現行の5円玉が「3万8000円」に大化け!入手しやすい硬貨なのに“6000倍以上”の価値になったのはなぜ?
オールアバウト / 2024年10月29日 21時50分
10月12日に入札が終了した銀座コインオークション「第120回 入札誌『銀座』」から、筆五の5円玉落札価格を取り上げます。筆五の5円玉は簡単に見つけることができるものの、ある条件のものが見つかると価値は一気に高まります。
2024年10月12日に入札が終了した銀座コインオークション「第120回入札誌『銀座』」から、筆五の5円玉落札価格を取り上げます。
筆五の5円玉自体は簡単に見つけることができるものの、“ある条件のもの”が見つかると価値は一気に高まります。いったいどのような条件なのか、解説していきます。
筆五の5円玉の価値が6000倍以上に!
2024年10月12日に入札が終了した銀座コインオークション「第120回入札誌『銀座』」では、現行の5円玉が3万3000円(手数料込みで3万8445円)で落札されました。今回落札されたのは昭和28年の5円玉で、いわゆる「筆五」と呼ばれる、書体が楷書体の5円玉です。昭和24~33年にかけて発行されたものであり、今ひそかに集めている若いコレクターもいるほどです。
しかしながら、筆五の5円玉自体はそう難しくなく探すことができます。もらったお釣りや貯金箱から探せば見つかる可能性があるのです。
では、一体なぜ今回の5円玉は本来の価値の6000倍以上の値段で落札されたのでしょうか?
ゴシック体の5円玉に比べれば発行枚数は少なめ
まず、筆五と呼ばれる楷書体の5円玉の発行枚数は、現在多く流通しているゴシック体の5円玉に比べると少なめであること、ギザ十と呼ばれる硬貨の縁に多数の溝が刻まれている昭和26~33年に発行された10円玉と比べても発行枚数が少ないため希少性はあります。とはいえ、落札された昭和28年の5円玉は4500万枚発行されています。しかも未使用というわけでもありません。商品の説明には「VF」とあります。VFとは、美品レベルのことを指し、未使用や極美品から見ればランクは下がります。
このコインのポイントは、“穴”にあります。ぱっと見ても分かる通り、穴が本来の位置からずれています。これを「穴ズレエラー」といいます。この穴ズレがひどければひどいほど価値を生むのです。
少しでも穴ズレを確認したら保管しよう
実は穴ズレエラーのコインは数多く存在します。5円玉に限りません。特に価値を生みやすいポイントは、大きく穴ズレをしていることと、発行年号が新しいこと。新しいものほど製造技術が向上しエラーは少ないため穴ズレエラーコインがあれば価値は高くなります。この観点からいえば、今回の5円玉は見てはっきり分かるほどの穴ズレであるため落札価格が高くなったと考えられます。もしこれが平成や令和発行のもので穴ズレとなっていればさらに高い価値となるでしょう。場合によっては数十万円になる可能性もあります。
この穴ズレエラーコインの探し方はいたって簡単で、ただ穴がずれているものを探せばよいだけ。見つけられるかどうかは運次第です。
なお、昔貯金していたお金が貯金箱に眠っている場合には見つけ出せる可能性があります。古いコインほど穴ズレはあるからです。普段のお釣りから探すのはなかなか難しいかもしれませんが、ないとは限りません。ぜひ日ごろから意識してお釣りなどを確認してみてください。
<参考>
銀座コインオークション「第120回 入札誌『銀座』」 Lot番号:609 5円黄銅貨 昭和28年 穴ズレエラー
伊藤 亮太プロフィール
慶應義塾大学大学院商学研究科修了。一般社団法人資産運用総合研究所代表理事。ファイナンシャルプランナーとして、家計・保険等の相談、執筆、講演、大学講師を主軸に活動。大学院時代の専門は社会保障で、経済・金融に関する解説も得意。コイン収集マニアの一面も。(文:伊藤 亮太(株式・ファイナンシャルプランナーガイド))
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
“壁にバナナを貼り付けたアート作品”9億6000万円で落札「数日のうちに実際に食べるつもり」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月22日 7時6分
-
元競走馬が描いた絵が100万円超え! “かわいすぎる画伯”の作品に「なんて器用な…!」「名画ですやん!」
ねとらぼ / 2024年11月11日 20時40分
-
現行の10円玉が「11万円」に大化け、一体なぜ!? 極めて珍しい“音が鳴る”10円玉の正体は……
オールアバウト / 2024年11月10日 21時50分
-
オークション代行って実際どうなの? デモカー入れ替えを機に初めて使ってみた
レスポンス / 2024年11月10日 19時0分
-
『オズの魔法使』の「ルビーの靴」を10月28日より銀座三越で展示 盗難後、FBI捜索により13年を経て発見された推定4.5億円の実物を初公開
PR TIMES / 2024年10月23日 16時15分
ランキング
-
1ファミマの「発熱・保温インナー」はヒートテックより優秀? コンビニマニアが比較してみた
Fav-Log by ITmedia / 2024年11月21日 19時55分
-
2【冬の乾燥対策に】ドラッグストアで手軽に買える! ハンドクリーム5選
マイナビニュース / 2024年11月21日 17時0分
-
3とんでもない通帳残高に妻、絶句。家族のために生きてきた65歳元会社員が老後破産まっしぐら…遅くに授かった「ひとり娘」溺愛の果て
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月21日 8時45分
-
4今さら聞けない50・60代からの「新NISA」のキホン 投資で効率よくお金を増やすための心強い制度
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時10分
-
5冬は血管がドロドロになりやすい…「絶対に放置してはいけない脳卒中」リスクが急増する"危険な場所"
プレジデントオンライン / 2024年11月21日 18時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください