個人向け国債・固定3を金利0.38％で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら？

2024年9月5日から募集開始した個人向け国債・固定3（第172回債）の金利は「0.38％」です。もし、個人向け国債・固定3を100万円購入した場合、半年後にもらえる利息はいくらになるのでしょうか。

2024年9月5日から募集開始した個人向け国債・固定3（第172回債）の金利は「0.38％」です。

今回は、個人向け国債・固定3を100万円購入した場合、半年後にもらえる利息はいくらになるのか解説します。

個人向け国債・固定3を「金利0.38％」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら？

個人向け国債・固定3（金利0.38％／年）を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。

【半年後にもらえる利息】
・100万円×0.38％×1/2（半年間であるため）＝1900円

実際は、受け取った利息から、税率20.315％分の「385円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税及び復興特別所得税15.315％と住民税5％」です。

そのため、個人向け国債・固定3を金利0.38％で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「1900円－385円＝1515円」となります。

個人向け国債にはどんな種類があるの？

個人向け国債には、半年ごとに利率が変わる変動金利型の「変動10年」と、発行時の利率が満期まで変わらない固定金利型の「固定5年」「固定3年」があります。どの国債も満期になったときの元本の返還、半年ごとの利息の支払いは国が責任を持って行います。

また、経済環境が悪化して実勢金利が変動しても、元本部分の価格は変動しません。つまり、個人向け国債は、変動・固定ともに「元本割れなし」という点で安心です。

個人向け国債はどこで、いくらから購入できるの？

個人向け国債の購入は、1万円から行え、証券会社、銀行などの金融機関に口座を開いて申し込むだけです。ネット証券会社でも取り扱いがあります。

個人向け国債を購入できる金融機関は897機関（令和6年9月1日時点）もあります。詳しくは、財務省HPで確認できます。

個人向け国債を購入した金融機関が破綻したら？

個人向け国債を購入した際、「もし、個人向け国債の口座を開設している金融機関が破綻したら？」と心配になる方がいるかもしれません。

そんな場合が起こっても、個人向け国債の元本や利子の支払いについては、国が責任を持って行います。

個人向け国債「固定3年」を購入したけど、途中でお金が必要になったら？

個人向け国債「固定3年」を購入したとしても、満期までの3年間のうちに「お金が必要になった……」ということがあるかもしれません。

そんなときは、個人向け国債3タイプすべてで、購入後1年を経過した時点からは、額面1万円単位で中途換金が可能です。

中途換金とは、個人向け国債の満期前に、その一部または全部を換金することです。ただし、中途換金時には、直近2回分の利息相当額（税引き後）だけは差し引かれます。その際も、元本は減らずそのまま受け取れます。

株式や投資信託は損したときが不安……という方でも、国債であれば、利子と元本の支払いは国が責任を持って行いますし、中途換金をしても元本割れしないので安心・安全といえます。

この機会に「個人向け国債を買ってみようか？」と思われた方は、無理のない範囲から始めることを心がけましょう。

文：舟本 美子（ファイナンシャルプランナー）

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子（ファイナンシャルプランナー）)