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北千住のお隣、「南千住駅」には何がある? JR貨物の物流拠点、駅チカに複数モールで超充実していた

オールアバウト / 2024年9月14日 20時35分

北千住のお隣、「南千住駅」には何がある? JR貨物の物流拠点、駅チカに複数モールで超充実していた

足立区最大の駅・北千住駅。その1つ隣の「南千住駅」は日々の通勤通学で目にするけど、降りたことはない……という人も多いのでは。実は駅東側にはショッピングモールやタワマンが並び、駅反対側には昔ながらの商店街が残る、意外と住みやすい街なのです。

駅近くに広大なJRの貨物駅が広がる南千住駅。南千住駅に目立たないイメージがある主な原因は、1つ隣にある「北千住駅」の存在ではないでしょうか。確かに南千住駅の規模は北千住駅よりずっと小さく、比べると見劣りしてしまうかもしれません。それでは駅周辺の雰囲気や住みやすさはどうなのか、実際に行って確かめました。

南千住駅の基本情報:家賃相場はいくら?

東京都荒川区の駅で最も東に位置する南千住駅。東京メトロ日比谷線の駅舎と、JR(常磐線・上野東京ライン)&つくばエクスプレスの合同駅舎がほぼ隣接しています。日比谷線は地下鉄なのに南千住駅のホームが高架型になっているのは、用地確保や建設コストなど、さまざまな事情が関わっているそうです。東京メトロ、JR×2路線、つくばエクスプレスの合計4路線使えるのは便利ですね!駅周辺の家賃相場は徒歩10分以内、築年数10年以内でワンルームが8万円、1LDKが12.7万円、2LDKが16.7万円(SUUMO、2024年9月6日閲覧)。日比谷線内で相場トップの六本木駅〜霞ヶ関駅周辺より約4万円安く、より近い秋葉原駅〜茅場町駅と比べても約2万円安いなど、かなり穴場と言えます。

江戸時代から明治にかけては刑罰場もあった地

南千住駅東口は「地上を走る地下鉄」の鑑賞スポット街の起源は、江戸時代に栄えた日光街道の宿場町「千住宿」から。江戸時代から明治にかけては刑罰場もあり、その跡地(常磐線と日比谷線の間の土地)にある延命寺では現在も刑死者を弔っています。

明治時代以降は、隅田川に向けて大きく張り出した汐入地区が、隅田川の水運と鉄道による陸運をつなぐ物流拠点として大きく発展。大日本紡績(ニチボー、現・ユニチカ)と鐘淵紡績(カネボウ)の工場が並ぶ工業の町としても成長しました。

また、駅南側の近くには、荒川区〜台東区にまたがる有名な旧ドヤ街・「山谷」地域も。明暗さまざまな、意外と奥深い歴史を持つ地域なのです。

タワマン&並木通り&ショッピングスポットが続く爽やかな東側

タワマン・バス交通・駅前モールがそろった南千住駅東側南千住駅の東口ロータリーに出てみれば、街の風景は写真の通り鮮やか&爽やか! 昔の影がある部分など全く感じさせないほど再開発が進んでいます。

荒川区はウィーン市ドナウシュタット区(オーストリア共和国)と交流を結んでおり、その縁で駅東側の広場は「ドナウ広場」、そこから伸びる通りは「ドナウ通り」と命名されています。ドナウ通りには複数のショッピングモールや大型ホームセンターが並び、その奥にはタワーマンションが。さながら晴海や豊洲のような立派さです。通りに沿ってゆるやかな曲線を描く側面が柔らかい印象ドナウ通りを進んで左手に見えるのは、大和リース所有の商業施設「BiVi南千住」。ファミリーレストランの「サイゼリヤ」、カラオケボックスの「ビッグエコー」、キャリアショップ「au」「ソフトバンク」、スイーツを販売する「銀座コージーコーナー」、クリニックやスポーツクラブなどが入居しています。こちらは市民のライフスタイル・趣味・ヘルスケアに関わるテナントが多い印象。駅前にショッピングモール2つ! 買い物にも趣味にも良さそうその奥に続くのが三井不動産グループの運営する「LaLaテラス南千住」。テナントは「スターバックスコーヒー」「ミスタードーナツ」などのカフェ・スイーツ、「ユニクロ」「Right-on」などアパレル、ほか飲食店・ドラッグストア・スーパーマーケット・書店・100円ショップなど。施設内に円周状の動線が作られ、その中心が広場になっているおしゃれなスポットです。略すと「ロイホ」でファミレスみたいな印象になりますね反対側の右手に見えるのが「ロイヤルホームセンター南千住」。3階建ての店内には軽作業・ガーデニング・DIY・アウトドア・レジャーなどのグッズが充実! 駅前にこうした店舗があるとすごく便利ですし、買い物せずとも商品を眺めているだけで楽しくなってしまいますね。

