遺族年金月18万円「ライフプランが狂ってしまいました」老後も仕事を続けざるをえない64歳女性の苦悩

老後の心配事といえば、やはりお金。現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、宮城県在住64歳女性のケースを紹介します。

金融庁の報告書に端を発して話題となった「老後2000万円問題」など、老後の心配事といえばやはりお金ではないでしょうか。もっと出世しておけばよかったと現役時代に後悔を持つ人もいるようです。

現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、宮城県在住64歳女性のケースをご紹介します。

回答者プロフィール

回答者本人：64歳女性
同居家族構成：本人、息子（33歳）
居住地：宮城県
リタイア前の雇用形態：派遣・契約社員
リタイア前の年収：600万円
現在の資産：預貯金1200万円、リスク資産2000万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数：国民年金35年（厚生年金分含む）、厚生年金21年

現在受給している年金額（月額）

老齢基礎年金（国民年金）：なし
老齢厚生年金（厚生年金）：なし
障害基礎年金や障害厚生年金（障害年金）：なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金（遺族年金）：遺族厚生年金18万円
その他（企業年金や個人年金保険など）：なし

「夫が亡くなって受け取る予定の年金額が減ってしまった」

今回の投稿者は、遺族厚生年金を受給しているという64歳の女性。現在の年金額について満足しているか、の問いに「満足していない」と回答しています。

その理由として「夫が亡くなり、（遺族厚生年金を選んだため）自分の（厚生）年金を受給できなくなりました。（夫婦）2人で35万円を受給する予定でライフプランを立てていたので、計画が狂ってしまいました」と語っています。

ひと月の支出は約「30万円」。年金だけでは「毎月足りない」と回答されています。

「事務の仕事で手取り月収12万円」

現在は「知り合いの会社で事務の仕事をしています」と語る投稿者。

「月曜日から金曜日の、9時から16時」の勤務で、「手取り月収は12万円」とのこと。

また給与収入の他に「外貨保険から追加額の受取が年間30万円あり、固定資産税（の支払い）に充てています」と説明しています。

今の暮らしでは「基本的に自炊、昼はお弁当持参です」と、食費の節約を心掛けているそうです。

「住宅ローンの返済が80歳まである」

「夫が亡くなっても、私の住宅ローン（の返済）は80歳まであります」と借金の完済予定はまだ先。

「ローン残高が600万円あり、今後の金利上昇が心配です」と不安な気持ちを吐露します。

併せて「愛犬の治療費や保険で月に5万円ほどかかっており、そのためにも仕事を辞められず、人生の残り時間を考えると、労働時間と自由時間のバランスで悩みます」とも。

いっぽうで、今の生活の楽しみを伺うと「少額で買える株式を探して投資しています。わずかながらも配当金が入るのが楽しみです」と回答。

ただ「もっと早くから投資を始めて、不労所得を得られるようにしておけば良かったです」と、後悔も残っている様子でした。

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(文:あるじゃん 編集部)