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台風接近や予測不可能なゲリラ雷雨、地震……飛行機の「欠航」はスピード勝負で予定変更を!

オールアバウト / 2024年8月16日 15時5分

台風接近や予測不可能なゲリラ雷雨、地震……飛行機の「欠航」はスピード勝負で予定変更を!

夏の飛行機旅では、台風やゲリラ雷雨などに加えて頻発する地震にも注意しておきたいところ。台風の接近や急激な天候の変化などによる予測不可能な「欠航」に備えて準備できることとは? 旅行ジャーナリストが解説する。

夏の旅行で気を付けたいのは例年の「台風」、そして近年は「ゲリラ雷雨」、最近はやや大きめの「地震」が続き、お盆前には南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が出されるなど自然災害とそれに関するニュースがよく目につく。いずれの事態もできる限り、事前に「備える」に越したことはない。

「台風」は事前予測できる! 素早い予定変更を

那覇空港の国内線ターミナル。航空会社のカウンターは平時からよく混雑する(筆者撮影)台風は毎夏、お盆を過ぎた頃からよく発生し、台風の進路上または影響が及ぶ場合など、飛行機は運航予定の便が次々欠航となる。特に、沖縄方面だと本州のような陸路の迂回ルートがないため、空路がいったん止まると多くの旅行客が現地で足止めされる。

その際、搭乗予定の便の変更や取り消し(キャンセル)だけでなく予約済みのホテルやツアー、レンタカーなどについても対応に追われる。繁忙期の場合、沖縄便などは予約でほぼ満席で、変更可能な便が数日後というのも珍しくない。欠航便が増えると空港近くのホテルもすぐ埋まり、空港内で一夜を明かす事態にもなりかねない。

「台風」が来たら“スピード感”が重要

航空各社が公式サイトで発表する「運航の見通し」(画像はANA)台風の影響を受けそうな場合、航空会社は公式サイトの「運航の見通し」などで、前日などに対象便を発表する。搭乗予定の飛行機がその対象便であれば、航空券はどの運賃でも変更やキャンセル時の手数料が「無料」になる。

加えて、便の変更は「早い者勝ち」で、「台風が来る前に早い便に変更する」「台風が通り過ぎるのを待ってホテルを延泊予約する」など、変更にいち早く動くスピード感も求められる。

なお、空港にある航空会社のカウンターは長い列となり、待つのに数時間かかることも。近年、航空会社はWeb上で自ら変更できるサービスを提供している。これを使いこなせると強い。

最近多い「ゲリラ雷雨」で特に注意したい空港とは?

羽田空港は混雑空港。発着が止まるとその影響は大きい(筆者撮影)
近年、線状降水帯やゲリラ雷雨が全国的に頻発している。大雨では飛行機の運航に支障がなくとも、雷が発生すると空港での地上作業が一時停止するため、遅延や欠航につながる。

2024年8月7日夜に起きた羽田空港の雷雨による影響は、まだ記憶に新しい。落雷の恐れで、スタッフの安全確保のため航空機への給油や駐機場への誘導など一連の作業が約2時間にわたって停止した。

1日に運航便が片手で数えるほどしかない地方空港であれば影響は少ない。しかし、羽田空港は“世界きっての混雑空港”だ。4本ある滑走路は朝から晩まで離着陸が絶え間なく続くため、大幅遅延や欠航する便が続出した。

到着便の多くが羽田空港付近の上空をしばらく旋回後、燃料不足の懸念で関西国際空港や中部国際空港へダイバート(目的地外着陸)したり、出発空港へ引き返したりした。

空港からホテルや自宅への移動手段が車であれば深夜でも移動できるが、公共交通機関が動いていない場合は朝まで待つしかない。実際、先の羽田空港では非常用の飲料水や毛布などが空港側から配布され、多くの人々が空港内で一夜を明かした。

線状降水帯、ゲリラ雷雨は予測しづらい。それでも現状をいち早く把握し、「到着が深夜になりそうなら空港周辺のホテルを確保する」「新幹線や高速バスなど陸路での移動に変更する」など、素早く行動に移すのは、台風の時と変わらない。

「雷雨」が軽視できない理由、できる対策は?

飛行機の「空席待ち」には順番がある。欠航便の振り替えは上位でないと厳しい(筆者撮影)
また台風と比較して、実は軽視できないのがゲリラ雷雨である。飛行機に乗っている時だけでなく、飛行機に乗る前後にも影響する。雷の影響を受けそうだと思ったらすぐ、代替ルートや延泊のホテルなどを調べたほうがいい。

特に、羽田空港などの混雑空港では、雷そのものだけでなく、たった数十分から数時間でも離着陸が一時停止すると、翌日以降も機材繰りなどで欠航や大幅遅延などが起こりうる。客自身の臨機応変な行動力、情報収集力などが大事になるのだ。

「地震」も予測不可能だが、できることはある

2024年8月8日には、宮崎県で震度6弱の地震が発生したのに関連し、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が1週間をめどに発せられた。しかし、巨大地震が発生する可能性は約0.5パーセントという報道もあった。

過去の主な大地震がいずれも突然発生したように、地震もやはり予測不可能といえる。

巨大地震が発生すれば、空港への被害や滑走路の運用停止などに伴い、出発および到着の便が欠航するなどの事態が起こるだろう。

欠航すると、支払い済みの運賃は全額払い戻しされる。だが、ホテルやレンタカーなどの変更・キャンセルの手続きに加えて、旅行先で足止めされれば自宅まで戻る代替ルートなども間違いなく混雑する。どの旅行でも、できれば事前に「代替手段」を調べておくと安心感が違うのは言うまでもない。

「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉がある。夏目漱石の弟子で知られる物理学者・地震学者の寺田寅彦(1878~1935)が残した有名な警句だ。飛行機を含めた旅行も、備えあれば患(うれ)いなしで、日ごろから備えておくのが大事である。

この記事の筆者:シカマ アキ
大阪市出身。関西学院大学社会学部卒業後、読売新聞の記者として約7年、さまざまな取材活動に携わる。その後、国内外で雑誌やWebなど向けに取材、執筆、撮影。主なジャンルは、旅行、飛行機・空港、お土産、グルメなど。ニコンカレッジ講師をはじめ、空港や旅行会社などでのセミナーで講演活動も行う。
(文:シカマ アキ)

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