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「森の芸術祭 晴れの国・岡山」が旅育にいい5つの理由。子どもの感性を高める体感型のアートに注目

オールアバウト / 2024年10月17日 21時35分

「森の芸術祭 晴れの国・岡山」が旅育にいい5つの理由。子どもの感性を高める体感型のアートに注目

自然豊かな岡山県北部に世界で活躍するアーティストの作品が集結する「森の芸術祭 晴れの国・岡山」(11月24日まで開催)。体感型で楽しめるアート作品は、旅を通じて子どもの好奇心を刺激する「旅育」に最適! 旅育コンサルタントが見どころを紹介します。

秋といえば芸術、食、紅葉と、旅で子どもの生きる力を育む「旅育」にもベストなシーズン。2024年は、自然豊かな岡山県北部に世界で活躍するアーティストの作品が集結する「森の芸術祭 晴れの国・岡山」(11月24日まで開催)が特におすすめです。

今回は、旅育コンサルタントの筆者が、この芸術祭が旅育にいい理由を解説! イチオシの作品やお得な情報とともにご紹介します。

「森の芸術祭 晴れの国・岡山」が旅育にいい5つの理由

筆者が「森の芸術祭 晴れの国・岡山」を訪れて感じたのは、「家族で訪れてほしい、旅育にぴったりな芸術祭」だということ。開催の舞台となるのは、岡山県北部の12市町村。うち5つの市町(津山市・新見市・真庭市・鏡野町・奈義町)に作品が展示されています。

これらの地域は、自然が豊かで、歴史ある町並みも残る場所。親子でのんびりと季節の移ろいや日本の素晴らしさを感じつつ、「レアンドロ・エルリッヒ」「蜷川実花 with EiM」など、世界で活躍するアーティストの作品を楽しむ絶好の機会です。新見エリアの鍾乳洞「満奇洞(まきどう)」も芸術祭の舞台(蜷川実花 with EiM《深淵に宿る、彼岸の夢》2024)また合計特殊出生率2.95(※2019年)で“奇跡の町”と呼ばれる「奈義町」も会場の一つ。子育て中の保護者としては、どんなところか気になるのでは?

さらにファミリーにおすすめの理由が、高校生以下の子どもは鑑賞無料なこと! 通常は子ども料金が設定されている施設も、芸術祭の期間中は無料となります。手軽にアートと触れ合い、子どもの感性を磨く、またとない機会です。岡山駅から奈義エリアまではシャトルバスも運行(一日一往復、片道1800円)。バスの側面には「めざせ!子育て応援日本一」の文字が

各エリアまではシャトルバスが整備され、週末には観光列車も運行。アクセスも芸術祭期間中は便利になっているので、ぜひ出かけてみませんか?

【まとめ】旅育&家族旅行におすすめの5つの理由

1.自然が豊かで四季を感じる。城下町や宿場町など歴史ある地
2.世界的アーティストによる作品は体感型で、子どもの感性を刺激する
3.高校生以下はなんと鑑賞無料! 親も鑑賞パスポートでお財布に優しい
4.岡山駅は列車の種類が豊富! 手軽に楽しめる観光列車も運行
5.公共交通機関が整備され、アクセスがしやすい。お得な切符も発売

早速イチオシの作品をみていきましょう!

“奇跡の町”で子どもの感性を高める! 「奈義/奈義町現代美術館周辺エリア」

出生率2.95人で、“奇跡の町”といわれる「奈義町」。那岐山を望む空に続くようなシンボルロードの景色に、「こんなところで子育てしたいなあ」と思わずにはいられません。那岐山に真っすぐ伸びる奈義町のシンボルロード。左手にあるのが奈義町現代美術館町内には「あれなんだろう?」という個性的な建物が多いのですが、公共施設も有名な建築家が携わったものが少なくないといいます。まさに町ごとアートな空間の「奈義町」で出会える作品は、「なんだろう?」「面白い!」と子どもの好奇心を刺激する体感型のものが多く、旅育にもイチオシです。上下がわからなくなる感覚が楽しめる作品。シーソーや鉄棒などに触れることも(奈義町現代美術館~「太陽」の部屋≪遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体≫)注目は奈義町現代美術館。作品と建物とが一体化し、太陽、月、大地と名付けられた三つの展示室からなるのですが、作品の中に自分が入り込める作品です。

