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独身で一人暮らしの場合、老後、年金ってどのぐらいもらえるものでしょうか? 今の年収は300万円ほどです

オールアバウト / 2024年12月27日 18時30分

独身で一人暮らしの場合、老後、年金ってどのぐらいもらえるものでしょうか? 今の年収は300万円ほどです

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、一人暮らしで生涯の平均年収が300万円の人は、将来いくら年金をもらえるのかについて、専門家が解説します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、一人暮らしで生涯の平均年収が300万円の人は、将来いくら年金をもらえるのかについてです。

Q:一人暮らしで年収300万円の場合、年金は将来いくらぐらいもらえますか?

「独身で一人暮らしの場合、老後、年金ってどのぐらいもらえるものでしょうか? 教えてください。今の年収は300万円ほどです」(25歳・会社員)

A:65歳から、年間147万3670円の年金を受け取れます

厚生年金の加入期間がある人は、原則65歳になると、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受け取ることができます。相談者のような年収300万円の会社員の人は、厚生年金の加入者になります。

相談者は20代の厚生年金加入者ですので、今回は、例として2024年(令和6年)現在25歳、1999年(平成11年)生まれの方とし、22歳から60歳まで(38年間/456カ月)、生涯平均年収300万円(ボーナス込み、平均標準報酬額25万円)で厚生年金に加入した場合を計算します。

また、相談者は厚生年金に加入するまでの期間(20歳から22歳まで)は、国民年金に加入しており、未納期間・免除期間がないこととします。この場合、老齢基礎年金は満額の81万6000円(2024年度(令和6年度))が受け取れます。

老齢厚生年金の受給額を計算するには、2003年(平成15年)3月までと2003年(平成15年)4月以降では、計算式が違います。今回は、2003年(平成15年)4月以降の計算式を用います。

老齢厚生年金(報酬比例部分)の計算式は以下となります。

平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の厚生年金加入期間(※)

※従前額保障での計算方法。スライド率等については省略。乗率は、昭和21年4月2日以降生まれに適用されるものを使います。平均標準報酬額とは各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額のことです。

相談者の年金額を計算してみます。
【1】老齢厚生年金の報酬比例部分:25万円×5.769/1000×456カ月≒年間65万7670円
【2】老齢基礎年金:年間81万6000円
【3】【1】老齢厚生年金65万7670円+【2】老齢基礎年金81万6000円=年間147万3670円

したがって38年間、ずっと年収300万円の人は、65歳からおよそ年額147万3670円(月額およそ12万2806円)の年金を受け取ることができます。

また、65歳時点で、厚生年金の加入期間が20年以上あると、要件を満たす配偶者がいる場合には老齢厚生年金に配偶者加給年金額が上乗せしてもらえることになります。

※現在の制度をもとにした計算で、将来の年金額を保証するものではありません
※経過的加算は考慮していません
※年収と年金は額面で計算しています

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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