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夫の扶養から外れ、年収が180万円まで上がると将来の年金はいくら増える?

オールアバウト / 2024年12月15日 18時30分

夫の扶養から外れ、年収が180万円まで上がると将来の年金はいくら増える?

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人も……。今回は、年収が180万円まで上がり、夫の扶養から外れた場合の社会保険料と将来の年金について、専門家が説明します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、年収が180万円まで上がり、夫の扶養から外れた場合の社会保険料と将来の年金についてです。

Q:年収が180万円まで上がると将来の年金はいくら増える?

「私は48歳で、夫の扶養に入っておりパート収入120万円ですが、夫の扶養から外れて年収が180万円まで増えると、月々の社会保険料と将来の年金はいくらになりますか。扶養の範囲内か、外れるか悩んでいます」(匿名希望)

A:年収180万円に増えた場合の月々の社会保険料は、厚生年金保険料が月1万3725円、健康保険料・介護保険料(40歳以上)が月8685円。これに雇用保険料が加わります。年金受給額は、1年間で、将来老齢厚生年金が年額約9867円増額します

社会保険とは健康保険・厚生年金保険を指します。社会保険料を計算するときには、被保険者ごとの標準報酬月額と標準賞与額に、保険料率を乗じて計算します。

標準報酬月額とは、基本給や、残業手当、通勤手当などを基に計算します。標準賞与額とは税引き前のボーナスの額から1000円未満の端数を切り捨てたものを指します。

例えば、主に中小企業で働く従業員やその家族が加入する「協会けんぽ」の場合、「令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)」があり、都道府県ごとに健康保険・厚生年金保険を調べることができます。

相談者が東京都にお住まいで年収が180万円になった場合、基本給+通勤費、賞与なしと仮定すると、標準報酬月額15万円(180万円÷12カ月)となり、協会けんぽ・東京支部『令和6年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表』によると、厚生年金保険料が月1万3725円、健康保険料・介護保険料(40歳以上)が月8685円となります(それぞれ会社と折半するため、折半額)。これに雇用保険料が加わり、合計で月2万円を超える額が社会保険料を負担することになります。

将来もらえる年金額がどのくらい増えるのかについては、年収180万円で1年間、厚生年金に加入した場合「15万円×5.481/1000×12カ月≒9867円」と計算ができます。したがって、65歳からの老齢厚生年金額は年額約9867円増額します。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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