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特別支給の老齢厚生年金の受給金額は分かりませんが、障害年金と特別支給の老齢厚生年金、どちらを選んだらいいでしょうか?

オールアバウト / 2024年12月29日 18時30分

特別支給の老齢厚生年金の受給金額は分かりませんが、障害年金と特別支給の老齢厚生年金、どちらを選んだらいいでしょうか?

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は「障害年金」と「特別支給の老齢厚生年金」の選択についてです。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は「障害年金」と「特別支給の老齢厚生年金」の選択についてです。

Q:特別支給の老齢厚生年金の受給金額は分かりませんが、障害年金と特別支給の老齢厚生年金、どちらを選んだらいいでしょうか?

「現在は障害等級3級の障害厚生年金を受給しています。私は65歳より前に『特別支給の老齢厚生年金』をもらえるようです。特別支給の老齢厚生年金の受給金額は分かりませんが、障害年金と特別支給の老齢厚生年金、どちらを選んだらいいでしょうか?」(匿名希望)

A:「障害等級3級の障害厚生年金」と「特別支給の老齢厚生年金」の受給額などを年金事務所で試算してもらい、比較した上で、有利なほうを選択しましょう

「障害等級3級の障害厚生年金」と「特別支給の老齢厚生年金」は、同時にもらうことができませんので、どちらかを選択することになります。

「障害等級3級の障害厚生年金」と「特別支給の老齢厚生年金」には次のような違いがあります。

「障害等級3級の障害厚生年金」は非課税所得となりますので、税金は引かれません。「特別支給の老齢厚生年金」は、雑所得としての課税対象になりますが、65歳未満の人は公的年金等控除額60万円を超えなければ税金は引かれません。年額60万円を超える年金を受け取れる人は、税金が引かれることになります。

60歳以降に厚生年金に加入して働く場合、総報酬月額相当額(おおよその給与収入など)と、老齢厚生年金や特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分の月額(基本月額)の合計金額が、50万円(令和6年度の支給停止基準額)を超えると、在職老齢年金制度によって老齢厚生年金や特別支給の老齢厚生年金の一部または全額が支給停止されます。

「障害等級3級の障害厚生年金」は、在職老齢年金制度の影響を受けないので、「障害等級3級の障害厚生年金」は全額もらえます。

「障害等級3級の障害厚生年金」と失業状態になった場合に受給できる「雇用保険からの失業等給付(基本手当)」は、同時にもらうことができます。「特別支給の老齢厚生年金」と「失業等給付」は同時にもらうことができません。

年金事務所に確認して、どちらが有利にもらえるか試算してもらうといいでしょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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