南千住駅の東側には、大きめの商業施設が駅チカに3カ所も展開しており、これらだけで日常のショッピングはほぼ完結しそうです。

鉄オタさん歓喜!? 南千住はコンテナと電車が集まる街

駅前から撮影。遠くから東京へやってきて、南千住でひと休み中のコンテナ駅東側を代表するもう1つの施設は、日本貨物鉄道(JR貨物)の隅田川駅。東北本線や上越線などを走る貨物列車の終着駅(始発駅)になっており、前述のように明治時代から物流拠点として発達した貨物駅が、150年以上もたった現在でも現役バリバリということに驚かされます。西側(入り口付近)から撮影。私たちが普段利用する電車の「駅」とは大きく異なる印象の「駅」駅での取り扱いは貨物列車オンリーなので、当然ながら一般人は利用・入場はできません。無数に並んだコンテナ類や運送トラックの往来を入り口やフェンス越しに見るだけでも、鉄道マニアにとっては目の保養になるのでは?歩道橋上から撮影。なんでも「貨物列車マニアの聖地」とも呼ばれているのだとか!なお、おすすめの見学スポットは南千住駅の南口を出てすぐのところにある「南千住駅前歩道橋」。貨物列車の路線が扇状に広がりスケール感を楽しめます。こちらの検車区では日比谷線の車両などがひと休み中でしたまた、隅田川駅の近くには、東京メトロの車両が整備や組成を行う車両基地「千住検車区」も。南千住は鉄道好きにとって見どころの多い街のようです。

団地の先にはランナー御用達の川沿い公園あり

ドナウ通りを抜けて汐入地区へ入ったあたり。爽やかな街路樹の通り。​​​ドナウ通りを抜け、タワーマンションの横を通り過ぎると、その先には数多くの団地が立ち並ぶ汐入の住宅地域となります。 気温高めの平日昼とあって、駅前とは一転して人影もまばら。のんびりした風景が続きます。とんかつのランチ600円がすごく気になります。昼食時だったら入っていたのですが……団地の1階部分を使用したスーパーや飲食店も点在しており、その中にはかなりリーズナブルな看板も。こうしたお店で、常連さんと店員さんたちが地域コミュニティを育んでいるのでしょうか。平和で穏やかな昼下がりの風景です。わずかな木陰を利用して、ベンチでくつろぐ人もさらに隅田川近くまで歩いていった所にあるのが、川沿いの「汐入公園」。2006年に開園した都立公園で、「豊かで多様な水辺と緑に彩られた、活力と潤いのある川辺のひろば公園」を基本テーマとしつつ、大規模災害時に地域住民を保護する広域避難場所としても指定されています。この近辺に限らず、隅田川は遊歩道が整備されて景色もよく、絶好のランスポですこちらは遊歩道兼ランニングスポットとしても整備されており、地面にランニング距離の表示がされています。東京スカイツリー・首都高速6号線・白鬚(しらひげ)橋の風景。隅田川花火大会の時も良さそう遊歩道からの景観は非常に良好で、南を見れば東京スカイツリーが!ひとつながりのマンションが壁のようにずーっと続くというマンモス建築。設計面・機能面でも見どころの多いスポットです対岸の墨田区側には総延長1キロメートル以上という巨大建築・都営白鬚(しらひげ)東アパートの蛇のような姿も見えます。創架は平成になってからの1989年3月と、比較的新しい水神大橋そのほか、隅田川をまたぐ水神(すいじん)大橋も、ご覧の通り。ジョギング・ランニングを続けるうえではコースの雰囲気や走りやすさも大事。汐入公園はまさに最適のスポットでしょう。

