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「クレクレ星人」はあなたの近くにも……他人の時間、やる気、可能性を無意識に奪う人たち

オールアバウト / 2024年12月18日 20時15分

「クレクレ星人」はあなたの近くにも……他人の時間、やる気、可能性を無意識に奪う人たち

「クレクレ星人」をご存じでしょうか? 人のものを奪って、自分を満足させようとする人のことを指します。時間や労力、成果など、美味しいところだけ持って行きます。クレクレ星人にエネルギーを吸い取られる前に、具体的対応策をチェックしましょう。

自分自身を満たすために、他人の時間・やる気・可能性を奪う人たちは職場などのコミュニティーに必ずいます。彼らは自己中心的で、相手に与える影響を考えません。あなたの身近に潜む「クレクレ星人」の特徴と、効果的な対処法を考えてみましょう。

「時間を奪う」クレクレ星人

愚痴ばかりこぼす部下、「でも」や「だって」ばかりで相談に乗っても課題解決のための行動はしない同僚、飲み会でニ次会・三次会まで連れ回す上司……。かなりの時間を奪われていませんか?

いずれも自分の欲求を満たすために、相手に時間を浪費させている状態です。そんな場合の解決策は「気持ちを汲(く)む」姿勢で対応しましょう。

「同意」ではなく「あなたはそう思うのですね」「そう感じたのですね」「大変でしたね」と相手の「気持ちを汲む」のです。同意の場合は、相手の感情の渦に飲み込まれる恐れがありますから、あくまでも相手がどうだったかという視点で関わりましょう。

また思いつくごとに何度も質問してくる人は、相手の時間を奪っていることに無自覚です。こうした場合は「事前に伝えておく」ことをおすすめします。

・「○時〜○時までの間ならOK」「○時頃は忙しくて相談にのれない」

・「質問事項をまとめて、何に関して何個の質問があり、ゴールはどこにあるかを最初に教えてほしい」

といった感じです。時間を奪うクレクレ星人に対しては、目的を意識した効率的なコミュニケーションを意識しましょう。

「やる気を奪う」クレクレ星人

会議で案を出すよう指示されたのに、それに応えてさまざまなアイデアを提案すると、手あたり次第ダメ出しする上司や同僚、仲間はいませんか?

「それは無理ですね。だいたい○○ですからね」
「それはあり得ないだろう。だって、今までこうしてきたではないか」
「もっと熟慮してから発言できないのか。常識的には○○だろう」

こうした、あなたの出鼻をくじくような発言が飛び出したら警戒しましょう。

マイルールが強い人は、相手のやる気を奪うクレクレ星人かもしれません。相手に自分の価値観を押し付け、新たな思考を取り入れようとしないなら要注意。

こういう人は「自分の方が仕事ができる」という自負があり、だからこそ自分自身の経験値や価値観のみで判断しがちです。さらに意見するたびに否定するため、あえて控えめな対応をしていると、今度は「消極的だ!」などと言ったりします。

これはダブルバインド(二重拘束)といい、2つの矛盾した要求や情報を与え、どちらを選択しても相手に罪悪感や不安感などの心理的ストレスを与えます。しかも無意識に……。

やる気を奪うクレクレ星人への対処法は、相手の言葉をそのまま引用して、矛盾をやんわりと伝えながら、自分の意見を通す道を開きましょう。

「確認してよろしいでしょうか? A案をお伝えした時、『無理だね』とおっしゃいました。B案の時は『あり得ないだろう』、C案の時は『そもそも〜』とおっしゃいました。『もっと熟慮してから』とおっしゃったので、次の案を考えていたところ『消極的だ!』をおっしゃいました。

私はどんどん新たな案をお伝えしていったらいいのか、それとも熟慮してから発言したらいいのか、わからなくなってしまいました。改めてご教示いただいてもよろしいでしょうか?」

このように相手の発言した言葉で伝えていくと、矛盾に気づくはずです。

「自分の発言や行動、態度、信念に一貫性を持ちたい」と、人は無意識に思っています(一貫性の原理)。自分の言葉は、何より説得力があるので、本人が言った言葉に説得してもらいましょう。
また、誰よりも承認欲求が強い人でもありますので、「○○を実現させたほどの人ですから、このお話もご理解いただけると思います」などと伝えることもおすすめです。

功績を称えながら『それだけの人が理解できないはずがない』ということを伝えれば承認欲求も満たされるので、今度は相手の希望も叶えてあげようという気持ちになってもらえるのです。

「可能性を奪う」クレクレ星人

できなくて困っていることがあれば、親切に手を貸してくれる人がいます。最初はありがたい存在ですし、優しい人だとあなたも感じるでしょう。

ただし、よく考えてみてください。その人は、あなたの仕事を代理することで、結果的に自分の評価を上げていませんか? 無意識であることも多く、見抜きにくいのですが、あなたの成長機会を奪っているのです。

あなたの成長の機会を奪うクレクレ星人は2タイプ。「ヘリコプタータイプ」と「カーリングタイプ」です。

ヘリコプタータイプは、ヘリコプターがホバリングするようにあなたを見張っています。優しさの度が過ぎて、あなたに必要以上に口を出したり、行動を制限したりします。

カーリングタイプは、ブラシで氷をならすように、あなたの行動に先回りして整えてしまいます。あなたが失敗や困難に直面しないようにお膳立てして、「この通りやれば大丈夫だから」と言うのです。

可能性を奪うクレクレ星人の上司と長年仕事をともにしていると、上司の考えを「何も考えもせず」受け入れることに慣れてしまい、思考力が低下します。

この状態は、昨今深刻化しているネット依存の心理状態に近いです。思考が単純化し、革新力を失います。自分自身で善悪の判断をする能力を失い、問題解決能力が低下して、さまざまな問題に直面する可能性があります。

最終的に自分がどうしたいのか、自分の頭で考えることが大切です。コーヒーフィルターのように相手の意見を飲み込むのか、それとも吐き出すのか、自分がどうしたいのか自問自答しましょう。

そして受け入れられないと感じた場合、相手を傷つけることなく、相手の意見も受け止めた上で、自分の意見を伝えます。その時は自分主体ではなく、上司や会社のメリット、さらには社会全体のメリットなどを盛り込んで伝えていきましょう。

「クレクレ星人」は無意識

クレクレ星人は悪気がなく、無意識であることが多いです。だからこそ、気づけば時間ややる気や成長の機会を奪われていたといったことがあります。

「どうもこの人と接した後はモチベーションが落ちる」などと思ったら、クレクレ星人と接している証かもしれません。ご自身の気持ちが落ちたり、ご自身の成長をあまり感じられなかったら、一度、身近にいる人をチェックしてみましょう。

そしてもしクレクレ星人を見つけたら、お伝えした方法で、うまく回避してみてくださいね。

この記事の筆者:市川 浩子
両想いビジネスコンサルタント/一般社団法人ジャパングッドリレーションアカデミー代表理事。1万人に断られた営業時代の経験から心理学・脳科学などを学び、新規開拓数ナンバーワンに。著書『相手に「やりたい!」「ほしい!」「挑戦したい!」と思わせるムズムズ仕事術』(あさ出版)(文:市川 浩子)

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