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JR青梅線「昭島」駅には何がある? 駅前の「モリパーク」、“クジラがいる図書館”など隠れた魅力も

オールアバウト / 2024年10月3日 20時45分

JR青梅線「昭島」駅には何がある? 駅前の「モリパーク」、“クジラがいる図書館”など隠れた魅力も

JR青梅線の「昭島駅」は駅前の「モリタウン」をはじめ、数々の量販店やショッピングモールが並ぶことで有名。駅を降りた先には何があるのか、ショッピングモール以外の見どころなど、この記事で詳しく紹介します!

JR立川駅を出た青梅線の電車が西立川駅あたりを通過すると、車窓から見える景色はこぢんまりした住宅街や商店ばかりで、たまに公園や幹線道路が通り過ぎ……といった眺めがしばらく続きます。その途中で大掛かりな商業施設やきれいに整った市街が目立ってきたら、そろそろ電車が昭島駅に到着するという合図。

昭島駅周辺は「モリタウン」を始めとした大型ショッピングスポットが立ち並び、スポーツ・アウトドア関連の施設や映画館も完備しているなど、1日いても飽きない観光スポットです。また、駅から少し離れてみれば再開発直前の時代を切り取ったような地元民向けの商店街、さらに古代へと気分がタイムスリップできそうな「クジラがいる図書館」も。華やかな駅前に限らず、隠れた見どころも多い街なのです。

駅の基本情報:家賃相場はいくら?

昭島駅(画像は筆者撮影、以下同)東京都昭島市・昭島駅の乗り入れ路線はJR青梅線の1線のみ。しかし、昭島駅から西へ行く電車は拝島駅で青梅線の青梅駅行き(一部は河辺駅止まり)と、五日市(いつかいち)線の武蔵五日市駅行きに分岐するため、実質的に2路線が利用可能です。東側の東京方向へ行くときには青梅特快を使うと便利ですよ。

家賃相場は駅徒歩10分以内、築年数10年以内でワンルームが約6.3万円、1LDK約7.8万円、2LDK約9.5万円(SUUMO、2024年9月25日確認)。東側の青梅線始発駅である立川駅とほぼ同じです。

戦前には航空機などの軍需工場が並んでいた

昭島駅は1938年1月に青梅電気鉄道(後のJR青梅線)の「昭和前仮停留場」として誕生。同年12月に「昭和前駅」になり、1959年には現在の名前に改称します。

駅周辺は、戦前には航空機などの軍需工場が並び、戦後は工業団地が発達。さらに1984年開業の「モリタウン」をきっかけとして、駅北側の「昭島 昭和の森(2021年『東京 昭島モリパーク』に改称)」エリアで大幅な再開発&新規出店が進みました。現在では数多くのショッピングモール・量販店・レジャー施設が並ぶ、青梅線沿いでも屈指のアミューズメントタウンとなっています。

モリタウンで買い物〜イチョウ並木さんぽのコースがおすすめ

昭島駅北口のロータリー。右手に少し見えているのがモリタウン昭島駅の北口から降りた先、広大な一帯が「東京・昭島 モリパーク」となっています。この一帯はかつて巨大な飛行機工場があった場所であり、長く整備と再開発が進んだ後、現在では明るくおしゃれな街並みになっています。駅前から見たモリタウン。手前にせり出したスターバックスの店舗がおしゃれ駅から見て北口ロータリーの右側にあるのが「モリタウン」。1984年の開業から幾度かの拡張とリニューアルを重ね、開業40周年の現在ではすっかり昭島駅前の顔となっています。

駅から本館・イトーヨーカドーにすぐアクセスできるので買い物に便利建物は主に本館・西館・東館で分かれており、駅に近い本館は「イトーヨーカドー」、東館は「JINS」や「トイザらス」など多くの店舗が入るモールになっています。リニューアル前のモリタウンの雰囲気を残す西館本館・東館と比べてちょっと年季の入った西館にも、居酒屋やカラオケ店舗などが入っています。店先が屋外に面しており、北向きながら明るい雰囲気の飲食店通り駅を出てすぐ行ける位置に屋外開放の飲食店通りもあり、「スターバックスコーヒー」「ケンタッキーフライドチキン」「とんかつ いなば和幸」などファストフード店が充実。買い物・食事・休憩どんなシーンにも対応してくれます。

東館を2階デッキから撮影。子どもがかくれんぼする時に楽しくなりそうな立体構造本館と東館は2階デッキで連結しており、立体的な空間が広々とした印象。明確な目的がある買い物に限らず、館内を行き来しているだけで楽しくなりそうです。

