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高額な塾代を払い続ける“だけ”では勝てない!「塾なし」高校受験で成功する中学生の共通点

オールアバウト / 2024年8月30日 21時50分

高額な塾代を払い続ける“だけ”では勝てない!「塾なし」高校受験で成功する中学生の共通点

「塾なしだった中学生が、短期間の塾通いでぐんと伸びて希望校に合格」などという体験談を聞きますが、本当に可能なのでしょうか? 高校受験に詳しい教育系インフルエンサーの東田高志(高校受験主義)先生に「塾なし」受験の必勝法を聞きました。

「受験直前まで塾に通っていなかった子が、短期間の塾通いでぐんと伸びて、いい結果を残した」という体験談を耳にすることがあります。

「塾なし受験なんて本当に可能なのか」「うまくいった子はどのような勉強をしていたのか」、疑問を持つ保護者も多いことと思います。教育系インフルエンサーとして首都圏の受験情報を発信する東田高志(高校受験主義)先生に、塾なし受験の必勝法について聞いてみました。

中学受験しない小学生は「まだ勉強しなくていい」ではない

小学校高学年になると、中学受験組の通塾が本格化する一方、勉強に関してはのんびりムードが漂う高校受験組。東田先生によると、この時期の過ごし方が高校受験組にとっても重要だということです。

「高校受験は“小学校6年間で半分は終わっている”といっても過言ではありません。学習習慣が小学生のうちに身についていることが、非常に重要なポイントになります。必要なのは『自立学習』の習慣です。小学生のうちにきちんと種まきしておくことで高校受験の土台となります」

では、具体的にどうやって自立学習の習慣を身につけていけばよいのでしょうか。

「とにかく毎日決められた量の課題を机に向かってやること。最初は計算ドリルを1ページなど、スモールステップでいいんです。勉強習慣がない子を勉強に向かわせるのは、小学生よりも中学生相手のほうが大変ですから、小学生のうちからスタートすることが重要だと考えています」

高校受験なら「直前まで塾なし」でも成功しやすい理由

「通信講座だけで勉強してきた子が中学3年生の夏以降に入塾してくるケースがあるのですが、彼らを見ると自立学習習慣が強固に身についてると感じます。

中学受験は、小学校の教科書の範囲を大きく超えたレベルの学習が求められるために、塾なしで難関校に合格するのはかなり難しい。一方で高校受験は中学校の学習内容を基にしているので、必ずしも塾が必須ではなく、通塾期間を最小限に抑えることも可能なんです」

中には自立学習を身につけた子が、早期から通塾してきた子たちをあっという間に追い越していくこともあるそう。

「小学生の頃から独自にハイレベルな数学や英語を継続して取り組んできた子にとっては、むしろ塾の内容が物足りなく感じます。こうした優秀な層にとっては、早期からの通塾は必ずしも必要ではありません」

逆に、公立中学校の定期テストで平均点を下回る中・下位層には通塾をおすすめするという東田先生。学習難易度が上がっている昨今の公立中学校の事情を考えると、手遅れになる前の通塾が安心かもしれません。

「親の言うことを聞かない」思春期こそ第三者を効果的に活用

「勉強しなさい」という言葉に効果がないことは分かっていながらも、放っておいても自立的に勉強する子ばかりではないのが現実。塾に通わず自宅で自立学習の習慣を身につけるにはどうしたらよいのでしょうか。

「通信教育やオンラインコーチングをうまく活用しましょう。最近ではノルマ達成やゲーム性など、子どもが自分からコツコツ向き合える仕組みが進化しています。目標をクリアできたときにはご褒美を与えたり、ときにはモノで釣ったりしながら軌道に乗せていきたいですね」

自立学習習慣は、「第三者からの動機づけ」が効果的だという東田先生。子どもに寄り添ってくれる第三者からの声掛けは、保護者に褒められるより何十倍も効果があるそうです。

「いま注目されているのが、オンラインコーチングです。週に1回程度のオンライン面談で、コーチと一緒に作戦を練って目標を決め、1週間の学習をすすめていく学習形態です。

目標をクリアしてコーチに褒められたい、という気持ちがモチベーションになるケースも多い。気軽に質問もできますし、通信講座がなかなか続かないタイプの子にはおすすめですね」

近い距離で寄り添ってくれる大学生の塾講師なども、おすすめだという東田先生。

ベテランの講師のほうが安心感があるという保護者の方が多いようですが、実は子どもたちと年齢が近い大学生のほうが精神的な距離感が近く、プライベートの相談もしながら子どもたちの心の支えになるケースも多いそう。反抗期の難しい時期、家庭内で無駄な言い争いを避けるためも、第三者の存在は心強いですね。

社会に出てからますます価値を増す「自立学習」の力

自立学習で身につく「継続力」は、18歳以降、社会に出てからさらに重要度が増すという東田先生。

「小学生の頃から毎日の自立学習を身につけてきた人は、大人になってからもコツコツ努力ができます。受験勉強では学習速度が重視されますが、大人になると継続力のある人が最後に成功をつかみます。

勉強が得意でない子こそ、ゆっくり時間をかけても継続力を身につけることが、将来の価値に繋がります」

中学、高校、大学などの受験を経て社会人になったとき、多くの人が学習をやめてしまいます。実際、日本の社会人の1日の平均学習時間はわずか13分なのだそう。

「成功している人々は社会人になってからも『自分から学ぶ力』の大切に気づき、継続しています。これからの社会では、学歴以上に自立学習の能力が求められるでしょう」

塾や家庭教師に多額の資金を投入したり高い学歴を持たせてあげたりするより、辛抱強く継続する力を身につけてあげることこそが親が担っていくべき役割なのかもしれません。

東京高校受験主義(東田高志)プロフィール

Xで4万6000フォロワー(2024年7月現在)がいる教育系インフルエンサー。首都圏の受験情報を毎日配信している。実生活では、20年のキャリアを持つ塾講師。長年、学校と塾の変化を見続け、小中学生を教えてきた。おもに首都圏を中心とした教育ウォッチャーでもある。フィールドワークとして都内各地の公立中学校や都立高校を訪問、区議会議員とのコラボイベントも開催している。
(文:東京高校受験主義(東田高志))

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