例えば「月」では、足音が響き渡り、やがて消えゆく音響が楽しめます。「太陽」では常識が覆るような驚きもあり、「すごい!」「なぜ?」「???(どうなっているの?)」と、子どもが自然と興味を持ち、自ら考える、そんな魅力にあふれています。時間や天気、季節で異なる表情を見せるのも魅力の一つです。奈義町現代美術館の設計を担当した建築家の磯崎新氏も芸術祭に参加 ※右が作品、左は鏡に映ったもの作品に座って体感することも可能(磯崎新氏のモンローチェア)芸術祭期間中は、坂本⿓⼀+⾼⾕史郎などの作品も展示されており、さらに楽しめますよ。

屋内ゲートボール場もアートの力で幻想的な空間に! 不思議な体験に脳も活性化する?

奈義町現代美術館の向かいにある屋内ゲートボール場「すぱーく奈義」では、金沢21世紀美術館の《スイミング・プール》で有名なレアンドロ・エルリッヒ氏が手掛けたインスタレーションを展示。レアンドロ・エルリッヒ《まっさかさまの⾃然》2024入った瞬間に「すごい」と歓声がもれる幻想的な作品の中で写真を撮ったり、「どうなっているんだろう」と仕組みを親子で想像してみるのも楽しいでしょう。秋の深まりとともに、一帯では紅葉や雲海も楽しめます。

歴史・鉄道×アート「津山/津山城周辺エリア」 イチオシは津山まなびの鉄道館

城下町として栄えた津山市には、地上45メートルの石垣が圧巻の「津山城」(鶴山公園)、昔の街並みが残る「城東町並み保存地区」など見どころが多く、芸術祭の会場も10カ所と一番多いエリアです。中でも旅育的におすすめなのは「津山まなびの鉄道館」。 1936年に建設された旧津山扇形機関車庫に、蒸気機関車やディーゼルなどの車両が並ぶ姿は圧巻(津山まなびの鉄道館)ここでは、キムスージャ氏の作品が楽しめます。機関車の車庫の窓にはプリズムシートがはられ、ノスタルジックな雰囲気に光の織りなすカラーが美しく、時間帯によって見え方が変わります。「あそこもきれいだよ」「あんなところにも」とお子さんと発見を楽しむのもいいですよ(津山まなびの鉄道館)鉄道の歴史を知る「あゆみルーム」、動く仕組みを学べる「しくみルーム」、津山の街並みをジオラマ展示した「まちなみルーム」、ベンチが置かれ実際の線路や車両(※津山駅と隣接しています)を眺めてのんびりできる「いこいの広場」もおすすめ。子どもが身近な鉄道に興味を持つきっかけになるスポットです。津山の街並みを再現したジオラマ。現在地を確認し、これから行く場所などを探してみるのもいい(津山まなびの鉄道館 まちなみルーム)

子どもの意外な興味・関心が芽生えるかも?