駅西側には昔ながらの商店が続き、神社や博物館も

個性的な立地のマクドナルド汐入公園から南千住駅へと戻ってきました。日比谷線と常磐線の間にはマクドナルドとスーパーマーケットが。駅を降りてすぐにちょっとした休憩や買い物をしたいな、という時に良さそうです。東側のショッピングモールに比べると、かなり公共施設的な印象が強め駅西側へ出るとすぐ目に入るのは「アクレスティ南千住」。「日高屋」などの飲食店やジム・コンビニ・クリニックなどのテナントが入る複合施設で、東側のモールよりはコンパクトながら、こちらも利便性はなかなかのもの。再開発前の「地元」「下町」チックな匂いが色濃い西口の通り駅から旧日光街道を北に進んでいきます。途中の街並みは年季の入った雑居ビルや個人商店が並び、平成テイストな東側に対して、こちらはなんとも昭和レトロです。この写真ではシャッターを下ろしていますが、右のお豆腐屋が気になります昔ながらの看板建築も、あちらこちらにありました。開発や刷新が進んだ街並みだけでなく、こうした昔ながらの雰囲気に懐かしさや居心地良さを感じる人も多いでしょう。残暑というより夏そのものな日差しと暑さでなければ、向こうまで歩いて行ったのですが…​​​​​​…旧日光街道は途中で国道4号と交差します。北方向を向いた先にあるのは千住大橋。現在の橋は関東大震災後の1927年、復興建築として架橋されたものです。東側の汐入公園も含め、南千住や荒川区などの街並みには河川と災害、防災が大きく関わっています。漫画・アニメ・ゲームでもモチーフとして大人気な「スサノオ」様(画像出典:PIXTA)国道4号を渡ったすぐ先にあるのが「素盞雄(すさのお)神社」。創建は795年で、日本神話に登場する素戔雄大神(すさのおおおかみ)、飛鳥大神(あすかおおかみ)を御祭神としています。

また、ここは江戸時代の俳人・松尾芭蕉が「奥の細道」の旅へ出発した起点としても知られており、境内には松尾芭蕉関連の立札や俳句も。樹齢500〜600年という大イチョウがなんとも見事!ここのギャラリーでは取材当時、区内の木工や織物を中心に展示していましたその先にある「荒川区立荒川ふるさと文化館」では荒川区の地域史について、日本列島に人類が住み始めた旧石器時代から古代・中世・近世、そして近現代の姿まで順番に紹介しています。入館料は100円(※中学生以下・65歳以上は無料)と大変リーズナブルであるほか、併設されている区内伝統工芸のギャラリーは無料で見学可能。図書館もあり、児童・学生の学びの場として優れた施設です。

ここから先の住宅街にあるのは「ライフ南千住店」「東京都立荒川工科高等学校」「南千住野球場」など。南千住駅の西側も日々の買い物やスポーツ、ライフスタイルに関わる施設がそろっており、生活上で困ることはほぼないでしょう。

【結論】南千住は駅の東西で大きく風景が異なるが、住みやすさは同じ

東側・汐入公園の時計塔。街と河川周辺の防災再開発事業の完成記念に建てられたものです南千住は北千住に比べればマイナーな印象ながら、家賃は比較的安めでショッピング・スポーツ・健康づくりのスポットも点在し、防災性にも配慮されているなど、住環境が整った街と言えます。

また、素盞雄神社の御祭神・素盞雄大神(すさのおおおかみ)は、日本神話の中で天照大御神(あまてらすおおみかみ)と並ぶ強大な神様としても知られ、不幸・災害・厄事のもろもろを荒ぶるパワーで除けてくれる存在。神様のご利益にあやかってみる意味でも、23区内で住まい探し中の人には南千住がいいかもしれないですね。

この記事の筆者:デヤブロウ プロフィール
都内在住の街歩きライター。Yahooエキスパートとして台東区の地域情報を発信するほか、「macaroni」など複数メディアで執筆を行う。飲食店、博物館、銭湯巡り、寺社探訪を中心に地域情報を発信中。東京シティガイド検定を取得済み。
(文:デヤブロウ)

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