イチョウ並木を北向き(フォレスト・イン昭和館の方向)に撮影。秋にはイチョウの落ち葉で一面が金色のじゅうたんにまた、モリタウンの2階デッキは一部分が北側の道路(つつじが丘通り)の反対側まで伸びています。デッキで道路を渡り、階段を降りた先にあるのが、長大なイチョウ並木。イチョウ並木を南向き(モリタウンの方向)に撮影。ゆったり散策にもちょうどいい静けさ長さは実に400メートル以上もあり、イチョウの巨木がはるか向こうまで続いている様子はなかなかに壮観! 晩秋になればイチョウが黄金色に色づき、さらにノスタルジック&フォトジェニックな「映える」スポットとなります。

ホテル内部もゴージャスで優雅な空間ですが、それを堪能できるのは2025年1月までイチョウ並木を抜けた先にあるのが、ホテル「フォレスト・イン昭和館」です。1998年の開業以来、美しい施設と整ったサービス、閑静で上質な雰囲気が多くの人々に愛されてきましたが、2025年1月末をもって営業終了とのこと。

ホテル近くの壁面に掲示されている昭島駅北側のマップ。緑色の部分が「昭和の森 ゴルフコース」ですまた、ホテルに隣接する広大な樹林地の中にはゴルフコースも整備されていたのですが、2023年に営業終了しています。跡地は数年後に大規模な物流拠点となるそうで、2024年以降も昭島駅北口の風景は移り変わっていきそうです。

アウトドア・スポーツに便利なグッズがそろう「村」

入口の植栽がアウトドア感を出していますモリタウン以外にも、昭島駅北側のモリパーク内はさまざまな店舗・施設があり、買い物だけでなくスポーツ・アウトドアの環境も非常に充実。中でも比較的新しい施設が、2015年3月に開業した「モリパーク アウトドアヴィレッジ」です。

屋外空間を利用して「A&Fカントリー」のテントが展示されていました。このようにアウトドアグッズの実用風景を見られるのが当施設の強み低層ログハウス風の建物が並び、多くのアウトドアブランドが店舗を出しているのですが、「コロンビア」「モンベル」「マウンテンハードウェア」「ヘリー ハンセン」「ザ・ノース・フェイス」「スノーピーク」「A&Fカントリー」「ソラ」「チャムス」「コールマン」など錚々(そうそう)たる顔ぶれ! 東京都は奥多摩町や檜原(ひのはら)村など西側に多くのアウトドアスポットがありますが、そうした場所へ出かける前に、こちらで装備品を選んでいくと良さそうです。

施設内にある木製ベンチなどは、かつての飛行機製造会社の社屋前にあり、道路工事のため伐採されたヒマラヤスギを用いているそう施設自体の雰囲気も「ヴィレッジ(村)」のようで、ログハウスや樹木が並ぶ中をゆったり歩いているだけでも、ちょっとしたアウトドア気分に浸れそうです。見上げるような大きさのスピードクライミングウォール。ねずみ返しになっている部分がなかなか威圧的同じ敷地内にはスピードクライミング専用ウォール、トレーニング施設など、実際にスポーツ・フィットネス・レクリエーションできる場所も網羅。レストラン手前には池が効果的に配置されており、さながら湖畔のような雰囲気アウトドアブランド「モンベル」の直営するレストランもあり、ここで食事やティータイムもできます。

テニスガーデンはイチョウ並木の両側に続いており、「どれだけコートがあるのか」と驚くほど広大道路をまたいで反対側の敷地には、広大な屋内外のテニスコートを複数並べた「モリパーク テニスガーデン」も。敷地自体もきれいに整えられており、ランニングなどにも大変便利です。

モリパーク&大型量販店以外に地元民向け商店街も

モリタウンとアウトドアヴィレッジだけでも昭島駅周辺の買い物需要はかなり満たせそうですが、昭島駅北側には他にもアミューズメント&ショッピングの大型店舗が多数! もはや昭島だけで生活も趣味も完結しそうなほどです。立川駅を除けば、青梅線沿いのシネコンは「MOVIX昭島」が唯一映画館「MOVIX昭島」は、モリタウンからのデッキを降りてすぐの場所にあり、映画鑑賞の前後に買い物をしたり、食事を済ませたり……といった予定が組みやすくなっています。

同じ建物に「スポーツデポ」も入っていますさらに、家庭用雑貨を扱う「ニトリ 昭島モリタウン店」。同じ敷地内に「はま寿司」「ビッグボーイ」「ゴルフ5」が入っています郊外型の家電量販店として有名な「ケーズデンキ 昭島店」。カインズにも昭島駅から徒歩圏内でアクセスできます近くにあるとうれしい、何でも買えそうなホームセンター「カインズ 昭島店」もあります。

