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大規模調査で実態あらわに…40代女性「夫とはレスでいい」が「誰ともしたくないわけではない」

オールアバウト / 2024年8月30日 22時5分

大規模調査で実態あらわに…40代女性「夫とはレスでいい」が「誰ともしたくないわけではない」

「夫婦生活がない」と答えた40代女性の9割は、夫とそのことを話す意思がないというアンケート結果がある。不倫が多いのも40代。子育ても仕事も一段落し、新しい世界に踏み出したときに、同時に「恋愛」という2文字が浮かび上がるのかもしれない。

既婚者男女を対象にした「夫婦のセックスレスに関する実態調査」(レゾンデートル)から、既婚男女のセックスレスについての本音が浮き彫りになった。

夫とは「もうレスでいいと思っている」の衝撃

無作為に抽出した623人のセックスレス当事者は、夫婦間のレスについて、男性66.6%、女性75.9%が「話し合ったことはない」と回答。特に40代女性の当事者は9割が「話合う気なし」で、最も多い理由は「もうレスでいいと思っているから」。これはかなり衝撃的な回答だ。

さらに非常に興味深かったのは、そのうち6割以上が「もう夫とはしなくていいと思っている」というのだ。ただし「誰ともしなくてもいい」と答えているのは17%弱。夫とはしたくないが、他に誰かがいればと思っているというわけだ。

40代女性の不倫が多いことは実感しているが、子どもたちから少し手が離れ、パートも含めて社会との接点も濃くなると、やはり潜んでいた「恋愛感情」が刺激されるのかもしれない。

「うちは30代からレスだった」

「うちは30代からレスでした。私も子どもをふたり抱えて忙しい。夜は疲れてその気になれない。もういいよと夫に言った記憶があります」

アイミさん(43歳)はそう言う。31歳で3歳年上の男性と結婚し、33歳、35歳でふたりの男の子を産んだ。夫の希望やアイミさん自身の思いもあり、上の子は3歳になるまで自宅で育て、次男が2歳になったのを機に保育園に預けた。

「私が精神的に壊れそうになってしまったんです。子どもたちもマンション暮らしで、午後になると近所の公園に行くだけの生活ではストレスを抱えるだろうし、母子べったりの関係もよくないなと思って」

アイミさんはもともとWeb関係の仕事をしていたので、子どもたちを保育園に預けて仕事を再開した。幸い、もといた会社から仕事を回してもらえることになり、ほぼ在宅で仕事ができた。

「忙しかったですよ。在宅で仕事なんて楽でいいなと夫は言い、保育園の送り迎えすらしたことがありません。家事も、せいぜい週末の掃除くらいですね。子どもとはよく遊んでますね。どちらが遊んでもらっているのかよくわからないけど(笑)。

私はワンオペに近いけど、それでも1日中、子どもと顔を突き合わせてつきあわせているよりは、仕事をしているほうが精神的には充実していました」

考えてみれば次男が産まれたころから、夫とはレスだったという。気づいたらレスになっていた。夫から誘われたこともあったが、忙しすぎて応じられなかったし、そもそも「子どもがふたりになった時点で、夫はすっかり家族。子どもたちの父親ですから、男としては見られなくなっていた」そうだ。

次男が小学校に入った昨春からは、もっと仕事を広げようと週に2回ほど出社したり、仕事のスキルアップのためのセミナーに出席したりと外出の機会も増えた。同世代で既婚の男女と世間話をする中で、「夫婦関係も家族関係もいろいろだなあ」と思うようにもなった。

心惹かれる男性が現れ「ドキドキが……」

「結婚していて子どももいて、仕事もしている。忙しくて泣きたくなることもあるけど、まあ、こんなもん」と毎日張り切って過ごしていたアイミさん。自分の中に恋愛欲求などまったくないと思っていた。

「恋愛ドラマなんてもう観なかったし、恋愛という言葉そのものが遠かった。それなのにあるとき、ドキドキするようなことになってしまって」

3日間のセミナーで知り合った6歳年下のジュンさんが、最終日に「もう少しだけ話せませんか」と声をかけてきた。まだ時間も早いしとふたりでカフェに行った。

「仕事の話をしていたんですが、彼が『アイミさんの話し方って、とても魅力的です』って。『アイミさんみたいな人がいたら僕も結婚するのに』と。彼はまだ独身なんです。何言ってるのよと流したけど、なんだか心が乱れました」

それから1週間後、ジュンさんから食事に誘われた。だが夕方以降はやはり出ることはむずかしい。考えた末、夫に「ねえ、私もたまには飲み会に行きたいんだけど。あなた、しょっちゅう行ってるよね。私も仕事の潤滑油として飲み会出席したいのよね」と言ってみた。

日頃から家事を任せることが多いため、夫は少し後ろ暗かったのかもしれない。

「『おお、飲み会くらい行ってこいよ。オレが子どもたちを見るから』と言ってくれた。それで週末金曜日の夜、ジュンと食事をしました。久しぶりに男性とふたりきりで食事をして、夜の街を歩いて、もう1軒バーに行って。すっかり華やいだ気分になりましたね」

「女性にも欲望の解消は必要なんだなと」

不倫にはまる女性の中には、こういうケースが非常に多い。恋愛などする気もなく、そんな感情も忘れていたのに、ふとしたことで一気に恋愛モードに切り替わってしまうのだ。あるいは女としての自分に目覚めてしまうこともある。アイミさんは後者だったという。

「恋愛感情というより、自分が女だったことを再発見したというか(笑)。母で妻で主婦で社会人で、という役割から、ふわりと“女”が浮かび上がったような気がしましたね」

2度目の食事のあと、誘われるままにホテルに行ってしまった。「自分の体は、こんな風にも使えるんだという妙な発見があった」と、アイミさんは興味深いことを言った。いつもとは役割の違う自分の体、そして深い欲望に驚いたのだそうだ。

「結局、彼とは月に1回くらいの割合で会っています。恋愛とは違うと思う。むくむくっと起き上がってきた自分の欲望が肥大しているだけ。彼のことは嫌いじゃないけど、何もかも振り捨ててもいいと思えるような恋ではない。女性にも欲望の解消は必要なんだなと今は思っています」

だったら夫と復活してもいいのではないかと考えたこともある。だが、「それはできない」と思い直したとか。

「夫じゃだめなんですよねえ。欲望の解消をするには、存在が身近すぎるんです」

夫婦としてはうまくいっているんですが、とアイミさんは苦笑した。

<参考>
・「夫婦のセックスレスに関する実態調査 第8報」(レゾンデートル)

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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