津山城跡(鶴山公園)の入り口にある芝生の広場が広がる城下スクエアには、なんとアート作品の卓球台が登場し、実際にプレーを楽しめます(ラケットや球も準備されています)。ジャコモ・ザガネッリ《津山ピンポン広場》2024。奥の階段を昇れば津山城跡へ久しぶりに青空の下でピンポンに挑戦。地元の学生さんや家族連れ、観光客などでにぎわう目の前には、「つやま自然のふしぎ館」があり、こちらも森の芸術祭の会場です。迷路のような館内には、世界の希少動物のはく製約800体のほか、化石・鉱石、貝類、昆虫類、人体標本など総数2万点を展示。他に類を見ないコレクションは、まさに「ふしぎ」という名にふさわしいスポットです。はく製はまるで生きているかのよう(つやま自然のふしぎ館)生き物が好きなお子さんはもちろん楽しめますし、意外な興味・関心が芽生えるきっかけになるかもしれません。ちなみに通常は入館料がかかりますが、芸術祭の期間中は、高校生以下は無料となります。使われなくなった地下道では、JR社員の思いが詰まった展示が。珍しいものも多く、大人も楽しめるまたJR津山駅の今は利用されていない地下道では、JR社員による”津山管理駅お仕事紹介”も開催されていて、子どもから大人まで興味をそそる鉄道の裏側などの紹介も。

津山線を走る観光列車「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」の顔出しパネルもあります。お子さんと津山に訪れたら、ぜひチェックしてみてくださいね。「SAKU美SAKU楽」の顔出しパネル。。線路もあって素晴らしいクオリティー津山駅前のSLも、岡山県「カモ井加工紙」のマスキングテープブランド「mt」でラッピングされている津山市内には10カ所の会場があり、会場を結ぶ無料バスも運行中。ほかにも10月19日~12月1日までは、町全体で体験プログラムが実施される「津山まち博」も開催されます。芸術祭とあわせて楽しんでみてはいかが?ムハンナド・ショノ《On Losing Meaning》2024。旧土居銀行として明治時代に建築されたクラシカルな作州民芸館にて展示

鑑賞パスポートやアクセス情報を入手して、「森の芸術祭 晴れの国・岡山」へ

大人は鑑賞パスポートの利用がおすすめです(大人3000円、大学生・専門学生2000円)。芸術祭開催中有効で、1施設1回の鑑賞ができます(当日の再入場は可)。大人の分だけ鑑賞パスポートがあれば、高校生以下の子どもは無料。お近くなら、期間中、家族でリピートして訪れるのもいいですよ。また、JR西日本では「tabiwa森の芸術祭2デイパス」(2500円、鑑賞パスポート付4500円)や、JR西日本の各エリア発着の新幹線や鑑賞パスポートがセットとなった「森の芸術祭モリモリきっぷ」(大阪市内発着1万3500円)など、お得なきっぷも発売しています。いずれも自由周遊区間内の普通列車や路線バスが2日間乗り放題。座席指定券や特急券などを購入すれば、観光列車や「特急やくも」も利用できます。「2デイパス」「森の芸術祭モリモリきっぷ」で乗り降り自由な自由周遊区間週末は観光列車も運行。乗車券に指定席券(大人530円、子ども260円)で手軽に乗れる。写真の「SAKU美SAKU楽」はJR津山線。JR伯備線には、「〇〇のはなし~岡山編~(10月)」「ラ・マル やまなみ(11月)」が芸術祭にあわせて運行芸術祭詳細については「森の芸術祭 晴れの国・岡山」公式Webサイト、鑑賞パスポートや、お得なきっぷの詳細・手配はJRおでかけネット「森の芸術祭特集サイト」をご覧ください。

いかがでしたか? 今回ご紹介したのは、森の芸術祭のほんの一部。ぜひお子さんと「何を見よう?」「どこに行きたい?」と相談しながら、旅育を実践してみてくださいね。

なお「JR西日本ミライ~旅育やってみよう」では、旅育の実践ヒントや「旅のしおり」もダウンロードできます。

この記事の執筆者:村田 和子 プロフィール
旅行ジャーナリスト。国内・海外旅行、子連れ旅行のノウハウや楽しみ方を、テレビ・新聞・雑誌などの媒体で広く紹介するほか、執筆・講演、宿や地域のコンサルティングを行う。旅を通じて子どもの生きる力を育む「旅育メソッド(R)」提唱者。(文:村田 和子)

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