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地下鉄入り口の「路線マーク」、並び順はどう決まる? 実は隠れた法則があった【実際に行ってみた】

オールアバウト / 2024年9月10日 21時20分

地下鉄入り口の「路線マーク」、並び順はどう決まる? 実は隠れた法則があった【実際に行ってみた】

地下鉄の出入り口に路線のマークが並べて掲示されているのを見たことがある人は多いだろう。実はこの並び順にはある法則があるのをご存じだろうか。「All About」鉄道ガイドの野田隆が解説する。

地下鉄の入り口となる階段には、その駅を通る路線が記されている。実は、この路線の並びには、ある法則があるのをご存じだろうか。

「All About」鉄道ガイドの野田隆が解説する。

(今回の質問)
東京の地下鉄の出入り口に書いてある路線のマークは、どういった順番で並んでいるのですか?

(回答)
出入口から改札までの距離が近い順に、左から右に、あるいは上から下にかけてマークが並んでいる。ただし、その出入口を設置・管理する運営会社が、優先的に表示されるというルールがある。

実際に大手町駅で確かめてみる

地下鉄の路線のマークは、出入口から改札までの距離が近い順に、左から右に、あるいは上から下にかけてマークが並んでいる。

.改札口が1番近い路線が左側に表示される
具体的に見てみよう。東京駅の新幹線乗り場から八重洲口に出る。ここから近い地下鉄乗り場は東京メトロ東西線の大手町駅だ。地下をとことこ歩いて行くと地下鉄乗り場案内が見えてきた。

大手町駅は東京メトロ4線および都営三田線が交わっている。その地点から1番近いのは東西線乗り場、続いて丸ノ内線と半蔵門線、最後に千代田線である。千代田線と都営三田線は、ほぼ同じ距離だと思うが、東京メトロを優先して三田線は後回しにされたのであろう。

路線名が縦に並んでいる場合は、1番近い路線が上になる
しばらく進むと、縦に並んだ案内表記もあった。そちらは、上から東西線、そして半蔵門線が次に書いてあった。通路の関係で丸ノ内線乗り場の方が遠くなったため、順番が入れ替わったのだろう。

丸ノ内線乗り場が近いので1番左に表示される
さらに地下を歩いてOOTEMORI(オーテモリ)付近にたどり着くと、丸ノ内線改札が近いためか、表示が変わった。OOTEMORIからいったん地上に上がり、日比谷通り付近に出てみよう。

今度は千代田線がトップに!

ここでは千代田線改札が1番近い
少しウロウロしてから再び地下に入ろうとすると、ここでは千代田線がトップに躍り出た。実際の距離から考えると、都営三田線は3番目くらいにきてもいいはずだが、この出入り口の管理者は東京メトロなので都営線は1番最後になっている。

ここから1番近い改札口は千代田線のものである
さらに駅構内へ進み、都営三田線の改札口付近で振り返ると、千代田線が1番左にくる表示板が目にとまった。

神保町駅で降りてみると……

半蔵門線の方が近いルートもあるが、都営地下鉄の管轄なので都営三田線が左側に来ている
さて、三田線に乗車して次の神保町で降りてみる。この駅は都営新宿線と東京メトロ半蔵門線の乗換駅だ。乗り換えルートによっては半蔵門線改札口が都営新宿線および三田線より近いこともあるのだが、表示板の管轄が都営地下鉄なので、都営新宿線優先のルートが示され、半蔵門線は最後になっている。

このように、いくつか観察してみると、最初に述べた原則に従って順番が決められていることが分かるであろう。

この記事の筆者:野田隆
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。
(文:野田 隆)

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