70歳を超えて働く場合、厚生年金保険料の支払いと年金の受給はどうなりますか?
オールアバウト / 2024年11月19日 21時20分
年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人も……。今回は、70歳以降も厚生年金に加入して働く場合の保険料や年金について、専門家が回答します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。
今回は、70歳以降も厚生年金に加入して働く場合の保険料や年金についてです。
Q:70歳以降も働くとしたら、厚生年金保険料の支払いと年金の受給はどうなりますか?
「70歳を超えて働く場合、厚生年金保険料の支払いと年金の受給はどうなりますか?」(朱海さん)A:70歳になると、厚生年金保険料の支払いはありません。厚生年金受給金額は、在職老齢年金制度で支給停止になる可能性があります
厚生年金に加入できる年齢には上限があり、70歳未満と決まっています。厚生年金は、会社を退職すると脱退することになりますが、70歳以降も会社に勤務し続けている人は、70歳になったとき(正式には70歳の誕生日の前日)に自動的に脱退することになります。
つまり会社に勤めていても70歳になれば、厚生年金保険に加入する資格を失います。
老齢年金を受給するために必要な加入期間を満たしていない人が、70歳を過ぎても会社に勤める場合は、老齢の年金を受けられる加入期間を満たすまで任意に厚生年金保険に加入することができます。
したがって厚生年金に加入もできず、厚生年金保険料も支払えないので、70歳以降も働いたとしても年金額は増えません。
厚生年金保険の被保険者ではありませんが、70歳以降も厚生年金の適用事務所で働く場合、もらえる老齢厚生年金の基本月額(老齢厚生年金の報酬比例部分の月額)と、おおよその給与(総報酬月額相当額)の合計が、50万円(支給停止額)を超えると、もらえる老齢厚生年金の一部・もしくは全額が支給停止になる可能性があります。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)
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