ITエンジニアの平均年収ってどれくらい?
オールアバウト / 2024年10月8日 19時30分
デジタル化が進む現代社会で、技術力を持つエンジニアへの需要は年々高まっています。そういったなかで、ITエンジニアの年収はどのような状況にあるのでしょうか。本記事では厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに、ITエンジニアの平均年収を詳しく見ていきます。
現代社会において、ITエンジニアはあらゆる業界で欠かせない存在となっています。デジタル化が進むなか、システム開発やセキュリティー対策など、技術力を持つエンジニアへの需要は年々高まっています。
そういったなかで、ITエンジニアの年収はどのような状況にあるのでしょうか。本記事では厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに、ITエンジニアの平均年収を詳しく見ていきます。
なお、本記事ではITエンジニアの定義として、同調査における「システムコンサルタント・設計者」と「ソフトウェア作成者」を対象とします(※1)。
※本記事の年収は、「賃金構造基本統計調査」における「きまって支給する現金給与額」×12カ月に「年間賞与その他特別給与額」を加算して算出しています。また、1万円以下の桁数は適宜四捨五入しています
システム・エンジニアのほうがプログラマーよりも年収が高い
システム・エンジニアは、クライアントの要求に応じてシステムの設計や開発を行います。システム・エンジニアがクライアントや企業とコミュニケーションを取り、システムの設計や開発を行います。その開発を行うにあたりプログラミングを担当する人がプログラマーと呼ばれます。そのため、システム・エンジニアはプログラマーの上位職とされていますが、システム・エンジニアがプログラミング業務を同時に行うことも多いです。
初めに、システム・エンジニアとプログラマーの平均年収と労働者数を比較してみましょう。
比較してみると、システム・エンジニアのほうがプログラマーよりも男女ともに年収が100万円以上高いことがわかります。システム・エンジニアがプログラマーの上位職であることが年収に表れています。また、労働者数の男女比を見ると、どちらも男性のほうが圧倒的に多いことがわかります。
ITエンジニアと民営事業所全体で平均年収を比較すると?
次に、ITエンジニアの平均年収と民営事業所の全体(以下、全体)の平均年収を比較してみましょう。調査結果によると、システム・エンジニアとプログラマーは、全体よりも年収が高いことがわかります。特にシステム・エンジニアは全体よりも大幅に年収が高いです。
ITエンジニアと全体の年齢別の年収
次に、年代別にそれぞれの年収の推移を見てみましょう。システム・エンジニア、プログラマーの年収は、いずれも全年代を通して全体の年収よりも高いことがわかります。
また、全体では55~59歳で年収600万円を超えるのに対し、システム・エンジニアは30代、プログラマーは40代で年収600万円を超えていることもわかります。
IT人材の需要が高まり、年収も労働者数も増加傾向!
システム・エンジニアとプログラマーの年収の推移は以下のようになっています。システム・エンジニアとプログラマーの年収は、どちらも令和2年に上がっているのに対し、全体の年収は令和2年に下がっています。この要因として、令和2年からの日本国内における新型コロナウイルス感染症の流行が考えられます。これに打撃を受けた企業は多かったですが、IT業界はこの時期に成長したことがわかります。
例えば、この時期にはリモート・ワークを導入した企業が数多くありました。こういった新しい働き方に向けたさまざまな制度を導入する企業が多く、そのために新しいシステムが必要となったためITエンジニアの需要が高まりました。その結果、ITエンジニアの年収が上昇したと推測できます。
ITエンジニアの労働者数の推移
令和2年にIT業界が成長したことは、労働者数の推移からもわかります。ITエンジニアの労働者数の推移を見てみましょう。システム・エンジニアの労働者数は減少傾向にありますが、プログラマーの労働者数は大幅な増加傾向にあります。
なお、令和2年を境に大きな逆転現象が起きていますが、これは令和2年の「賃金構造基本統計調査」から、「システムコンサルタント・設計者」と「ソフトウェア作成者」の対象となる人が変わったことも理由に考えられます(※1)。
とはいえ、この二つをあわせたITエンジニアの労働者数は増加しており、ITエンジニアの需要は年々高まっていることがわかります。また、女性プログラマーの数も年々増えているようです。
ITエンジニアは男性の仕事というイメージがありましたが、今後もITエンジニアの需要は高いことと、男性と女性の体力差があまり関係ない仕事であることから、女性ITエンジニアの数は多くなっていくことが予想できます。
※1「賃金構造基本統計調査」では、システム・エンジニアとプログラマーは分けて調査されています。また、厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査の新職種区分(案)と現行の職種区分」によると、令和2年の統計調査からは「システム・エンジニア」は「システムコンサルタント・設計者」に、「プログラマー」は「ソフトウェア作成者」に名称が変更され、対象となる人も変更されました。
名称は変更されましたが、本記事では、なじみある名称として「システム・エンジニア」と「プログラマー」で統一し、「システム・エンジニア」と「プログラマー」をあわせた呼称を「ITエンジニア」としました。
(監修:酒井富士子/経済ジャーナリスト・オールアバウトマネーガイド)
(文:All About 編集部)
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