好かれるLINEと嫌われるLINE、たった1つの違いとは? 30歳女性が毎朝癒される「おじさんLINE」の正体
オールアバウト / 2024年11月21日 21時5分
若者を中心に幻滅されることの多い「おばさんライン」。幻滅される理由を分析してみると、世代を問わず、円滑にコミュニケーションをとるためのヒントが見えてきた。
SNS上では「おばさん(おじさん)LINE」がたびたびトレンド入りしている。若者を中心に幻滅されることの多い「おばさんLINE」だが、幻滅される理由を分析してみると、世代を問わず、円滑にコミュニケーションをとるためのヒントが見えてきた。
嫌われる「おばさんLINE」は、相手に関係のない“自分語りの長文”
LINEは気軽にやりとりできるのが最大の魅力だ。しかしその気軽さゆえ、“気軽ではないLINE”が届くと、人は幻滅してしまう。別記事で、「おばさんLINE」の特徴について紹介した。All About ニュース編集部が2024年9月30日に実施した調査によると、調査対象者200人が感じるおばさんLINEの特徴として多かったのは、「①絵文字を乱用している」「②かつて流行していた言葉を使う」「③一度に送る文章が長い」の3つだという。
さらに筆者が独自で調査したところ、「お早う御座います」「如何ですか?」など若者がなじみのない漢字を含む文言や、句読点が多いことなども「おばさんっぽい」LINEの特徴だ。これは「おじさんLINE」にも共通しているだろう。この「おばさんLINE」に対し、「返信に困る」「幻滅する」といった若者の“本音”は、たびたびメディアで取り上げられてきた。上記のサンプル文例は、上司が部下に連絡した内容を想定している。LINEの趣旨は懇親会の時間やお店に関するものであるが、趣旨とは関係ない自分語りが大半を占め、文章が長くなっている。
「おばさん(おじさん)LINE」が嫌われる最大の理由は、相手に関係のない“自分語りの長文”であることが多い。
好かれる「おばさん(おじさん)LINE」は何が違うのか
では、嫌われる「おばさん(おじさん)LINE」にならないためにはどうしたらいいのだろうか。「文面はおじさんLINE。だけど癒される」
こう話すのは、ひろ子さん(仮名/30歳)だ。彼女は仕事のプロジェクトチームのLINEに送られてくる上司(53歳男性)の「おじさんLINE」に、毎朝「癒される」のだという。「LINEで業務開始報告をするのですが、その際に、53歳の上司が『お早う!今日も頑張ろう』という“ザ・おじさんLINE”とともに、『今日の天気』を教えてくれるんです。それが日課なので、天気予報を見なくても、その日の天気が分かって助かってます(笑)」
ひろ子さんによると、男性上司は部下を気遣い、毎日の天気を教えてくれる“お天気おじさん”と呼ばれているのだそうだ。絵文字や文面はどう見てもおじさんLINEなのだが、自分語りではなく、受け手のことを考えたLINEの文面は、古い絵文字や言葉を含んでいても“好印象”らしい。
好かれるLINEと嫌われるLINEの境目は?
最初に挙げた「おばさんLINE」とひろ子さんの上司のLINEを見比べてみると、どちらも一見、同じ「おばさん(おじさん)LINE」に見える。しかし、決定的に違うのが「自分語りの有無」という点である。
SNS上でたびたび話題に挙がる「嫌われるおばさん(おじさん)LINE」は、一方的な自分語りの長文に見慣れない絵文字や言葉が加わっているのが特徴である。端的に言えば、とても「返信しづらいLINE」なのだ。
一方、ひろ子さんの上司のおじさんLINEは業務報告なので、返信不要だ。それも相まって“好印象”なのかもしれないが、上司のLINEは誰もが興味のある「天気」という話題を盛り込むことにより、部下をいたわる“優しさ”が見て取れる。「古い絵文字や言葉も、かわいいと思える」とひろ子さんは言う。
「おじさん(おばさん)LINE」をサンプルに、好かれるLINEと嫌われるLINEを考察した。これは恋愛や友人とのやりとりでも同様だろう。好かれるLINEと嫌われるLINEの境目は、「受け手のことを考えているかどうか」の1点に尽きるようだ。
この記事の筆者:毒島 サチコ プロフィール
ライター・インタビュアー。緻密な当事者インタビューや体験談、その背景にひそむ社会問題などを切り口に、複数のWebメディアやファッション誌でコラム、リポート、インタビュー、エッセイ記事などを担当。
(文:毒島 サチコ)
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