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親密だった義両親が急に私を遠ざけ「財産狙いの女」と疑心暗鬼に…疑惑を生んだ意外なものとは

オールアバウト / 2024年10月3日 22時5分

親密だった義両親が急に私を遠ざけ「財産狙いの女」と疑心暗鬼に…疑惑を生んだ意外なものとは

今まで親密だった義両親から距離を置かれたのを疑問に思い、義妹に探ってもらうと、きっかけは自分に非がありはするが誤解だった。夫からはもう両親を刺激しないでくれと言われているが、誤解を解くべく乗り込みたいと考えているのだが……。

意図しないところで誤解が発生し、相手が遠ざかっていくことがある。あるいはそれとなく陰口を叩かれることもあるかもしれない。

面と向かって話し合えたなら、誤解も解けたかもしれないのに、あがけばあがくほど誤解がねじれて深まっていくこともあるから人間関係はむずかしい。

まっすぐな私を評価してくれていた義両親

「私は良くも悪くも“まっすぐ”な性格なんです。心ではAだと思っているのに、周りを気にしてBと言うことはできない。AだったらAで突き進む。別に意地を張っているわけじゃないし、自分が間違っていたら素直に謝りますが、信念は貫きたいんです」

明るい笑顔でそう話してくれたのはヒナコさん(42歳)だ。結婚して8年、6歳のひとり息子がいる。3歳年下の夫は、ヒナコさんの職場の後輩で、彼からの熱烈アプローチで結婚した経緯がある。夫はその後、転職したが、今も共働きで生活している。

「近所に夫の両親が住んでいるんです。夫の妹は仕事が恋人というタイプで、実家を離れてひとり暮らしをしていますが、困ったときはいつでも助けてくれる存在。うちは両親が早くに離婚して、私は家庭的に恵まれていなかった。でも夫の家族が自分の家族だと思って、いつも感謝していたんです」

義父母への主張も受け入れてくれた

子どもが産まれ、保育園に預けて仕事をするようになった時期、義母はいつでも送り迎えを代わってくれた。ヒナコさんが風邪をひいて寝込んだときは、息子(孫)を預かってくれ、夫に「ちゃんと妻の看病をしなさい」とまでアドバイス。

「私がまた、いろいろ口うるさいことを言うわけですよ。義父が息子に口移しみたいにものを食べさせようとしたときに、それだけは絶対にやめてくださいと厳しく言ったり、甘い物をあげすぎるなとか。私が出張などで留守をするときは、息子のための献立を義父母に渡していくんです。

給食のことも考えて、栄養バランスのいい朝晩の食事をお願いしたくて。うるさいことを言うと思うけど、今が成長期なので、お願いしますと頭を下げました。義母は『わかった。あなたのまっすぐな気持ち、いいと思う』って」

つまりは結婚してから8年、義父母との関係は良好だった。ヒナコさんは実の親に対するように甘えたり文句を言ったりし、義父母もそれを受け入れてくれていたのだ。

なぜか突然、距離をとるようになった

それなのに、この半年ほど、義両親は急に距離をとるような言動が増えている。最初は気づかないほど些細なことだった。

「小学生になった息子は放課後になると学童にいるんですが、義母はいつも迎えに行ってくれていた。ところがある日、迎えに行けないとLINEで連絡があったんです。私は残業だったので、夫が迎えに行って自宅に連れ帰りました。それ以来、夫は極力、自宅に仕事を持ち帰るようになった。

そのときは私、まだ気づいていなかったんですよ。両親が距離をとろうとしていることに。

夫も何も知らなかったみたいですが、『おふくろが、あんまり体調がよくないから、これからは面倒を見られないかもしれないって言ってる』と」

それは大変と、ヒナコさんは夫の実家に行った。義母の好きな果物を持って駆けつけたのだが、「たいしたことないのよ」と義母は玄関で言い、家に上げてもくれなかった。そのときも心配させたくないのだろうと考えていた。

「ところが急にそのまま疎遠になっていった。あまりにもおかしいので、義妹に相談したんです。そうしたら義妹がいろいろ探ってくれて。結果的には、私が義父母の財産を狙っていると疑心暗鬼になっているようだ、と。笑っちゃいました。そんなこと考えたこともなかったから」

私が「財産狙い」だと疑いはじめた義父母

だが義妹は、「案外、お父さんとお母さんの疑心暗鬼は根深いみたい」と言う。いったい、どこでどうして……と考えて、ヒナコさんは思い当たった。

「私、福祉関係の仕事をしているんですが、相続などについての相談を受けることも多々あるんですよ。相続税って法律が変わったりすることもあるので、いろんなシミュレーションをしたんです。それが今年のお正月あたりだったかな、休みで時間があったから、さまざまな事例を作ってみた。

そのとき、間違えないようにわが家を例にやってみたものを印刷してファイルに入れてそのへんに置いておいたんです。義両親が80代で施設に入った場合、いくらくらい必要かとか、施設には入らず義父が急死した場合は戸建ての家を所有しているから、どのくらい遺産がくるかとか。

あくまでもシミュレーションですし、私は夫の両親の財産の詳細は知りません。それでもあの世代の平均的なサラリーマンだと思ったから、例にしてみただけ」

どうやら義母はそれをヒナコさんの自宅で見てしまったようだ。だが、書類を見たとも言えず、かといって疑惑は深まるばかりで、距離を置くという手段を選んだらしい。

本来、夫の協力が不可欠なのでは?

「義妹に言ったら、それをきちんと説明したところで両親の疑惑が晴れるのかなと。言い訳しているように思われたら、かえって義姉さんの立場が悪くなるかもと心配していて。夫に言ったら『何もわが家を例にとらなくてもいいだろ』と不機嫌になってしまいました。

確かにそうですよね。義父母の名前をそのまま使ってしまったので、気を悪くして当然だと思う。

そのシミュレーションは、あくまでも私個人が確認のために作ったもので、社内でも共有してないんです。もうちょっとシミュレーションが進んだら、『東京太郎』みたいな仮名にするつもりでした。人の気持ちが通いやすいように義父母の名前を使ってしまったのは間違いだった……」

とはいえ、申し開きのできないまま時間だけが過ぎていった。早く誤解をとかなければ、ますます関係が悪くなっていく。焦燥感だけは募るが、夫はあまり協力してくれそうにない。義妹も仕事が多忙で海外出張も多く、頼れない状況だ。

「やっぱり自ら乗り込んでいって、謝罪するのがいちばんいいと思うんです。夫は両親を刺激しないでほしいと言っているけど、もうこの状態に耐えられない」

まっすぐな性格だけに、ヒナコさんは不安を抱えたまま生きていけないと涙ぐんだ。義理の関係だけに、誤解を解くにはやはり夫の協力が不可欠なのではないだろうか。

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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