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なぜ頑張らない? なぜやる気を出さない?…中学受験の親がイライラから解放される、とっておきの方法

オールアバウト / 2024年8月22日 21時25分

なぜ頑張らない? なぜやる気を出さない?…中学受験の親がイライラから解放される、とっておきの方法

20年以上中学受験の現場を取材し続けてきた中曽根陽子さんは、「中学受験ほど『軸』が必要なものはない」といいます。その「軸」とは何か、「軸」を持つことで得られるメリットは何か、書籍『親子で勝ち取る最高の合格』の一部を抜粋・再構成して紹介します。

中学受験ほど、「軸」が必要なものはない!


これは私が20年以上、中学受験の現場を取材し続けて得た実感です。

中学受験で、実際に受験をするのは子どもです。でも、受験のレールを敷き、サポートするのは親の役目。

「受験」という過酷なレースに親子で一緒に挑むからこそ「偏差値」に振り回されたり、周りの子と成績を比べて落ち込んだり。日々入ってくるさまざまな情報に敏感になってしまい、家族間ですれ違いが起き、何のために受験しているのかわからなくなっていく……。こうして「中学受験の沼」にハマる親子を何組も見てきました。

だからこそ、中学受験を成功させるためには「何のために受験するのか」という「受験軸」が欠かせません。

この受験軸さえ見失わなければ、どんな結果になっても後悔しないといえるのです。

成績不振、やる気がない……軸をつくると「悩み」が消えていく

・頑張っているのに、子どもの成績がなかなか伸びない
・他の子と比べて、子どもの成績にムラがある
・子どもが自分で受験を始めたのに、やる気にならない姿にイライラ……
・受験や生活のことで、親子でケンカが絶えない

受験軸をつくると、こうした悩みも消えるといったら、驚かれるでしょうか。 なぜ、受験軸によって悩みが消えていくのか。順を追って説明していきますね。

まず、受験軸は「何のために受験をするか」「どう受験するか」という家庭での軸です。拙著『親子で勝ち取る最高の合格』で詳しくお話ししていますが、この軸は必ず子どもと一緒に決めます。

一緒に決める、つまり一部であっても「子どもが自己決定すること」で、子どものやる気が出るようになります。すると「子どもがやる気にならない」という悩みが消えていくのです。

子どもが最もやる気になるのは、「親の言いなり」ではなく、自分でどういう受験にするか自発的に決めたときです。

自発的に決められれば、ときには疲れてダレたり、モチベーションが低下したりすることもあるでしょうが、また復活できます。

また、受験軸を決めることは、受験勉強の理由(動機)を決めることでもあります。

勉強の動機と成績には深い関係があるのをご存じでしょうか。ある調査では、「勉強をすることが楽しいから」「自分の夢をかなえたいから」などの自律的な動機で勉強する子どもの成績が、動機がないまま勉強をする子より高いということがわかりました。

当然の結果と言えるかもしれませんが、自分で決めた軸(動機)をベースに、受験に向かうことで成績も上がりやすくなるといえるでしょう。

「軸」があれば、親子の対立やすれ違いが減る

さらに、受験軸があると、徐々にですが、他者の存在や外部のモノサシに親子ともに振り回されなくなるのです。

【子ども】「同じクラスだったAちゃんは、クラスアップしたのに私は……」

【親】「Bくんは塾から帰ったあとも復習をしているのに、うちの子は怠けてばかり」

といった「他者ありき」の視点ではなく、「わが家の軸に沿って受験に取り組めているか」と考えられるようになるので、周りと比較して落ち込んだり、短期的な結果や成績不振に一喜一憂したりすることが少なくなります。

さらに、受験軸という一つの目的を共有することで、家族が同じ方向を向きやすくなります。すると、親子間のケンカが減っていくのです。

受験での親子ゲンカは、「なんで勉強を頑張れないの?」「なぜ、やる気を出せないの?」と、親から子どもに非難のベクトルが向き、親子が対立することで起こりがちですよね。目標もなく「ちょっとでもいいところへ」という思いで受験勉強を行うと、それを達成できない子どもを変えたくなり、子どもに注意したくなります。

そして、出口のないトンネルを走ることになり、子どもも親もフラストレーションがたまり、衝突も増えてしまうのです。

でも、「何のために受験するのか」「どう受験するのか」という「大きな目的(軸)」を家族で共有できれば、うまくいかない場合でも、子どもと一緒に立ち止まって広い視野でどうすればいいか考えることができます。

「自分たちで決めたゴールにどうやってたどり着いたらいいか」と考えることで、親子でのすれ違いも減っていくでしょう。

このように受験軸を持つと、出口が見えない中学受験の悩みからも解放されていくのです。

この記事の執筆者:中曽根 陽子
数少ないお母さん目線に立つ教育ジャーナリストとして、紙媒体からWeb連載まで幅広く執筆。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエーティブな力を育てる探究型の学びへのシフトを提唱。お母さんが幸せな子育てを探究する学びの場「マザークエスト」も運営している。『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)など著書多数。
(文:中曽根 陽子)

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