ここまででもショッピング面はいたれりつくせりという印象ですが、昭島には他にも、地元密着型で昔ながらのお買い物スポットもあるんです。

年季の入った「つつじが丘ショッピングプラザ」

モリタウン近辺とは別の街のような、いかにも「地元」「昭和レトロ」という雰囲気モリタウンから少し東へ歩いた所にある、「つつじが丘ショッピングプラザ」。行ってみた時間が遅かったので、この日は大半のテナントが店じまい中「つつじが丘ショッピングプラザ」があるのはUR都市機構の団地「昭島つつじが丘ハイツ」の一角。団地ができたのはモリタウン開業より3年早い1981年です。施設内はあちこちが年月相応に古くなっており、17時にもなれば大半のお店は閉まりますが、決して空きテナントばかりという訳ではありません。

古いお店ばかりでなく、こちらのカフェは現代風で居心地良さそうプラザ内には17時以降も営業している、おしゃれなカフェも。今や珍しくなった青・白・赤の回転看板(サインポール)昔ながらの床屋さんもありました。どんなお店が入るのか楽しみですねリノベーション中のテナントも。昭島駅前が華々しく再開発されて巨大ショッピングエリアとなった現在でも、ここは地域の方々に愛され、新しい風も吹き込んでいるようです。

北口よりも、落ち着いた雰囲気の南口エリア

繁栄を極めている北口に比べると、非常にコンパクト&地味な南口駅前また、昭島駅の南口側は北口側とはうって変わって、駅前ロータリー周辺に小規模な商店街があるのみという様子ですが、こうした南口ののんびりとした雰囲気が北口側よりも落ち着く……という人も少なくないでしょう。昭島・拝島・福生などは水質の良さで知られ、それを生かした酒造やクラフトビールも昭島のクラフトビールなどを購入できる酒屋さんもあります。昭島駅北側のキラキラ&にぎやかな街並みに慣れた人も、南口の商店街やつつじが丘ショッピングプラザなどを歩いてみれば、新しい発見があるかもしれませんね。

昭島は海がないのに「クジラ」が住んでいる!?

アキシマエンシスを入口から撮影。シルバーの壁面や大きく開けた窓が個性的最後に、昭島といえば触れておきたいのが、2020年に開館した昭島市教育福祉総合センター「アキシマエンシス」です。アキシマエンシス(施設)の中にあるアキシマエンシス(化石)。館内に入って見上げてみると、けっこうな迫力です「アキシマエンシス」という特徴的な名前は、多摩川河川敷で化石が発見された古代のクジラ「アキシマクジラ」の学名に由来しています。施設内は図書館・郷土資料室・教育センター・ギャラリー・カフェなどが複合しており、国際交流教養文化棟のエントランスには、アキシマクジラの原寸大化石レプリカ(全長13.5メートル!)が展示されています。

アキシマエンシスのマップ。旧・つつじが丘南小学校の建物を改修した校舎棟や体育館もあり、地域の教育・福祉・運動に活用されています郷土資料室は昭島市周辺の古代〜近現代までの資料や収蔵品をデジタル展示も交えて紹介しており、小規模な博物館といった趣があります。図書館も室内は木のぬくもりを感じられる温かな印象。らせん階段のついた中央吹き抜けがとても広々としており、ゆったりリラックスしつつ読書を楽しめます。

アキシマクジラが海上へ跳ねる姿と、アキシマクジラの頭骨を両方イメージしているのでしょうか。敷地内にはアキシマクジラをイメージした美術作品も。こちらをはじめとして、実は昭島駅周辺は、あちこちでクジラのモチーフや名前が見られます。盛大に潮を吹くクジラさんモリタウン周辺の道路脇に立つ街路灯には、クジラのレリーフが。さりげなくクジラさんつつじが丘ショッピングプラザの手前にも、子どもが遊べそうなクジラの像がありました。クジラは昭島カルチャーに深く関わっていますアキシマエンシスに隣接する社会福祉施設の名前も「ホエール(クジラ)」です。

まだ開店前ですが、「CLOSED」ではなく「只今、探鯨中です。」という掲示がしゃれています南口側の商店街ではクジラ肉の料理を出しているお店を発見! クジラ料理と言えば台東区浅草の「捕鯨船」などが有名ですが、昭島市にもあるとは……。あっちにもこっちにもクジラ接骨院の名前にもクジラ! すっかりアキシマクジラが昭島市民のシンボルとして定着していることがうかがえます。

みんなの写真で描いたアキシマクジラ昭島駅周辺はモリタウンを初め、クジラのように広大・巨大なモリパーク一帯がショッピングスポットとして有名ですが、そこから少し外れた場所にも細かな見どころのある街です。散策中に「こんな所にクジラが!」と見つけて驚くこともあるかもしれませんね。

この記事の筆者:デヤブロウ プロフィール
都内在住の街歩きライター。Yahooエキスパートとして台東区の地域情報を発信するほか、「macaroni」など複数メディアで執筆を行う。飲食店、博物館、銭湯巡り、寺社探訪を中心に地域情報を発信中。東京シティガイド検定を取得済み。
(文:デヤブロウ)

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