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小6の半数以上がスマホを所有…小中学生の子にiPhoneを持たせるとき、やっておきたい「2つの準備」

オールアバウト / 2024年11月23日 21時15分

小6の半数以上がスマホを所有…小中学生の子にiPhoneを持たせるとき、やっておきたい「2つの準備」

小学生・中学生の子にスマホを持たせるとき、親はどんなことに注意し準備すればいいのでしょうか。子どもに専用のスマホを持たせるときにやっておきたい準備について、ITジャーナリストの鈴木朋子が解説します。

「自分のiPhoneが欲しい」。お子さんから毎日のようにお願いされている人も少なくないでしょう。

近年、子どものスマホ所有率は上昇しています。NTTドコモ モバイル社会研究所の調査によると、小学校高学年のスマホ所有率は2023年11月の調査で初めて4割を超えました。学年別に見ると、小学6年生では半数を超え、中学生になるといずれの学年も7割を超えるなど、小中学生にもスマホが普及してきていることが分かります。

子どもがこのくらいの年齢になると、親のほうもスマホを持たせたいと考え始めるのかもしれません。実際に「習い事で帰りが遅くなる日が増えたから」「緊急時にも連絡が取れるようにしておきたいから」「子どものいる場所を把握しておきたいから」などの理由でスマホを持たせるご家庭も多いようです。

子どもに専用のスマホを持たせることを決めたら、スマホを渡す前にやっておいてほしいことがあります。今回はiPhoneを例に、事前にやっておきたい2つのことと、小中学生のスマホ利用に関して注意しておきたいことを説明します。

1. 「我が家のスマホルール」を決める

iPhoneを持たせる前に、iPhoneの使い方について親子で話し合いをしましょう。その際、iPhoneは高価な機器で、毎月通信料がかかることを説明しておきます。子ども専用といえども、親が貸し与えているものだと認識してもらうためです。

話し合いは「iPhoneで何をしたいのか」という話から始めるといいでしょう。ゲームをしたい、友達と交流したいといった意見が挙がると思います。

次に「iPhoneを持つと起きるトラブル」についても考えてもらいます。iPhoneを使っているうちにやめられなくなる、知らない人に出会うかもしれない、などのリスクが想起されるでしょう。

そうしたら、「それを防ぐためにはどうしたらいいのか」も一緒に考えます。iPhoneやアプリの使用時間、iPhoneを使う場所、友達とトラブルを起こさないための言葉遣いなどを取り決めます。

そして、話し合いの結果を「我が家のスマホルール」として、紙などに残します。一度決めたことをあやふやにしないためです。

うまく話し合いが進まない場合は、携帯通信会社などが提供しているスマホルールのテンプレートを使うと決めやすくなります。スマホルールは、学年が上がるときや生活スタイルが変わるときに見直し、きちんと守れるものにしましょう。また、ルールを破ったときのペナルティも話し合って決めておきます。スマホルールを形だけのものにしないようにするためです。

筆者は、スマホルールを決めることを「アナログの見守り」と呼んでいます。子どものスマホを見守るには「アナログとデジタルの両輪で見守る」ことが必要です。「デジタルの見守り」とは、次の項で説明するフィルタリングとペアレンタルコントロールです。

2. 「フィルタリング」と「ペアレンタルコントロール」を設定しておく

子どものiPhoneには、必ず「フィルタリング」と「ペアレンタルコントロール」を設定しましょう。これにより、有害サイトの閲覧を防ぎ、利用時間や利用するアプリを制限できます。アプリのインストールや課金も親の許可制にすることが可能です。

iPhoneのフィルタリングとペアレンタルコントロールは、利用時間などを制限できる「スクリーンタイム」と、親のスマホから子どものスマホをコントロールできる「ファミリー共有」で行います。親がAndroidスマホユーザーの場合は、キャリアが提供する「あんしんフィルター」を利用するとよいでしょう。

「スクリーンタイム」と「ファミリー共有」は、まず子どものApple Account(旧Apple ID)を取得して利用します。子どものApple Accountは、親のiPhoneから作成します。

「ファミリー共有」を設定して親と子のApple Accountがファミリーとしてひもづけられたら、子どものiPhoneで「スクリーンタイム」の設定を行います。

「コンテンツとプライバシーの制限」をオンにし、アプリの購入を許可制にしたり、利用できるアプリ、Webコンテンツなどを制限したりしましょう。

事前に子どもと決めた我が家のスマホルールも、フィルタリングとペアレンタルコントロールに反映させておきます。

これで、アナログとデジタルの見守り環境が整いました。親が仕事中で声掛けできない状況などでも、フィルタリングが制限してくれます。反対に、フィルタリングでは防げない事態が起きたら、親の出番です。例えば詐欺メールを受信したら、詐欺メールの見破り方や無視するように話すなど、ITリテラシー教育を行います。

こうして、アナログとデジタルで補い合って、子どものiPhoneを見守りましょう。

小学生のスマホ利用において、親が気を付けておきたいこと

小学生の子について特に注意してほしいことは、SNSのアカウントについてです。基本的にアカウント取得は13歳以上に限られています。小学生に人気のTikTokも、13歳以下はアカウント取得ができません。もしお子さんが見たいといったら、親が視聴を管理しながら、親のアカウントで見せる必要があります。

また、LINEを利用する小学生も多いと思いますが、「グループ」と「オープンチャット」ではトラブルも起きやすくなっています。小学生のうちはこれらの機能は使わないように約束してもいいでしょう。

中学生のスマホ利用において、親が気を付けておきたいこと

中学生になると、SNSに本格デビューできるようになり、一気に世界が広がります。「友達とInstagramで繋がりたい」「Discordでゲーム仲間を作りたい」など、ネットでの交流も増えていくでしょう。もしネットの知り合いに会いに行こうとしたら、注意です。相手はどのような人物なのか、親も一緒に確認しましょう。

中学生は思春期にもあたり、親との会話が減る子もいます。それでも、スマホで何かトラブルが起きたとき、親に相談してもらえるような関係性を作っておきましょう。中学生が闇バイトに応募し、強盗に加担してしまう事件も起きています。風通しのよい親子関係を築いておくことが大切です。

鈴木 朋子プロフィール

ITライター・スマホ安全アドバイザー。スマホ、SNS、Webサービスなど、身近なITに関する記事を執筆している。初心者がつまずきやすいポイントをやさしく解説することに定評がある。中高生のスマホ事情にも詳しく、二人の娘を持つ母親でもある。
(文:鈴木 朋子(iPhone・SNSガイド))

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