忘れなく。

4. 宿についたら「万が一」をシミュレーション

海や川が目の前など、風光明媚な場所は魅力的ですが、特定の災害に弱いこともあります。筆者は宿に到着して部屋に行くまでに、万が一のシミュレーションをするのが習慣になっています。

まずは非常口を確認。そして宿の周りの環境から「どんな『万が一のこと』が想定されるか? その際この場所は大丈夫そうか? いざという場合はどう行動するか?」を頭の中で考えます。

そうやって意識することで、初めて館内にある災害時のサインや室内に避難経路の説明があることに気が付くことも多いもの。災害リスクがある場所、例えば南海トラフで津波被害が想定される場所では、「津波タワー」など避難場所を設置するなど対策もされています。地元の人は周知のことでも外から訪れると知らないことも多くあります。楽しむ前に1分間、自分たちの身を守る確認をするのを心がけるといいですよ。

また旅先の自治体のハザードマップを確認しておくと、想定リスクや避難場所も分かります。

5. 現金は少し多めに持っていく

災害時には、足止めされて延泊が必要になったり、予定とは異なる行程になるなど、想定外の費用がかかることもあります。停電になるとクレジットカードや電子マネーが使えない事態も想定されます。万が一に備えて、現金は旅行の予算にプラスして少し多めに持っていくことをおすすめします。片道の移動費を賄える金額を目安にするといいでしょう。

また日頃飲んでいる薬なども、多めに持っていくと気持ち的にも安心です。

6. 旅行の手配内容を確認しておく

何事もなく旅が終わればよいのですが、例えば交通機関が遅延・運休した際などは、手配した内容によって変更や払い戻しに制限がある場合があります。また旅行代理店を通じて予約した場合は、交通機関などで変更などの対応ができないことも。「いざという時に、旅行会社は営業時間外で電話もつながらない」ということもありえます。万が一の際はどこに連絡して、手続きはどうしたらいいのかを把握しておくと安心です。

台風などで欠航リスクがある場合、航空会社では、料金プランに関わらず、無料で変更や払い戻しを受け付けることが多くあります。突発的に発生する地震は難しいですが、予測できる場合は状況に応じて変更や延期なども検討するといいでしょう。

自然災害の多い日本では、いつどこで被災するか分かりません。旅を楽しむためにも、万が一を頭の片隅にいれ、いざという時に自ら動けるようにしておくことが大切です。

この記事の執筆者:村田 和子 プロフィール
旅行ジャーナリスト。国内・海外旅行、子連れ旅行のノウハウや楽しみ方を、テレビ・新聞・雑誌などの媒体で広く紹介するほか、執筆・講演、宿や地域のコンサルティングを行う。旅を通じて子どもの生きる力を育む「旅育メソッド(R)」の提唱者。
(文:村田 和子)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください