50歳を過ぎたら、「老いじたく」を始めよう!
オールアバウト / 2024年9月8日 21時20分
まだ50代!と思うかもしれませんが、そろそろ老後を見据えて準備を始めなければならない年齢でもあります。50歳を過ぎたら、いったん人生を振り返り、老いじたくについて考えてみましょう。
老いじたくというと、何だかどんよりとした気持ちになってしまう人もいるかもしれませんね。ただ、セカンドライフを迎えるにあたり、身の回りをスッキリとさせておくことは必要なのではないでしょうか?
身の回りの整理をしよう
まず、取り組んでほしいのが身の回りの整理です。不用品があるなら、思い切って処分することをおすすめします。ただし、今はものを捨てるだけでもお金がかかる時代です。現金化できるものはリサイクルショップ等に持ち込んでみましょう。
また、子どもが独立した等で部屋が余っているような場合には、思い切って小さな部屋へ住み替えるというのもおすすめです。また、住み替えそのものが難しくても、部屋数が多い場合、電気の基本料金そのものが高くなっていることもあります。各種公共料金のプランを見直すだけでも支出を減らすことができ、金銭的にもスッキリできます。
資産を把握する
続いて、これからセカンドライフを迎えるにあたり取り組んでほしいのが、現在の資産状況を把握することです。まず、どのような資産があるのかを一覧表にしてみましょう。
プラス資産
・不動産(時価)・家財・美術品等(時価)
・預貯金額
・投資額
・生命保険(受取人、種類、受取額)
マイナス資産
・住宅ローン残高・その他ローン(カードローン、その他目的ローン)残高
・知人等からの借入金残高
一般的に考えられる、プラスとマイナスの資産をあげてみました。
それぞれがどれくらいの金額になっているのかをまとめておくとよいでしょう。まとめるときには、必ず何月何日時点のデータなのかを分かるようにしておき、毎年見直しをしておくとよいですね。
また、金融商品等はどの金融機関に預けているのか、不動産等は所在地が分かるようにしておいてください。
特に不動産の場合、隣地との境界が分からないようなケースがあります。そのままで万一のことがあった場合、残された家族が隣地とのトラブルに発展する可能性があります。できるだけ早く、隣地との境界を確定させておくことが大切です。
その他、トラブルになりそうなことがあれば、事前に解決するように動いてください。
遺言書やエンディングノートを活用しよう
自分が旅立った後にスムーズに財産が引き継げるよう、遺言書を作成することも考えてみましょう。一般的に遺言書というと、お金持ちの人や財産が多くある人が準備するものと考えている人はいますが、金額の大小にかかわらず、もめるときはもめてしまいます。自分が誰に残したいのかを考えて、その人を受取人とした遺言書を作成することは大切なのです。
特に、再婚をしており現在の家族以外にも実子がいる、独身で兄弟姉妹の仲が悪いようなときには、本来、渡したくない相手に財産が渡ってしまうことが考えられます。このような場合は、遺言書の作成はマストとなるでしょう。
財産というほどではないけれど、自分の持っているものを特定の相手に渡したいときには、エンディングノート等を活用し、記しておきましょう。
エンディングノートの活用法は、旅立つときだけではありません。エンディングノートにどのような友達がいるのか、緊急時の連絡先、かかりつけ医、病歴等も記しておけば、たとえば病気になったり、事故にあったりしたときに参考にして対応してもらうことが可能になります。
エンディングノートは市販で専用のものがありますが、大学ノートに書いてもよいですし、パソコンで作成してもOKです。大切なことは、自分の思いをいかに伝えられるかです。また、財産管理等の取りまとめ先としてもエンディングノートは便利ですよ。
健康を維持するための準備をする
50歳を過ぎると、身体の変化を感じる頃なのではないでしょうか? いつまでも若々しく元気でいるためにも、食事に気を配ったり、定期的に運動することを習慣づけていきましょう。また、健康診断で要チェックの項目があったときには、早めに受診することが必要です。定年退職後のセカンドライフは短くありません。いつまでも元気で過ごせるように準備することも、老いじたくととらえて取り組んでみてください。
老いじたくは、人生を振り返るひとつのきっかけでもあります。後ろ向きになることなく、夫婦や家族と話し合い、楽しみながら取り組んでみてください。
あらかじめ準備しておけば、イザというときにも慌てずにすみますよ。
文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)
金融機関勤務を経てFP(CFP、1級FP技能士)を取得。独立系FPとして、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。金運アップやポジティブお金など、カラーセラピーと数秘術を取り入れたアドバイスも得意。
(文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー))
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